2013年7月13日土曜日

雇用対策のあるべき姿

景気は回復に向かっていると言われるが、雇用についてはまだまだ問題がある。 特にパワハラ、いじめが横行し、失業率は改善されていない。

横行するパワハラ、いじめ

パワハラ、いじめが横行している。

⇒パワーハラスメントが深刻

人減らしのため、あからさまに解雇を通達すると問題になるので労働者から退職願いを提出するように仕向ける。いやな時代だ。

またこんなことがあるかもしれない。
ある日、部長が後ろから肩をたたき、「ちょっと会議室まで来てくれ」と言う。そして「退職願いを書け」と言う。もちろんそんな時に退職願いを書いてはいけない。それは企業の都合では簡単に解雇できないので労働者からの申し出ということにして事務処理をしたいということと、雇用保険の支払いなどで有利になるためでもある。そのような時には労働組合、労働基準監督局、あるいは味方になってくれそうな先輩に相談してほしい。

いずれにせよ、経営が苦しいが行政が解雇を禁止にしている。その歪がいじめ、パワハラに形になって現れている。

であるから企業に人を縛りつけることが雇用対策ではない。企業は利益優先であるので経営が悪くなると人を解雇しようとする。そして経営者の失敗であっても都合の悪いことは隠蔽し、弱い立場の人を解雇する。

失業率という数字を改善する必要はあるのであるが、本質は人が幸せになることであるということを忘れてはならない。解雇を禁止するのではなく、再就職しやすい環境を作る。残業を禁止して雇用を増やす。労働者の都合で退職するのであれば1ヶ月前、会社の都合で解雇するのであれば1年前(ただし派遣は契約の切れ目で更新をしないと言って良い)という法律を作ると良いかもしれない。

日本人は働き者? ストレス、離婚、自殺

お金儲け優先の社会(商業主義)はストレスを増大させ、離婚、自殺を増大させている。

統計をみてほしい
⇒ストレスの統計・労働者の健康状態調査報告 (厚生省)

強い不安・悩み・ストレスが 1982→2002で増加の一途である。

自殺者も増加している
⇒自殺者の統計

日本の自殺率は、先進国の中で最も高い。
1998年に急増し、そのまま高止まりとなっている。自殺者数は東京が最も多い。「日本人は働き者だ」などと言うと聞こえが良いがはたして仕事がおもしろく進んで残業をしている人はどのぐらいいるだろうか?(みなさんの周りを見渡してほしい) 私には貴重な時間を搾取され、ストレスにさいなまれているようにみえる。明らかに労働者は不幸になっている。そんなにお金が大切なのだろうか?

うつ病、離婚も増加している
⇒うつ病の統計
⇒離婚の統計

昔は、「家族みたいな会社が良い会社だ」と言い、なかよく仕事をしていたと思う。しかしお金がなくなると、会社をやめさせるためにパワハラ、あるいは沢山残業させた方が儲かるという考えから発生する非人間的な残業の強制! きびしいノルマ! 短い期限! 労働時間が同じでも大きなストレスがある。

ほんとうに会社が家族であればお金がなくなったからといって、パワハラやいじめは発生しないはず。「会社はビジネスをする場所」「家庭はくつろぎ、愛の場所」というけじめが必要であろう。つまりワーク・ライフ・バランスが必要ということ。

失業率対策

有効求人倍率が改善したと言われるが、失業率は改善されていない。それは、今のうち良い人材を拾っておこうという気持ちはあるが、1年ぐらいじっくり検討して1人だけ採用するような企業が多いのかもしれない。 エンジニアの仕事では派遣会社の求人が多く、それは個人情報の登録をさせるための求人であり、実際には働ける派遣先がないので仕事がないということもある。

座学で取得するような資格では企業は採用しない。企業が求めているのは、実務経験のある人材だ。企業は、教育にかかるコストを嫌がっている。行政が考える職業訓練では難しいであろう。

採用時における年齢や性別に対する差別は、人材の採用状況をwebで開示させる。または採用状況で法人税率を変化させるなどの具体的な対策がなければ企業は動かないであろう。(掛け声だけではダメ)

ワークシェアリングが根本的な解決方

残業を削減しても利益率は減少しなかったという統計もある。 実際にはやる気がないのにお付き合い残業しているとか、無駄な会議が多すぎたり、管理職が作業工数や仕事の優先順位を考えないでなんでもメール転送する(無駄な仕事を増やす)。それをやめれば良い。ようはやり方だ。

仕事が少なくなっているのではなく、派遣切りで利益率を改善しようとしているのが問題。睡眠時間を削らなければならなくなるまで無駄な仕事をやめられない。

残業に頼らなければ業務のできない体質からの脱却が必要である。椅子の数が不足し、椅子取りゲームになっているので必ず椅子に座れない人がでてくる。残業を禁止し、椅子の数を増やすことが根本的な解決法である。もちろん7H以下/1日の短時間労働を選択できるようにすることも考える。

ブラック企業をしめだせ

⇒ブラック企業タレコミ

就職する際にはインターネットで口コミを検索し、くれぐれもブラック企業に就職してしまわないように注意されたし。間違ってブラック企業に就職してしまったら勇気をもって転職を。

ブラック企業に人を紹介してしまうのはハローワークや派遣元会社にも責任がある。こんなルールはどうだろうか?

ハローワークで求人をする時には必ず平均残業時間と36協定の有無、36協定のリミットを求職票に明記をする。そして就職後1ヶ月ぐらい経過してからハローワークから労働者に確認の連絡をし、実情の残業時間が、平均残業時間と大きな差がないか、36協定のリミットを超えていないか、パワハラが行われていないかチェックを行う。問題のある企業は、ハローワークのデーターベースに記録を行い、労働者にこんな企業であるがほんとうに就職しますかと本人の同意を確認する。

問題点は、労働基準監督局に報告を行い、労働基準監督局から企業に行政指導を行う。指導に従わない企業、あるいは長期間にわたり改善の行われない企業はブラック企業として認定を行い、ハローワークでの求人活動を認めない(あるいは労働基準法違反で経営者に罰金を課す)。労働基準監督局が調査を行い改善されたと認定されたなら求人を再開できるようにする。同様な責任を派遣会社にも適用すべきであろう。

その他、やるべきことは

やるべきことは、会社の透明化、人材流動化である。労働時間はすべて同じにする必要はない(多様化の実現)。今まで聖域と言われてきた給料体系にもメスを入れる必要がある。

企業内でのパワハラ、過剰残業などを行政が監視する必要がある。労働基準監督局と警察が連携し、あこぎな経営者を教育/指導する。

会社やお金に縛られるのではなく、幸福になるにはどうすれば良いかを考えてほしい。転職にはリスクがあり、給料が安くなってしまうかもしれない。しかしお金以外にも幸福はある。

2013年4月21日日曜日

TPPと人材の流動化

最近はTPPなど自由競争が激化する動きがある。 自由競争を加速させると、農業従事者、自営業者など競争力の弱い人たちは生活がなりたたなくなり、転職/再就職の必要が出るであろう。
自営業の人たちは、サラリーマン固有のパワハラや自由がないことを嫌って、自営業をしている傾向がある。これらの人がサラリーマンの仕事に適合するためには、会社の多様化、人材流動化が必要であろう
TPPを導入するのであればまず先にこれらの問題を解決する必要がある。 そうでなければ、多数の失業者が発生し、日本の経済はさらに傾いてしまうであろう。

年齢による差別

日本経済にとって儲からない職種/業界から利益率の高い職種/業界へ移行することが必要だ。しかし年功序列、終身雇用が色濃く残っている日本では人材の流動化が難しい。特に人材を採用する際に年齢、性別による差別があり公平な審査が行われていないことが問題である。 実際に職務経歴を見ないで年齢で断られてしまうことは多い。

企業の考え方を変えさせるのには次のような法改正はどうだろうか? 従業員XXX人以上の大手企業に対して、50才以上の人間を正社員として雇用する目標値を設定させる。そして1年毎の目標値と結果をその企業のwebで公開させる(新卒の採用者数、男女の構成比、育児休暇取得率なども公開されると良い)。地方自治体のwebでもこれら目標値と結果を見れるようにする。

○○○株式会社は、地域社会に貢献します。というフレーズは広告でよく見受けられる。本当に社会の貢献するつもりがあるのか、あれは単なる建前で本当は自社だけ儲けることが目的であるのか? そのことが数字で明確になるようにする(会社の透明化)。もしもそれが恥ずかしいと思うのであれば努力するようになるはずだ。 企業ごとに都合があるので目標値は自分たちで決めさせ、自主的に活動するのが良い。

高齢化社会では60才以上の人間でも働く能力のある人には仕事ができるようにする必要がある。そのためにも1人1人の体力や健康状態に合わせて短時間労働が選択できるようにする必要がある。

