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2013年11月4日月曜日

年功序列と成果主義、従業員満足度の話

日本は、長い間「変化のない国」「ニュースのないつまらない国」と海外のマスコミからは思われていた。しかし現在は改革なくしてはどうにもならない状態にある。 低価格品では新興国からの追い上げ、先端技術ではアメリカに負けて仕事がなくなってきているからだ。改革として給料体系の見直し、従業員満足度が重要であろう。

年功序列の崩壊

年功序列とは、給料の金額が年齢あるいは勤続年数により少しずつ上昇していくシステム。 つまり若い人の給料を本来の成果に対して少なめにし、高齢者の給料を成果に対して多くする。若いうちに強制的に意識されない年金(あるいは貯蓄)に加入させられ、退職前に給料を上積みする形で受け取るのと同様だ。従業員を会社に縛る働きがある(転職すると損をするようにしむける)。

強制的に貯蓄させることは法律で禁止されているが、表面上は貯蓄ではないので合法となる。 誰でも(結果を出せない人も)定年まで勤務すれば高給をもらえるという「夢」を与えることができる。

しかしこの夢はくずれた。その貯蓄は元金われを起こす可能性があったのだ。年功序列がうまくいかなくなった主な理由は少子化、高齢化にある。50年ぐらい前、年齢別のヒスグラムはピラミット形だった(図1左)。得をする人(成果よりも給料が多い;50代)の人数が少なく、損をする人(成果よりも給料が少ない;30~40代)が多いので50代では20代の3倍ぐらいの高額な給料を手にすることができた。


図1 日本の人口ヒストグラム

しかし現在、日本の人口をヒストグラムにすると下がすぼまった釣鐘形になる(図1右)。 サラリーマンのヒストグラムは新卒の採用をストップしてしまったいるので、さらに下がすぼまった不安定な形にになってしまっているかもしれない。得をする人が相対的に多くなってきているので、収支はバランスが壊れる。給料にあてる財源が不足するのだ(図2)。


図2 年齢別の給料

利権を持った人は、絶対自分の給料の削減はしたくないと考える。その不足分を何とか確保するために若年層の労働時間を長くしようという考えが発生する(あるいは外注/派遣の支払い金額を削減する)。

偉い人は「滅私奉公」というが、偉い人が実務を手伝ってくれるわけではない。若年層が少なくなり、中堅に仕事が集中し、それが心身症や自殺、過労死の増加になっている。パワハラ、ブラック企業などニュースとなる。

日本で一般的な折衷型

年功序列では資金が破綻することが分かっているので新しい給料体系が検討された。


図3 折衷型、成果主義の給料

成果主義が必要だというブームがあって今は部分的に成果主義を取り入れている会社が多い。ただ日本の企業が取り入れているのはアメリカのような成果主義ではなく、年功序列と成果主義の中間で「折衷型」とでもいうべき方式。

成果の出せた人は毎年少しずつ給料がアップするが、成果の出せなかった人は据え置くという方式。年齢や勤続年数を重ねても成果がなければ給料アップはしないという意味では成果主義、どんなに良い成果を出しても1年ぐらいではわずかしか給料は変わらない。本当の意味で給料に反映するのは20~30年後になるという点では年功序列に近い(図3)。

従来の年功序列では、全ての人が成果に関係なく年をとれば、高給を手にすることができた。 しかしこれでは資金繰りの点で破綻をする。折衷型では、年をとっても成果の出せない人は給料を低くおさえることにより収支のバランスを取ろうしている。

若いと成果より低い給料しかもらえないという意味では、あいかわらず従業員をお金で縛り(終身雇用前提)、人材流動化を妨げている。

今後も年功序列あるいは折衷型を続けるならば、年齢による給料の格差を圧縮していく必要がある。 新興国と競争しなければならないので給料を削減せざるをえない。 もともと給料の少ない人の給料を削減すると生活ができなくなるので特に上層部の給料を削減が必要。