男女平等と少子化対策

男女平等という言葉は建前になっている。 今だに男性は残業を強要されるが給料が良い。女性は残業をしなくても良いが給料が安いという慣例がある。男性は、育児休暇がとれない。これは統計によれば「取得率:女性90%、男性2%」と圧倒的な格差がある。「お父さんも子供とふれあいたい」と思うがお父さんが家に帰れるのは子供が寝てからだ。母子家庭には援助があるが、父子家計には援助がない。

就職時に「小さな子供がいます。」と言ってしまうと採用されない。少子化対策としても子供を持つ親が働ける環境(ワークシェアリング、父親の育児参加)が必要であろう。

商業主義(お金儲け優先)の社会は人を不幸にしている。

こんな案はどうだろうか? たとえば役所と同じビルの中に公立の幼稚園を設立し仕事帰りに子供を迎えにいけるようにする。そして行政が積極的に小学生までの子供を持つ親(離婚家庭)を派遣として雇用する。

子供が病気の時にお互いに預け/預かるネットワーク作りを率先して行う。残業ゼロで仕事を実行できるようにワークシェアリングを行う。仕事と家庭を両立するノウハウを確立し、のちのちにはそれを民間企業に伝授してゆく。お金をバラまくのではいつまでも自立できず、高校まで援助してくれ、大学まで援助してくれと際限なく血税を浪費してしまう。子供が大人になったなら親は仕事にありつけるのだろうか?

そうではなく実務経験を積み、子供が中学に入ったら民間企業で仕事をできるようにする。お金をばらなくではなく、仕事を与えるということが大切だ。

今だに性別で職種が決まってしまう傾向にある。たとえば女性は管理職になれないとか、服が汚れる仕事や重いものを持つ仕事は男性だけとか、工場の製造や検査は、求職票には女性だけの求人とは書いていないが、男性が応募しても断られる。男性がその仕事をしても何も問題がないはず。適正があるかどうかは性別ではなく職務経歴やその人の個性をみて判断すべきだ。厚生労働省からは男女平等という建前があるが、ハローワークの職員は企業側の都合を優先し、男女差別を認めてしまっている。日本は先進国のなかで最も男女差別がひどい。

⇒雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために(厚生労働省)

⇒日本は世界最悪の女性差別国家

実務経験がない人にもチャンスを与える

儲からない業種から儲かる業種に人が流れていくことが日本経済にとって必要。しかし再就職の際には、実務経験があることを条件としている企業が多く、ことなった業界/職種へは難しい。関連する資格をとっても、実務経験がなければダメ言われてしまう。企業は教育にかかるイニシャル・コスト、リスクを嫌っているためだ。

1年ぐらい就職活動をしていて雇用してくれる企業がなく自殺してしまう人がいるそうだ。 ことわられ続けていると自分は無能な人間だ、社会全体から否定されている気分になってしまうのだと思う。新卒の人は当然、実務経験がないわけだが、これらを敬遠してしまっている。派遣が普及したため人材はお金で買ってくる時代になってしまったためだ。 紹介予定派遣の活用がもっとされて良いと思う。

儲からない業種をメインとしている企業は、業務内容を改革していく必要がある。 教育や設備投資にはコストがかかるから嫌だといっていつまでも改革を行わないと、次第に企業の競争力は低下して立ち行かなくなる。かといって長年会社のためにつくした人を解雇してしまうのは人を不幸にする。再教育には時間がかかるので計画的に改革を進めていく必要があるのではないだろうか?

企業合併すれば何とか持ちこたえられるとか、残業時間を増やせば利益率が改善されるのではといって改革を行わないのは、「やるべきことを今しないで問題を先送りにしているだけ」である。やるべきことを先送りにしていると問題点は積算されていき、未来で会社を転倒させる大津波となるであろう。

面接官の主観

就職時の審査は、職務経歴や面接時の知識確認で判断するのではなく、面接官の主観(好き/嫌い)で決まってしまうことがある。 行政からは公正な採用をと呼びかけはあるが、面接や職務経歴、筆記試験では本当に使える人間か判断するのは難しい。 そして終身雇用を前提としているので新規雇用について慎重になりすぎている。 審査に時間、コストをかけるのではなく 紹介予定派遣を使用したらどうだろうか? 実務をやらせてみるのが一番確実な判断方法だからだ。

エンジニアは技術力を見てほしいと思う。しかし審査の際には、若くて家が近い人が良いという理由で選別されてしまうことがある。本来は定時までに仕事を終わらせるという目標を持って行動すべきであるが、沢山残業させることが目的になってしまっている会社が多い。面接官は仕事の能力のある人ではなく、都合の良い人を選んでいる。 また面接担当が営業である時には、表情でやる気は測る傾向がある。面接の際には新しい仕事に対する不安がある思うが暗い顔をしていると落とされてしまう。営業は技術的なことは良く分からないので職務経歴は重視しない、精神主義的な面で判断をする。

特定派遣の問題点

特定派遣(正社員として一旦雇用して他の会社で働かせる)はシステム的に無理がある。 現在のような不況の時期には1つの派遣先が終わって、次の派遣先が決まるまでに半年ぐらいかかる。その間、派遣元に給料を払わせるには無理がある。

実際には半年ぐらい仕事が決まらないと首になるのに、あたかも定年まで給料が保障されているかの印象があるので不誠実である(企業は利益優先だから当然)。 要するに派遣先の人が「正社員です」というと安心して仕事をもらいやすくなることと、労働者をお金で縛っておきたいというニーズがあって特定派遣というシステムを考えたのだと思う。

正社員として一旦雇用させて他の会社で働かせるシステムにすれば雇用が安定するのではないかという浅はかな考えだ。いかにも業界/現場のことを知らない人が考えたシステムであると言わざるを得ない。 このシステムでは労働者が特定の会社に縛られてしまうので2重派遣、3重派遣が起こりやすい。人材の流動化が必要だといって派遣のシステムを導入したのに特定の会社に縛られ続けるということ自体矛盾がある。 1つの派遣会社で取引をしている顧客には限りがあるのでその中で適合する派遣先を見つけるのは難しい。大手企業は取引を行う派遣会社を制限している。なので派遣会社に派遣するということが行われてしまう。

常駐せよというのは顧客(派遣先)が心配だから仕事の細かいところまで指揮命令をしたいという意味。顧客の方が力が強いので「請負契約だから派遣元のリーダーが指揮命令します」と言うのは現実には困難である。

書類上は「請負」ということにして法律の網をすりぬけているが、実際には派遣先の人間から直接労働者に細かい指示をしていたり、場合によっては派遣先の人間に許可をとらなければ帰宅できないようにしていたりする。(これは2重派遣契約の働き方) ほんとうに請負ならば自社の判断で仕事をしているということなので、仕様を決めるのは顧客(派遣先)であるが仕事の仕方は自社で判断し、残業すべきかは自社で判断するはず。

請負にした方が金額的に有利だからとか、2重派遣になるのを防ぐため、労働法の制約から逃れるため書類だけ請負にしておくというのがよく行われる。

派遣が、低賃金の人を使い捨てにするツールになっていることが問題だ。たとえばエンジニア派遣では、CAD入力、もしくは評価だけという仕事となっており、設計や開発をやらせてもらえることが少ない。時給の高い仕事こそ派遣を活用すべきではないだろうか?

最近は、低収入の人間は短期のアルバイトを禁止する法律ができたそうだ。短期派遣の間が開いてしまう時にアルバイトが必要になる。これは人材の流動化を妨げるので逆効果である。短期の仕事を禁止するのではなく残業をゼロにして雇用を増やし、多くの人に仕事が回るようにすることが急務である。

真の意味での人材流動化

特定派遣だと簡単に解雇できないので採用が進まないという問題がある。 一般派遣(契約社員)ならある一定の期間だけ使うことができるので企業としては採用しやすい。定年まで給料が保証されないと嫌だという思う人もあるのだろうが、世界はつねに変化しており、企業もそれに対応していかなければならない→だから人材流動化が必要。 生活の保障をしてくれるのは会社ではなく自分自身の業務能力であるという認識をもち、積極的にスキルアップが必要。どこで仕事をするかはどうでも良い。どこの会社でも仕事はしていけるという自身/実力こそが重要。

なぜ雇用が悪化しているかは、正社員(帰属性)重視であること、残業時間を増やして人数を少なくしようとしているから。 一度雇用したならば簡単に解雇できないので新規雇用に慎重になる。 解雇できない仕組みを作るのではなく、再就職しやすい環境を作ると言うこと。 そして解雇が正当/公正であるかどうかを行政がチェックする。

終身雇用では、役職を持った人間は、役職に対して甘え、容易にパワハラを行い、仕事をする環境である会社を良くすることに無頓着になる。それは「この会社をやめたら仕事はないぞ! 俺の奴隷になれ!」という考えがあるのかもしれない。 会社を首になったらもう雇用してくれる所はないと考えてしまうから、ひたすら重役の機嫌をとることに専念し、スキルアップはしない。結果、企業の競争力は低下し、日本経済は停滞する。

平気でパワハラをする会社では働く人間がいなくなるようにすることが、経営者が労働環境を良くしていこうと考えるきっかけになる。多くの人に仕事が回るようにするためにも一般派遣の方が良い。一般派遣を推奨し、特定派遣は禁止にすべきではないだろうか?

長期休暇の応用

こんな案はどうだろうか? 時給2000円以上の派遣を11ヶ月労働させたならば1ヶ月の長期休暇を与えることを法律で義務化する。(仕事をしていない1ヶ月は給料を払わなくて良い) 長期休暇に入る直前に部長(雇用の権限を持つ人)と派遣労働者、1対1でおたがいに不満のある所を本音で話す。仕事の結果(査定)を開示し、次の1年の時給を交渉する。

派遣労働者に長く居てほしいと思うのであれば、派遣いじめやパワハラが少なくなるであろう。なぜならば、経営者/管理職からみて、新しい人に交換すると教育にコストがかかるから。派遣労働者からみて、必ずしも再契約してもらえるとは限らないので結果をだすために努力するようになるであろう。

単純労働(時給2000未満)では長期休暇が認められないので労働者は自分から勉強をするようになるかもしれない。

1ヶ月その人が居なくなるということは仕事の共有ができていなければならない。いやおうなく「ワークシェアリング」を考えざるをえなくなる。仕事の情報を共有できるようになるきっかけとしても有効だ。

ある特定の人物に仕事を集中して、まわりの人間が手伝わないというのは仕事に必要な情報が共有できていないから。病気や怪我でその人が休んだとき顧客に対して「担当者が休んでいるので対応できません」では恥ずかしい話だ。また特定の人に仕事が集中するというのは人を不幸にする。一向に普及しないワークシェアリングを推進する材料として最適であろう。

正社員からみると派遣社員は長期休暇をもらえてうらやましいと思うかもしれない。しかし派遣になるということは結果を要求され、リスクがある。

みんなを同じにしなければならないというのは「護送船団方式」「ことなかれ主義」の考え方だ。同じになることを矯正するのではなく「多様性」を実現する。そして、「ねたむ」のではなく、自分の生き方を決断、選択をするということだ。(経営者/管理職の都合をおしつけない)

自分の時間がほしいと思うのならば正社員から派遣社員に再契約をすれば良い。 このようなシステムは人材/仕事を強制的に循環させる働きがある。

農業の技術改革

農地区画面積を広くしただけではアメリカの農業には対抗できないであろう。 そもそもアメリカと日本の農業はやり方が違う。日本の農業は、地価が高いので労働集約的となっている。

農業従事者は高齢者が多くなっているので、新技術を学習しずらくなっているのかもしれない。人材の流動化(他の業界への転職)が必要であろう。

今後も農業でやって行きたいという決意があるのであれば技術革新が必要だ。 農業に機械が導入されても結局、人が操作しなければならないのでは人件費が問題になる。 ロボットを使用し、人件費を節約する。そのためには農業用ロボットの開発だけではなく、無人運転するための安全規格、その安全に関する法整備なども必要であろう。 スマートグリットなどの技術で、エネルギー、水、肥料を節約することも必要だ。

従来からある用途である食用/飼料用作物だけではなく、バイオマス(燃料や紙の代用品となる作物)など新しい用途にも 積極的にチャレンジすべき。

自分で畑を耕すだけが農業ではない。上記のパテントで収入を得るのも良い。 とにかく日本の農業には技術革新が必要であろう。

自動車業界の責務

TPPで儲かる業界と損をする業界がある。 得をする業界は自動車業界、損をする業界は農業であろう。 だから自動車業界は、廃業せざるをえなくなった農業従事者を積極的に雇用する義務があるのではないだろうか? しかし自動車業界は、他の業界からの人を敬遠することが問題だ。

農業用ロボットの開発には農業従事者の経験が必要なので積極的に活用できないだろうか? 自動車業界のメカ設計の技術、農業従事者の経験を組み合わせ うまく雇用、農業の建て直しができたなら良いと思う。

2013年2月11日月曜日

残業に頼らないで仕事を行うには

日本の会社はとにかく残業が多い。
最近は仕事が減っているわけではないのに派遣ぎりをして一部の人間に非人間的な労働を強いている会社もある。ワークシェアリングが必要の声があるが、一向に普及はせず、部署間での残業時間の格差もなくならない。残業に頼らないで業務を行う方法を考えてみよう。

残業の弊害

実務においては必ずしも高度な知識は必要なく、体力勝負ということがある。
しかし過剰な残業は、プライベートの時間、家族の時間を奪い、ストレスを与える。ストレスは人間の健康に悪い影響があるが、それは徐々に人を蝕むためになかなか因果関係を証明するのが難しい。

また人間の体力には個人差がある。だからどのぐらいの残業に耐えられるかは個人差がある。子供の頃、野山を駆け巡っていた世代と 最近の若者では体力が異なる。平均を1とすると0.5から2ぐらいのばらつきはあるだずだ。子供は周囲の環境に適応する能力があり、体力もその頃の生活習慣できまる。今の子供は、塾に通うか、家の中でコンピュータ・ゲームのどちらかで、体を動かす遊びをしない。上司から見て「最近の若者は...私が若かった頃は..」と言ってしまうが、実は上司の世代がテストの点数にこだわったり、外での遊びを教えなかったことが体力低下の原因となっている。

上司からみて怠け者のように見えても、それは体力がないためだ。このぐらい大丈夫だと思い無理を強要していると出社拒否になってしまったり、退職してしまうということが起こっている。これは「がまんが足りないのではなく、体力がないのだ!」

体力に個人差がある以上、管理職の都合で残業を強制するのではなく、本人と相談をするべき。お金がたくさんほしい人、プライベートの時間がほしい人それぞれ個人の都合があるので全てを同じにしようとしないことが肝要だ。会社に多様性がないから社会に適合できないで、ダンボールで暮らす人、違法な仕事をする人が発生してしまうのではないだろうか?

会社が個人や家庭のための時間まで搾取するということは次の世代に悪影響がある。子供どうしのコミュニティーが崩壊したのは塾の影響であるし、父親が子供と遊びたくても遊べないのは過剰な残業の影響がある。

たくさん残業させた方が儲かる、子育ては母親に押し付けておけば良いという考えには問題がある。母親だけに押し付けてしまうと子供をかわいがるだけになってしまったり、心配だからと言って家のなかに閉じ込めておくだけの対応になってしまう。母親、父親ともにストレスが増大し、家庭の雰囲気は悪くなる。実際に離婚率も増大している。子供が一人前になるのは単に甘やかすだけではなく、実社会で労働をしている父親の目が必要であるし、体力の向上という意味でもいっしょに外で遊ぶ経験が必要。アウトドアの経験をさせてあげるには父親の参加が必要ではないだろうか?

そして気持ちの余裕がないと創造的な仕事ができない。どうしても機械的な仕事になってしまうということも忘れてはならない。

沢山残業させた方が儲かる?

過剰な残業が発生しているのは沢山残業させた方が儲かるという思想があるからであろう。特に最近は、派遣切りをして特定の人間に過剰な残業をさせる会社がある。

ワークシェアリングをすると人数が多くなり、管理職の仕事が多くなる。また人数を多くすると事務所の面積、机と椅子の数、道具の数などが必要になりその分費用がかかる。

管理職の仕事が多くなるのは細かい部分まで上司が規定しなければ心配、つまり護送船団方式の考えであり、現場での判断を拡大し個人が自主的に仕事をすれば良い。事務所の面積、机と椅子の数、道具の数などは2交代制、あるいは3交代制にすればそれらを共用できる。

正社員の雇用条件を変えるのは難しいので派遣と組み合わせるのが良い。派遣を遅番にして、労働時間を短くする。労働時間を短くしたい人は正社員をやめて派遣として再契約する(経営者の都合でなく、本人の意思を優先すること)。生活の保障を重視するのか、自分の時間を大事にするのかはその人の生き方であるはず。派遣よりも正社員の方がえらいとか、給料が良いというのはおかしい。給料はその人の成果できまるべき。

柔軟な考えでもって改革を行えば対応は可能であるはず。やりかたをかえると苦情がでるので改革をやりたくないというのが現状であろう。

こんな法律改正はどうだろうか?
現在は、残業させたなら1.25倍の給料を支払うことが労働法で決まっている。これを2倍の給料を支払うことにする。そうすればお金儲け優先の民間企業はワークシェアリングをせざるをえなくなるのではないだろうか? 失業率が増加しているのは、派遣切りの影響であるので、短期的な経済対策としても有効だ。2~3年だけの限定的な法律改正であってもワークシェアリングの改革がおわればその効果が持続するはずだ。