成果主義

今後は日本もグローバル化が進み、早いスピードで改革が必要になる。 20~30年後に給料に反映されると言ってもそのころに会社があるかどうか分からないし、その頃には給料体系が変わっているかもしれない。

今までは年をとれば高給をもらえるというのを見てきたので、自分もその頃には同じぐらいの金額をもらえると思っていた。しかしそれは誰かが保障すると言ったわけではなく元金われの可能性があった。

給料削減と言うとどうしても損をしたくない、納得できないという感情が沸き起こる。 だからこそ、1年以内で成果が給料に反映される、「本来の意味での成果主義」が必要なのではないか? これからは早い社会情勢の変化に対応していかなければならない。生活の安定が重要だと思ったならば自分自身で貯蓄、あるいは保険に加入していくべきだ。

ただし成果主義は万能ではない。職種によっては適さない場合があるので適用するのであれば職種を選ぶ必要がある。成果の測定に主観が入りやすいというデメリットもある。 アメリカのような大きな格差をつける成果主義では能力の低い人が生活できなくなる可能性があり、そして給料が急に少なくなってしまうという不安感もある。 日本には少ない格差をつける成果主義が合うかもしれない。

大手企業がいい

新卒の学生が会社を選ぶ場合、「安定していて、福利厚生の良い企業がいい」というのは良く聞かれる。(つまり自分で働き方を選べないことがわかっており、受身になっている) 企業側の面接官にしたらやる気がある人が良い、「大手企業の方が安定していているから選びました」というと大抵おとされる。

大手企業も中小のベンチャー企業であった創業当時は、 大手企業の方が安定しているから良いといって入社する人はいなかったのが、いつの間にか会社にぶらさがるだけの人間が集まるようになってしまう。 会社が大きくなると安定性が重視され、リスクのある仕事は許可がおりないからだ。

初めはやる気のあった人も、実際に入社した後はその会社の社風に染まっていく。 やがて、問題になりそうなことは隠して、やる気がないのにだらだら会社にいのこり、見せかけのやる気をアピールし、上司の機嫌をとることに専念する。

このようなことが起こるのは仕事の成果を公平/公正に評価していないからだ。

ケイレツや派閥にひきこもっていられる時代は終わった。 グローバル化、自由競争の時代で10年先まで会社が存続するかは、 世界の変化に対して、1人1人が改革し、人材の最適化、業務の改善が必要である。 早い変化に対応するためには中央集権でいつも偉い人に許可をもらわなければ実行できない体質では生き残ることはできない。 現場での判断を拡大し、その代わりその命令を出した人がその結果に責任をもつ。→成果主義が必要。

成果主義とは、成果が1年以内で給料に反映し、男女差別や年齢による差別がないこと。どのような基準で成果を計算したかその方法が明確に定義され、それが労働者に開示されていること。

オランダの時給固定方式

逆の発想をし、福祉あるいは非商業主義的な発想を取り入れた「時給固定方式(職種主義)」を採用した国もある。

オランダでは、時給は職種により決まり、年齢には依存しない方式にした。 年をとったならば、さぼっても高給をもらえるというのは搾取を認めてしまうことになる。個人の能力には大きな差異があるが、時給を同じにするのが平等という考えだ。

成果もことなるのに時給を同じにしてしまうのが平等といえるのか? 一生懸命働いている人のやる気を奪うことにならないか? その点が疑問だ。また結果がだせないならば仕事が適合していない可能性があるのに、その職種/会社に居続ける(人材流動化を妨げる)という問題もある。

⇒オランダのワークシェアリング

今まで給料は必ず上昇するものだったのに給料削減というと感情的になってしまう方が多いのでしょう。だからなかなか給料体系の改革は行われなかった。しかしこの給料体系の改革は避けることはできない。

困ったことに日本の会社は、秘密主義でクレームが来そうなことは隠蔽される。会社の給料体系がどうなっているか聞かされていない従業員も多いと思う。利権を持った人だけで決めたい、改革したくないというのは問題だ。