もちろん残業代を払わないとか、36協定のリミットを超えて働かせている、あるいは36協定を作らないで1日8H以上労働させているのは違法なので、そのような場合は、労働組合、あるいは労働基準監督局に通報すること。犯罪者を知っていてかくまっておくのはその人にも罪がある。泣き寝入りは絶対しないことだ。

労働基準法は単なる建前になってしまっている。
労働基準法を守らないのは、実際に罰金の徴収が行われていないことが原因の1つであるので、違反者に罰金を払わせてそのお金で労働基準監督局の人数を増やし、積極的に取締りを行う。それは増税を必要としない雇用対策としても有効だ。自分は悪いことをしていないと思っている人間を改心させるのは難しいので、ネズミ捕りのように1件1件に時間をかけないで罰金を徴収するのが良い。

現実的な日程表を作れない

何か仕事をする際の日程は政治的に決まってしまうことが多い。
特に設計/開発においては工数計算をするのが難しいということ、あるいは希望的観測によって日程が左右されてしまうということもあるだろう。

たとえば受託開発において仕事を受注できるかは、見積もりの金額と納期で決まってしまう。本来、ビジネスはWIN-WINでなければならないが、商業主義の世界ではお金を払う側(顧客、または経営者)の都合で一方的に決まってしまう。

そして「納期を重視すると言いながら無理な日程表を押し付けるばかりで協力をしない」あるいは「希望と実現可能な日程の摺り合わせができないままプロジェクトがスタートする」ということが日常茶飯事となっている。

これは人を不幸にし、仕事を楽しめないものとしている「パワハラ」といって良い。

金額と納期で決まってしまうのは自分だけ儲けようとする気持ちがあるから。これは顧客の性格でどうしようもないこともあるが、顧客との間に信頼関係を築くことが有効ではないだろうか? この会社と長くつきあって行きたいと思ってもらえれば、ゴリオシではなく、話し合いが可能であるはず。

あと営業的な戦略であるが、開発途中での変更の際に「金額と納期は後で相談させてください」と言ってあいまいにしておく方法がある。初めは相手の希望の金額と納期にしておいて、後からずるずると引きのばす方法だ。 ここらへんは営業の手腕(二枚舌?)しだいだと思う。

がんばっても絶対的に工数が不足する際は上司/プロジェクトリーダーに相談する。日程表の見直し。社内の他部署に手伝いを頼む。あるいは金額的に予備を確保しておき、後半で短期派遣に手伝ってもらうとか。

どうせ言っても対応してもらえないだろうと思って黙っていて、誰かが倒れた時には管理職の責任になる。プロジェクトが失敗してしまうことは、会社にとっては大きな損失であるので、言いずらいから黙っているというのは好ましくない。

日程表が先にできてしまい、社内にいる人間の能力、リソース(プロジェクト人数、設備、開発費)が把握できないままプロジェクトがスタートすることもある。初めに確保できる工数に関係なく、政治的に日程が決まってしまう???

同じ会社なら助け合うのは当然のはずだが、部署の垣根を越えて工数の調整が行われることは少ないようだ。日程が政治的に決まってしまうのは上の人間の責任であるので協力してしかるべきではないだろうか?

工数の計算は難しい

残業が多くなる原因の1つに工数の計算ができないということがある。
作業者の能力や繰り返し作業することでのなれ、疲労という変動要因はあるが、製造では同じ作業を繰り返し行う傾向にあるので前回の工数から今回の予測を立てることができる。しかし、設計/開発ではまだ世の中にないものを作り出してゆくので、工数の予測が難しい。

また仕事の完成度が明確でないので必要な工数もはっきりきまらない。結局、どんぶり勘定、特定の人間の勘になってしまうということもある。

日程を考える際にマージンを持たない、残業をすることを前提として日程を作ってしまうことが良くある。しかし注意して作業しても失敗して、やりなおしが必要になることがあるであろう。また割り込みは上の人間の都合で発生し、現場の人間ではどうにもコントロールできない。そして開発/設計では途中での仕様変更がどうしても起こる。これらは日程の遅延をもたらす。作業者の個人差(能力のばらつき)などもある。よって必ず日程にマージンは必要だ。マージンを持たないと日程表は「画に描いた餅」になってしまう。

残業時間は、マージンなので日程表を作成する際には必ず残業なしを想定して作り、希望的観測で工数の予測が左右されないよう論理的に考える。どの程度のマージンが必要かは類似したプロジェクトの予定/結果と比較するのが良い。

仕様を早急に決定し、完成度(評価項目)を明確にしておくことも重要だ。

仕事の優先順位が決められないので、割り込みを追加しても日程の遅延は認めない、追加の人員を認めない。とにかく「できること」と「やりたいこと」の分別がついていない。これは「パワハラ」であることを上の人間に自覚させる。

工数を節約する

予定どうりに仕事をすすめるには、工数の節約も必要だ。 工数というのはあればあるだけ使ってしまうので節約するという意識が必要だ。

それには人件費が見えるように数字化する。プロジェクトで消費している人件費(金額)を1週間毎に統計し、それが上の人間に見えるようにする。そしてプロジェクトに必要な人数で制限を掛けるのではなく、人件費(金額)で制限を掛ける。

上の人間が、作業工数を考えないで仕事の丸投げをする件については、割り込みで発生したコストが見えるように数字化する。誰がどのぐらいの金額で無駄使いしたか、どのぐらいプロジェクトの遅延に影響したか可視化する。 残っている工数がどのぐらいか、仕事の優先順位をどうするかを考えてもらう。

助け合いをする

特定の個人、特定の部署のみに残業が多いのは不公平であるので残業時間が平均化するように調整が必要であろう。設計部内で忙しい人と暇な人がいるのであれば、忙しい人の仕事を積極的に手伝うようなしくみを考えれば良い。ただ現実的には、プロジェクト後半になるとみんな忙しいのでプロジェクト内での助け合いは限定的なものとなる。

部署の垣根を越えた助け合い、社内人材流動化が必要であろう。たとえば開発後半では製造部の人間を設計部内で製品評価の仕事を手伝わせる。評価の仕事だけならばほとんど教育なしで手伝わせることができる。開発後半にもなるとメインの開発メンバーは疲弊しているので定時で帰れるようにする。そうすることにより設計部と製造部との残業時間の格差を低減することができる。

また量産開始時には、製造技術の人間だけでうまく製造ラインの構築できないことがある。なぜならば知識の豊富な人間は設計部にとられてしまうことがあるし、製品の技術的なことを良く知っているのはその設計者であるから。設計部の人間が製造ラインの構築を手伝う。そうすることで製造部の不満を低減できるし、次回の開発で製造部の人間に手伝ってもらいやすくなる。

もちろん、開発の後半で短期派遣に入ってもらう方法もある。しかしそれは教育にコストがかかるとか、目に見える金額が発生するので、えらい人の承認を得るのが難しい。

意思決定ができない

残業が多くなる原因の1つに、いつまでも仕様決定ができないので、設計のスタートが遅れるというのがある。無駄な会議が多く、いつまでも結論がでないのはなぜだろうか?

日本では後で責任を取りたくないから全員の合意を会議で取ろうとする傾向にある。だからプロジェクトメンバー以外も呼んでしまい人数が多くなり結論を出すのに時間がかかる。

誰が何を判断するのか? このプロジェクトメンバーは誰と誰か? 当該のプロジェクトで判断することができるのはそのプロジェクトメンバーのみであり、プロジェクトが失敗した際に責任をとるのはそのプロジェクトメンバーであるということを明確にすべきであろう。(技術的なことの最終判断はプロジェクトリーダーが行う)

役割分担があいまいで会議のたびに出席者が変わるといつまで経っても結論が収束せずに発散したままとなる。これがプロジェクト全体として意思決定ができない、フェーズ合わせができない原因。 また日本人は本音で話すのが苦手、感情に流されやすく論理的に話すことができないというのもある。 「役割分担を明確にする」「会議のやり方を工夫する」「本音で論理的に話す」ということが必要であろう。

がんばらなくてすむためには、がんばる

残業時間削減のためには、交渉が必要。 ただし結果が何も出せていないのに残業削減をしてほしいといっても却下されてしまう。場合によっては切られてしまうかもしれない。だからその前に結果を出して会社から必要とされる人間となる必要がある。結果が出せたならば勇気をもって交渉する。 ビジネスでは結果を出すことが重要で、残業するかどうかはどちらでも良い。「プロの仕事は結果が重要」ということをはっきりと言い、それを体言する会社組織にすべきだ。「たくさん残業させることが目的」となってしまっているならば、転職をしたほうが良い。

それから残業禁止にすると言って、自宅への持ち帰り残業を強要するのは禁物だ。 残業禁止にして持ち帰り残業を強要するのは在宅勤務であるので、もしそうするのであれば自宅で仕事をした分も給料が支払われるべきであろう。

もし成果主義を導入するのであれば、絶対に残業を強要してはならない。そしてタイムカードや勤務表も廃止すべきであろう。成果主義というのは時間で管理するのではなく、仕事の結果で評価する(金額を決める)ということだからだ。

⇒仕事と家庭の両立等について、次世代育成支援対策推進法(厚生労働省)

⇒ブラック企業タレコミ

2012年12月27日木曜日

エンジニアの給料

日本に必要な改革は、ワークシェアリングと成果主義であろう。しかしうまく実現できている企業は少ない。これらを成功させるにはどのようにすれば良いであろうか?

日本とアメリカの給料体系

年功序列(現行の日本)のシステムでは派遣の給料は良くない。 日本では帰属性が重要とされ、長い期間、経営者にかしずいた人に多くお金が支払われるためと思われる。

アメリカでは、正社員だと社内規定などで給料が規定されてしまうので優秀な人材をスカウトしようとしたとき金額が問題になる。派遣ならば個別契約なので労働者に良い条件を提示することができる。 派遣は解雇されやすいとか、結果が出せなければ金額が少なくなってしまうというリスクがあるが、結果を出しさえすれば大幅に高い給料を得ることができるという夢がある。高い給料を出しても、それに見合う結果が出せるならば企業にメリットがあるという前向きな使い方だ。

ところが日本で、派遣はドカゲのしっぽ扱いされたり、正社員より給料が安い。それは帰属性が重要だという考え(派遣は正社員より劣った存在として扱われる)があるのと、派遣社員自身、ほんとうは正社員になりたいが正社員として雇ってくれる会社がないので仕方なく派遣をやっているという後ろ向きになってしまっているからかもしれない。そして結果を評価しないので初めに契約した金額から変化しないことが多い。

年功序列の問題点

年功序列では年齢で少しずつ給料を上げるようにすることで転職をしずらくする。つまりお金で人を縛っているわけだ。日本で年功序列が一般的なのは、給料が急激に変動したり、解雇されたりする不安を除きたいからというのもある。だからあえてお金で企業に縛られる選択をしている。成果を公平に評価するのは難しいのでこれをしなくても良いという意味と、給料が多いの少ないのという苦情が面倒だから(事なかれ主義)というのもある。

しかしお金で人を縛るにはかなりの多くのお金が必要だ。そして派遣が一般的になり、正社員の解雇もニュースになっている時代では、お金で人を縛っておくのが困難になりつつある。

年功序列は給料の金額が実情(その人の仕事が会社の利益に貢献した金額)に反映していない。まじめに働いて人間がバカをみる。夢がない。自分からスキルアップをしていこうとする気が起こらない。

結果を評価しないということは、適合していない職種であるのに本人が気が付かない。会社はそれだけムダに給料を払っていることになる。 経営者は金の生る木を持っているわけではなく、給料はその会社にいるみんなが稼いだお金を分配しているに過ぎない。会社トータルで利益がなければ、支払うことのできる金額も少なくなる。

職種を変えてもらう、あるいは転職した方が本人のためであり、会社のためであるのだがそれら機会が失われる。人間には個性があり、おとなになってから矯正しようと思っても難しい、だから適職というのは会社の競争力の点からも非常に重要だ。

みんなが同じ金額をもらえるのが平等だとする考えは、経済や技術の発展を鈍化させ、やる気うばう。このことは中国の状況をみればわかる。かつて中国は世界の先進国であり、日本も多くのことを学んだ。競争を否定してから経済や技術は急速に遅れていったが、近年、自由化すると急速に人々やる気を取り戻し、日本の産業に脅威をあたえるほどとなった。 このまま日本が改革を行わないのであれば近いうちに追い越されるであろう。

使用者と現場が同じ目線で話し合い、ルールを決める

日本企業が成果主義を実行しようとするとうまくいかないことが多い。それはなぜであろうか?

成果主義がうまく機能するためには、経営者、管理職を含めた全ての人間が平等に評価を受け、その成果に応じた給料をもらう必要がある。

日本では給料体系を決めるのは上の人間で自分たちは給料を削減したくないので、現場の人間だけ給料削減をするルールを作る。日本の成果主義では、労働者のやる気を出させるためではなく、単に人件費の削減を目的にしてしまっている。つまり、ワークシェアリングや成果主義が「搾取」あるいは「弱いものいじめ」の口実になってしまうことが問題だ。

もともと給料の少ない人間の給料をさらに削減するので生活ができなくなり、強い反発を生む。しかたなく元の年功序列に戻そうかという話になる。それが日本での成果主義がうまくいかない理由である。

会社が傾いてしまったのは今の今まで改革を行わなかった上の人間の責任が大きいはず。上の人間ほど削減率が大きくなるようなルールにすべき。 現在の経営状況を開示し、経営者層は何%削減、管理職層は何%削減、現場は何%削減と具体的な目標を設定し、それが全ての労働者に開示されること。改革を確実に行うため経営者は何を実行する、現場は何をするというような具体的な目標を決め、お互いにクロス・チェックを行う。

このルールは使用者側と現場の間で本音で話し合う必要がある。それには労働組合の力が使用者と対等に話せるぐらいである必要があるので労働組合がない場合は労働組合を作ること。どうしても条件が合わなければストライキをしても良い。日本では悪いイメージがあるが、ストライキは正当な労働者の権利である。納得がいかなければ思い切って転職するという選択肢もある。

ビジネスの環境は常に変化する。それに合わせルールを検討する。 半年、あるいは1年毎にポイントのルールは更新する必要があると思われる。

権限と責任、報酬は一体で与える

人事部/経営者などが中央集権的にポイントのルールを決めてしまうのには問題がある。各部署毎にその業務内容の特性、必要な工数などがある。特に設計/開発などの仕事では現場にいる人間であっても工数の計算は難しい。

たとえばポイントのルールを決めるのは各部署の部長と決めたとする。たしかに部長は現場の業務内容や作業工数を正しく把握できていないかもしれないし、個人的な主観で評価してしまうかもしれない。ただ部長自身の評価は、その部署全体の成果をもって決めるようになっていればよい。あまりに不公平な評価をすれば、部下の信頼を失い、その部署全体の売り上げは低下し、その部長は失脚するであろう。(ただし情報がオープンであること)

その部長のやりかたが気に入らなければ転属しても良い。(社内の人材流動化) 不評な部長は次第に一緒に仕事をしてくれる人間がいなくなり必然的に失脚する。 企業が利益を上げるためにはポジションの最適化が必要であろうし、部下の信頼を得るには誠意をもって話し合うということを身をもって体験してもらうことにも意義がある。

権限(雇用、解雇、金額)を与えたなら、その結果に対する責任、報酬(部長自身の給料、その部署の予算)は常に一体とする。

目先の金額だけでなく長期的な視野でポイントを決める

目先の利益だけを基準にポイントを決めると、ポイント低い仕事はみんなやりたがらなくなる。

たとえば電話サポートなどは直接の利益がでない。しかし「釣った魚にはエサをやらない的な仕事」をしていると顧客から反発を買い、次回からそのメーカーの製品を買ってもらえなくなる。場合によってはその件をwebにあるレビューに書かれてしまうかもしれない。直接数値化が難しい「顧客満足度」に対するポイントを考える必要がある。

たとえば雪の降った日に雪かきをするなどは直接会社の利益にはならない。しかし誰も雪かきをしないと近所の人々からは「あの会社の人は...」と言われてしまう。地域社会に貢献するとか、会社のイメージアップなどにもポイントが必要であろう。

自己申告で柔軟にポイントがもらえるようなシステムが良いであろう。

教育もポイントに含める

給料が沢山ほしいと思う人は、後輩が自分より多くもらうことを良しと思わない。それに教育とはコストがかかるものであるので自分のポイントを稼いだほうが良いと思うかもしれない。なので先輩が後輩に技術を教えないということが発生する。

新人教育などは具体的な教育目標などを設定し、実務と教育をはっきり分け、教育の工数(時間) が確実にとれるようにする。新技術などは社内勉強会で、情報の共有を行う。これらの講師となる人にポイントを与える。

各個人の自主的なOJTなどはやりにくくなるかもしれないが、基本的にプロの仕事は誰かに教えてもらうのではなく、自分で勉強する、あるいは先輩が作業しているのを見てまねるのが原則。手取り足取り教えてもらえるのは学生時代だけ。これからは自宅で勉強することも必要であろう。

自分で勉強しても分からなくて先輩に頭を下げて教えてもらう方法もある。ただ教えてもらえるか、もらえないかは相手による。

チームでのポイントを含める

個人の評価だけでポイントを決めてしまうと個人のポイント稼ぎに普請し、チームワークに問題が出るかもしれない。プロジェクトとしての評価も行い、プロジェクトの成果は、そのメンバーでの連帯責任とする。

部下を愛しているか?

成果主義では悪い評価をうけることがあり、それを部下が納得しないことがあるであろう。また会社のルールがあるのでしかたなく評価しただけでは、「否定された」という感情的な反発があるかもしれない。会社の競争力を高めるため、あるいは部下の能力を高めるために評価しているということが伝わる必要がある。

そうした時になぜ悪い評価になったのか説明することと、やり方が悪いのであればそのアドバイスが必要であろう。上司が目指している目標と部下が目指している目標がことなっていたのかもしれない。めざすものが正しく認識されているかの確認も必要だ。 上司は部下に対して親身になって相談にのり結果を出せるようにする。

納得がいかなければ他の部署、他の上司の元で働かせてみると納得させやすい。部下が努力してもどうしても結果を出せないのであれば職種があっていないかもしれない。「上司に問題があるのか」、「仕事があっていないのか」、「部下の能力不足か」本人が納得することが必要だ。

給料の相場

統計によると若い頃の給料は理系が高く、年をとるに従い文系の仕事の方が給料が高くなる。 そして一生にもらう給料は文系の方が高いと言われている。エンジニアは好きな仕事ができれば金額はあまり気にしない。そのため文系より給料が安くなってしまうのではないだろうか?

もっと声を上げても良いと思う。給料の相場を引き上げるには経営者にエンジニアの価値を認めてもらう必要がある。経営者と交渉する、積極的に転職することが必要であろう。とにかく経営者にしらしめることが重要なのだ。それは自分だけではなく、この業界にいるエンジニアにも影響を与える。

改革を実行せよ

金額が少なくなることに対して絶対的な反発を持つ人もいるであろう。年功序列では成果はなくても勤続年数が長ければ多額の給料をもらえる。それが「長いあいた会社のためにつくしてきたのにいきなり給料削減は理不尽だ」という感情的な反発である。

しかし給料が安くなるのは絶対いやだとダダをこねているだけでは前に進めない。選択、決断、改革を実行することが必要だ。

たとえば今後も給料は常に上昇するものと思って家を買った人がいるだろう。給料の削減でローンの支払い、生活費に困るかもしれない。その時は労働組合として先頭に立って経営者と交渉する。どうしても納得のいかない金額ならば、転職をしてもいい。

今後も土地の値段が低下すると思われるのであれば家を売却する必要があるかもしれない。土地の値段の推移を予測するのは困難であるが、負け(予測が外れた)が決まったのであれば早めに決済した方が損失は少なくてすむ。

せっかく買った家を売却しなければならないつらい気持ちはわかる。しかし家を買ったのは個人の判断であろう。であればその責任は家を買った人にある。きびしいようだが大人は自己責任だ。

ビジネスにはリスクはつき物であるはずなのだか、私たち日本人は奴隷になるかわりにリスクを経営者に背負ってもらう生き方をしていたので、自分からリスクのあることを実行できないでいる。これがグローバル社会で日本が負けている理由、日本経済が停滞している理由である。

お金よりも時間が重要な時代になってきた。「お金で人を縛る」のではなく、「優秀な人材が集まる会社」にする必要がある。それには会社の内側から見た価値を高める。今まではこの重要なリソースを会社が一方的に搾取することが容認されてきたが、これからは、労働者の幸福、個人の時間を大切にする必要がある。

それに必要な改革は、ワークシェアリングと成果主義であろう。正しいやり方であればワークシェアリングと成果主義は実現可能だ。そしてワークシェアリングや成果主義は企業の競争力を高め、労働者の幸福を体現するものでなければならない。

2012年11月13日火曜日

明日のエンジニアのために

日本人は、まわりの人を非常に気にする。「自分は普通の人間か? 同じになっているか?」 みんなと同じということは楽しく感じることもある。しかし周りに合わせなければならないということは、自由にならないことでもあり、ストレスの原因にもなる。 この個人主義、多様性と対極にある慣例/思想(護送船団方式)はビジネスの世界に大きな影響を与えている。

人間にしかできない仕事、それは創造

最近の設計は、1人の担当する部分は機器の内部でごく小さな部分に限られる。 すると仕事は機械的になり、仕事のおもしろみ・やりがいを感じにくくなってくる。

人は本来、「創造的な仕事をしたい、より良い仕事をしたい」という欲求がある。 しかしあまりに硬直した組織ではそれこそロボットのような働き方になってしまう。

人間の隣で人の形をしたロボットが活躍する時期が直ぐそこまで来ている。 その時、経営者はロボットを買ったほうが得か、人間を雇用したほうが得か比較をする。 人間がロボットの真似をしてもロボット以上の成果を出すのは難しいであろう。

だから人間は人間にしかできない仕事、つまり「創造的な仕事」に移行する必要がある。 やる気を引き出すためにも、1つの価値観を強制するのではなく、現場に判断を任せることが必要であろう。 人件費の安いアジア諸国と競争をしなければならないことを考えても、人間がロボット的な仕事の仕方をしているのは得策ではない。

製造から設計/開発中心に

製造ラインでは、まるで時計仕掛けのように働かなければならないことが多い。 日本人は、まわりの人を非常に気にする。「自分は普通の人間か? 同じになっているか?」 この文化が「チームワーク」「帰属性」に寄与し、日本は製造業で成功したのだと思う。

しかし時代が変わり、ロボットがやるような仕事は機械(あるいは本物のロボット)にとって変わられるし、人件費の安い国と競争するのに不利となる。機械化できない精緻な手作業的な仕事は将来にわたって残っていくと思われるが、そのような仕事の需要は少ない。

設計/開発を行うには長期にわたる人材の教育が必要であるため、簡単にはまねできない。 日本は、資源がない代わりに教育水準が高い。 なので製造中心の仕事から、設計/開発中心に変えてゆくのが良いだろう。

設計/開発は適材適所

設計/開発では、多くの知識が必要、個人の素養が重要である。 最近の電子機器は非常に多機能になっており、1つの機種全体を把握するのは困難になってきている。一人前のエンジニアになるには10年以上の年月がかかる。

全ての人が同じにならなければならないとすると、製品全体の広大な知識を1人1人が全て持たなければならなくなり、多くの時間やコストがかかる。教育のコストを削減し、できるだけ早く一人前として仕事ができるようにするには、異なる能力/知識の人間を組み合わせて、お互いに欠けている所を補うようにするのが良い。つまり「多様性が必要」

そして必然的に異なる知識を持つ人材を組み合わせて1つのプロジェクトを実行する必要があり、人材の組み合わせ方(適材適所)がプロジェクト成功のカギとなる。

現場の判断を優先する

製造部での働き方を設計部で強要していないだろうか? 経営者/管理職も技術的なことを理解したうえで判断したいということなのだろうが、何か判断をする毎に、細かいことまでいちいち会議をしていると、基礎知識の勉強会みたいになってしまい、判断が遅くなるばかりでなく、無駄な作業工数が発生する。

設計/開発においては、技術の進歩が早く、過去にエンジニアであった人も現場から離れて、数年経つと浦島太郎になってしまう。管理職が現場を通ったときに、たまたま耳にした情報で指示をしようとすると間違った指示をしてしまうかもしれない。また判断するには過去から現在にいたる話の流れを知っていないと正しい判断をできないということもある。

細かいことまでいちいち上司が規定するのは部下を信用していないというメッセージを発しているのと同じ。(部下を否定している) 自分で判断をして仕事が成功したというのは「認められた」→「やる気」に結びつく。

設計/開発においては技術的な判断はエンジニア(各パートのスペシャリスト)が行う。 そして技術的な最終判断はプロジェクトリーダーが行うべき。 経営者/管理職は政治的な判断を行う。

アサインの重要性

設計/開発では適材適所が重要となる。

人は自身の経験や知識でしか判断できないので自分と同じやり方をすれば成功すると考える。 上司と部下では経験や知識が異なり、その時の環境もことなるのでうまくいくとは限らない。 自分が以前成功したやり方だからというだけではなく、どうしてそうなるのか論理的な議論も必要だ。

上司は失敗することが心配でアドバイスをするのだが、やはり実際に経験しないと納得できないということがある。失敗すればその分コスト、時間を浪費してしまうが、教育という側面からは失敗を経験させることが必要だ。

ビジネスでは、責任が発生ある。 失敗するとやり直しのために大変な思いをするだけでなく、回りにも迷惑をかけてしまう。 このことを身をもって経験させるのは意義がある。(失敗した時のコストにもよるが...) 上司のやり方が正しかったと分かれば信用があがり、次回から従うようになるだろう。 納得していないのに無理強いするとお互いにストレスが発生し、最悪の場合、人間関係が破綻することさえある。人間はロボットとは違うので、感情に配慮することが必要だ。

ゆえにやり方を強制するのではなく、どの仕事に誰を割り当てるか(アサイン)を慎重に決めることが非常に重要だ。アサインは、個人の知識や経験に配慮して決めることが基本となるが、性格の不一致があるので上司と部下の組み合わせにも注意する。大人になって自身の気質を変えるのは不可能に近いからだ。

どんな能力があるか、何がやりたいか本人とコミュニケーションをとり、上の都合だけで決めてはいけない。

やる気を取り戻すには

皆さんの会社では生き生きと仕事をしている人が多いだろうか、それとも死んだ魚の目をした人が多いだろうか? 本当に「会社に感謝し、一生つくして行きたいと思っている人」はどれぐらいだろうか? 労働者の「やる気」を奪っているものはなんであろうか?

命令だけして、失敗したときに回りの責任にし、逃げてしまう人がいると「やる気」を失う。 部下は上司に仕事の結果を報告する義務があるが、上司は部下に仕事の結果を報告する義務はない(失敗を容易に隠蔽することができる)。

失敗の原因は、上司の判断ミスだけではなく、部下の実力不足もあるかもしれない。 しかし上司の命令に従って仕事をしたのに部下のせいにしてしまうと信用を失うことになる。

であるから「責任はその命令を出した人間がとる」。

役職が上に行けば行くほど権限が大きくなり、業務命令を出すことのできる範囲が大きくなる。 経営者になったなら会社全体のいかなることについても口を挟むことができる。 しかし会社内のことを全て判断できるわけでもないし、やはり責任をとりたくないということもあるであろう。 それに気になった所だけ口を挟んでいるとどの案件も中途半端になってしまい結局、現場に迷惑をかけることになる。

だから役割分担を明確にし、まかせる所は現場に任せる。 経営者は経営のプロ(会社全体の大局を見極める、政治的な決定)となり、管理職は管理のプロ(政治的な決定、労働者の評価、アサイン、金銭の管理)となり、エンジニアは技術的な判断を行う。 誰がどのような命令を出し、その結果がどうなったか見えるようにすること(会社の透明化)も必要であろう。

在宅勤務、2交代制の可能性

既存の価値観を捨て、大胆な改革があっても良い。たとえばITの技術が進んでいるので在宅勤務が可能な職種が多くあるはずだ。

コンピュータ関連の仕事はほぼパソコンだけあれば仕事ができる。日本人の平均通勤時間が1時間20分だとされるが、これが削減できれば交通費、時間などが節約できるはずだ。満員電車の中、1時間20分の体力消費もばかにならない。

技術が進んでも在宅勤務が普及しないのは、「労働者を監視していないとさぼるのではないか」とか、 「部署によって在宅勤務を許可したり/しなかったりすると不公平だといった声がでる(ことなかれ主義)」、従来タイムカードで給料を決めていたがその手法が使えなくなる、などの理由がある。

仕事の分割が悪く、コミュニケーションの量が増大し、口頭の手段のみを選択しているので常に顔をあわせていなければ仕事ができなくなっているということがあるかもしれない。

たしかに監視していないとさぼる人もでるだろうがそれは結果を評価し、結果に基づき給料が支払われれば良いし、自己管理のできない人は在宅勤務禁止にし出社してもらえば良い。 自己管理できる人とできない人を同じ条件にするのは「平等」ではない。これは苦情がでるのがいやだから逃げているだけの「ことなかれ主義」だ。結果を平等に評価し、それに応じた対応をする。 その方が事務所の面積が少なくて済むし、労働者も通勤の苦労をしなくて済む。

設計/開発ではとても残業が多い、早く新商品を発売することは企業にとって利益になるからだ。 この分野では情報の共有が難しく、2交代制が難しかった。ITの技術を用いて情報の共有ができるようになれば2交代制をしき、残業なしで業務を遂行できるようになるのではないだろうか? これは雇用対策としても有効なはず。

フレックスについてももっと多く普及しても良いはずだ。 フレックスが可能な職種であってもフレックスになっていないのは、「朝早く出勤させた方が沢山残業させることができるから」とかしょうもない理由だったりする。コアタイムを10時にするとみんな10時出勤になってしまうのはそれだけ無理な労働をさせていて、本当に楽しんで仕事をしていないということを指し示しており、結局、使用者と現場が本音で話せていないことの暗示でもある。

土日に出勤をし、平日に休みを選択できる会社、あるいは出社時間が極端に遅い会社があっても良い。 あまりにみんな同じなならなければならないという思いが強いのである時間帯に集中してしまう。せめてラッシュアワーの時間帯だけでも避けることができれば体力の消耗も少なくてすむし、電力消費のピークも低くてすむ。大震災の影響で電力消費のピーク低減は急務であるはず。

今こそ柔軟な発想が必要であろう。

まとめ

日本の会社には改革が必要ということを繰り返し言った。

やらなければならないことは、  「護送船団方式」「ことなかれ主義」を捨てる。 どの仕事に誰を割り当てるか(アサイン)を慎重に決めること、役割分担を明確にすること。 仕事のやり方を強制するのではなく、適材適所(社内での人材流動化、その会社に合わなければ転職)。 結果を評価する。丸投げをやめる。 政治的な決定と技術的な決定をはっきり分ける。 プロジェクトリーダがまとめ役としての役割を発揮すること。 プロジェクトリーダーは、年齢や勤続年数で決めるのではなく、有識者を指名する。 個人での判断を拡大し、その代わりにその責任は判断をした人間に負わせる。

「つらいのは今だけだ、しばらく辛抱すれば高度成長の時のような景気の良い時代になる」と言い 改革を行わない人は多い。インフレからデフレの時代に変わり、日本の人件費は高騰した。デフレの時代は長期化すると推測される。ビジネスの環境が変わったことを認め、改革が必要である。

2012年10月28日日曜日

グローバル化への適応

⇒派遣における帰属性の続き

リスクを恐れない

終身雇用のシステムは世界的にみればかなり特異でである。アメリカではより働きやすい環境、あるいは給料の良い会社があれば転職するのは日常的なことである。転職は人生のステップアップであり、悪いことだとは考えない。

日本で 現行の会社がなくなったとして、他の会社でも雇ってもらえるスキル、能力があると言える人はどれぐらいあるだろうか? 現場の人間だけでなく、経営者もその仕事のプロとして誰にも負けないという自信/実力はあるだろうか? 日本では解雇されないことが前提、言い方を変えると転職が困難であるので今居る会社でいかに「ずるく、働かないでお金をもらうか」を考える人が出てくる。

アメリカでは 勤めていた会社が買収され急に働き方が変わってしまったり、会社の分割や合併などもしばしばである。そして結果のだせない経営者は「チェンジだ」と言われる(派遣だけではない!)。 だから経営者も結果を出すために努力するし、会社にいてほしい人間がやる気を持って働いてくれるように配慮する。

もし働きにくい会社になってしまったならば、エンジニアは自分たちで新しい会社を設立する。またその新しい会社のために資金を提供しようとする投資家もいる。「おもしろいことやろうぜ」と言ったときにリスクを恐れずに集まってくるエンジニアがいて、投資家もリスクを恐れず、夢のあることにかける。このことがアメリカの強さであり、今でも先端技術で世界をリードしている理由である。

日本では直ぐにお金をもらえる仕事、リスクの少ない仕事がメインになっている(ベンチャー企業が育ちにくい)。このような仕事は利益率が低く、労働者を酷使する原因となっている。 日本とアメリカの統計を比べても、日本は労働時間が長く、時給が少ないことが分かる。

会社とは仕事をする環境であり、結果が出せるならばどこでも良い。 こう考えていくと「帰属性重視」から「人材の流動化」「自立心重視」に変えていかなければならない。

もちろん人は仕事/お金だけでは生きていけないので「安らぎ、愛」なども必要だ。 その場所は「家庭」であるので仕事と家庭の両立が必要である。 「家族みたいな会社が良い会社」というのはけじめのない働き方だ。 会社はビジネスをする場所、家庭は安らぎ、愛、休息をする場所というけじめが必要だ。

製造主体から設計/開発主体へ

戦後、高度成長の時期、日本は先進国に比べて人件費が安かったので製造の仕事で利益をうることができた。 現在は、アジアの国々も技術力をつけてきてこれらの国と価格競争するのは困難だ。またデフレは長期継続すると推測される。 今まで日本は製造を主体とする仕事をしてきたが、これからは設計/開発を主体とするように改革をする必要がある。 つまり日本を設計/開発の拠点、ファブレス(工場を持たない)とし、製造は海外の人件費の安い会社で行うということ。

いつまでも改革を行わないのであれば、やがては経営が立ち行かなくなる。経営者は経営がうまくいっていないことを隠しておくことが多いので、あるきっかけで大量解雇が発生するかもしれない。 そうならないためには計画的に再教育をし、現在製造をしている人間が設計/開発できるようにする。 教育には時間がかかるので今から段階的に業務の変革を進めておく必要があるのではないだろうか?

最近は大手企業の解雇などがニュースになっている。 日本では労働者は会社によりかかり、中小企業は大手企業によりかかり、大手企業は国によりかかるという構図になっている。 大量解雇を出さないために血税を使うというのは改革が行われないからではないだろうか? 改革なしに血税を使うというのは子供たちに大人たちの失敗を背負わせることに他ならない。 血税を使うのであれば経営者がチェンジすること、そして確実に改革が行われること、そして改革の内容が国民や株主に公開されることが必要だと思う。

助け合いというのは「よりかかる」ことではない。 たとえば大きなプロジェクトを実行するには、多くの資金が必要で、リスクが伴う。 資金を集め、リスクを半減するために複数の企業で協力し、1つのプロジェクトを成功させる。 複数の企業が協力することで技術的に欠けている部分を補い合うこともできる。 助け合いとは「協力して前に進むためのもの」である。

今までライバルであった会社が協力しあうには論理的に話し合うことが必要である。日本では小さな集団の利益を優先するきらいがある。(ある特定の部署のみの利益、自社のみの利益) 大きなプロジェクト全体で考えてうまくいくような話し合い方(コミュニケーション能力)が必要ではないだろうか?

2012年10月19日金曜日

派遣における帰属性とは

就職の審査の際に重視される項目に「帰属性」がある。この言葉は抽象的で意味が分かりづらい。その深淵にあるもの、なぜ帰属性を気にするのか考えてみたいと思う。

帰属性とは

辞書にはおおよそ次のような意味で書いてある。

属して、つき従うこと(所有物となること)。

就職時に言われる帰属性は多少ニュアンスが異なる。

従来 日本では、終身雇用と言って一度就職した会社に一生勤めるのが良いこととされてきた。しかし最近は、派遣という働き方が普及してきた。

職務履歴を見て、多くの会社を転々としている人間、あるいは1つの会社を退職し、次の会社までの期間が開いてしまって人間は「帰属性が低い」とみなされる。帰属性という言葉は、労働者に無理難題を強要しても転職しない性質(ある特定の企業に長い期間所属し続ける)という意味で使われてしまうようだ。

仕事とは辛いもの、直ぐに転職したりするのは我慢が足りない。あるいは、すぐに時給の高い会社に移動してしまうのは困るというわけだ。

企業側の都合

帰属性が重要ならば、派遣を使わないで正社員のみで仕事をすればよいはずだ。企業が派遣を使うにはいくつかの理由がある。

経営が良好な時には長く働いてほしいと思うが、会社が傾いてしまった時には正社員を守るために派遣を切ってしまいたいというのがある(俗に言うトカゲの尻尾切り)。 これは一般派遣より常駐(特定派遣、つまり派遣会社の正社員)が喜ばれることからも分かる。まあ正社員と言って実際は外注(二重派遣)、請負であったりするのだが...

派遣では忙しい時には労働者を増やし、仕事が少なくなれば解雇してしまうことができる。つまり人件費を節約できる。福利厚生の費用が正社員より派遣の方が少なくですむということもある。

また面接/筆記試験だけではその人間の能力を判断するのは困難であるので、使えない人間であったならば切ってしまいたいというのもあるかもしれない。(このニーズに合わせた紹介予定派遣というのもできている。初めは派遣として働き、何ヶ月か働かせて気に入ったら正社員にする)

労働者の都合

労働者が一般派遣を選択するには次のような理由がある。

派遣ではお金が必要な時に働き、貯蓄をして休むことができる。(残業なしの会社、1ヶ月ぐらいの長期休暇の取れる会社があると良いのであるが日本ではまず不可能だから)生活の保障がない代わりに自分の時間を持てるというメリットがある。正社員より派遣を選択する人は、自分の時間を大切にしているということができる。

家庭に病人がいる、本人の病気/障害、子育てで長時間働くことができない人は派遣やパートしか選択肢がないということもある。

日本の会社システムには改革が必要

日本の大手企業では、タイムカードを押すためだけに来ている人が沢山いる。

なぜららば日本の会社では長く会社に勤めること(帰属性)が重要で仕事の結果はあまり評価されないからだ。むしろ仕事で結果を出すとより多くの仕事が押し寄せ、かえって自分の時間がなくなる。とにかく言われたことだけをやり、仕事を増やすようなことは発言しない、それが賢いサラリーマンということになっている。

日本には「ことなかれ主義」が蔓延し、何か発言すると不利益な扱いを受ける。

終身雇用では、転職が困難であるので経営者の機嫌をそこねたら一巻の終わりという思いがある。だから不満があってもYESとだけ答える、または黙っておく。やがては経営者、管理職の人たちと現場の人間の間で建前でしか話せなくなる。

使用者側のごり押しが容認され、無理難題を押し付けられてもYESしか言うことができなくなるのは、現場の労働者は会社を変えるようなことはできないからだ。つまり使用者と現場の乖離が起こる。

最終的には、現場がやる気を失い、会社が競争力を失う。あるいは本当に必要な人間が転職してしまうかもしれない。

日本では会社に感謝をし、一生この会社につくして行きたいと思っている人間がどのぐらいいるであろうか? 労働者をお金で縛っても良い結果はでない。経営者、管理職、現場の人間それぞれ立場は違うが1つの会社を盛り上げていくためには本音で話し、みんながハッピーになれることを考えるべきだ。

アメリカなど海外では1ヶ月ぐらいの長期休暇のある会社がめずらしくない。 海外では条件の悪い会社では優秀な人材が転職してしまうので経営者だけの都合で労働者を酷使できないからだ。給料についても年齢や勤続年数で決めるのではなく、1人1人が交渉して給料が決まる。日本のように使用者側が一方的に決めるのではない。

労働者1人1人生き方は異なる。時間がほしい人、お金がほしい人、仕事が生きがいの人、どれが正しいというのではなく、それぞれに生き方があるので会社の都合で1つの型にはめないことが肝要だ。

すでに派遣切りが社会的な問題になっており、正社員になったとしても一生雇用が保障されているわけではない。今も大手企業の大量解雇がニュースになっている時代だ。終身雇用が終わったことを認識し、「帰属性に対するこだわり」を捨てるべき。

会社も労働者もハッピーになるためには

日本では終身雇用が長くまだ派遣の歴史が浅いので、メリット/デメリットを把握して、うまく運用することができていないように思う。

ではどうすれば良いか?

帰属性が重要だなどと言っていないで、会社の価値を正しく把握し、優秀な人材が集まる会社にすることを考えるべき。会社の内側からみた価値を改善するための改革が必要だ。

たとえば、残業にたよらなくても仕事ができるようにするとか、結果の出せた人間には1ヶ月ぐらいの長期休暇を許可するとか。それには情報の共有を行い、この仕事はだれしかできないということのないようにする。現在はITの技術が発達しているのでこれを有効に使い、会社のノウハウが継承されるようにする。

終身雇用では1つの企業、1つの部署に長期間 在職するので他の会社(他の部署)の仕事を仕方を知らず、比較することがなかった。多くの場所で仕事をするとさまざまやり方があることに気づき、必然的に比較される。

たとえば仕事のやりやすい/やりにくい場所であるか、ストレスの多い/少ない職場であるとか、金額が多い/少ないなどである。労働者からよりよい仕事のやり方、提案を受けた際に、きちんとコミュニケーションをとらず、改革をしたくないから、頭ごなしにそこの部署のやり方を強要していないだろうか? 個人的な主観を強要するのは部下に嫌われる原因となる。会社全体の利益を考えた判断、社内規定に即した指揮命令になっているかが重要である。

他の会社(他の部署)の仕事を仕方で良い方法は積極的に採用し、改革を行う。やり方を変えると不平がでるので改革をしないというのは「ことなかれ主義」である。

時給を年齢と勤続年数で決めてしまうのも「ことなかれ主義」からきている。 結果を評価するようにしないと、タイムカードだけ押して後は働かないという人間が増えてしまう。働かない人間が居づらい場所にするには結果の評価が必要なのではないだろうか? もちろん本人がやる気をなくしているのは会社や周りの人間にに問題があるかもしれないので本人と話しをしてやる気を取り戻すことがまず優先されると思うが...

労働者も自分自身の価値を正しく把握し、自身の能力を高めることを考えるべき。人材の流動化が盛んになれば、必然的に労働者が比較される。派遣では、契約で金額が決まるのでスキルアップ(職務経歴書上の)も必要だか、実務で結果を出すことも重要だ。今までは会社が教育してくれるのを待っていたがこれからは自宅で勉強をするということも必要になる。

⇒オランダのワークシェアリング-You Tube