従業員満足度が必要

今までは顧客満足度のみ重視されてきた。 それは顧客に良い印象をもってもらうことが次の仕事につながるから。

そして現場の人間には「滅私奉公」といって個人よりも会社/社会に奉仕せよといっていた。 しかし、それは過剰残業が当たり前、女性や高齢者を雇用しないことからわかるように、利権を持った人間が甘い汁を吸いたいだけ。カッコイイことを言ってできるだけ沢山搾取するのが目的だ。

今は、働く目的も人によってさまざまだ。滅私奉公なんていっても誰も相手にしない。 (ほんとうに社会に奉仕する意思があるなら残業を禁止し、弱い立場の人間を雇用しろ)

若者の離職率が高くなっている。 なぜ転職してしまうかというと、派遣の自由化が行われ、企業側が安易な派遣切りが行われている→終身雇用は終わった。上層部に自分の意見を言うと不利な扱いを受ける。どうせ改善されない、変わらないという思い→利権を持った人間は都合のいいことしか実行しない、やる気の喪失。利権を持たない人間は、結局、転職するしかない。

中堅以降は転職をすると損をするので思いとどまることが多いが、若い人はその懸念がないので転職をしやすいだけ。

最近は、特定派遣(いつわりの正社員)が多く、お客様(派遣先)の都合ばかり優先し、自社の社員には不利な扱いをする。これは現場の人間からみたら派遣元の経営者/管理職は派遣先の味方で自分の敵にみえる。搾取されるだけで、クレームの交渉をしてくれない、仕事の環境整備をしてくれない。これで派遣元に対して帰属性を持てというのはムリな話だ。

顧客満足度のみを追求すると、帰属性の低下、やる気の喪失につながる。やりすぎれば「ブラック企業」と呼ばれるであろう。従業員と経営者が信頼で結ばれるためには本音で話し双方が幸せになることを考えなければならない。 人材流動化の時代だからこそ、お金で従業員を縛るのではなく、信頼・きずなで結ばれる必要がある。会社組織は人でできている。搾取するだけのモノではない。

若い頃自分は会社のために身を粉にして働いた。今度は自分が甘い汁を吸う番だ。絶対に給料の削減はいやだ、若い連中にたくさん残業させてなんとかならないか? お金に目がくらみ、「みんなで幸福になること」を忘れている。

これからは、顧客満足度(Customer satisfaction)だけでなく、従業員満足度(Employee satisfaction)が必要。給料が削減がいやなら、改革を実行せよ。積極的に基礎開発、先端技術の開発、ベンチャー企業の育成、利益の出る職種に選択、集中とか。

良い会社ならば、優秀な人材がたくさん集まる。こんなに良い会社ならば恩返しをしたい、一生いっしょに仕事がしたいと思うことだろう。良い会社とはどんなか? 従業員1人1人望むことは異なる。その1人1人に対して本音で話し、会社を改革する。それを忘れているから「ブラック企業」「パワハラ」などがニュースをにぎわせているのだ。

⇒会社調査

⇒日本共産党・ブラック企業規制法案の提案

2012年10月28日日曜日

グローバル化への適応

⇒派遣における帰属性の続き

リスクを恐れない

終身雇用のシステムは世界的にみればかなり特異でである。アメリカではより働きやすい環境、あるいは給料の良い会社があれば転職するのは日常的なことである。転職は人生のステップアップであり、悪いことだとは考えない。

日本で 現行の会社がなくなったとして、他の会社でも雇ってもらえるスキル、能力があると言える人はどれぐらいあるだろうか? 現場の人間だけでなく、経営者もその仕事のプロとして誰にも負けないという自信/実力はあるだろうか? 日本では解雇されないことが前提、言い方を変えると転職が困難であるので今居る会社でいかに「ずるく、働かないでお金をもらうか」を考える人が出てくる。

アメリカでは 勤めていた会社が買収され急に働き方が変わってしまったり、会社の分割や合併などもしばしばである。そして結果のだせない経営者は「チェンジだ」と言われる(派遣だけではない!)。 だから経営者も結果を出すために努力するし、会社にいてほしい人間がやる気を持って働いてくれるように配慮する。

もし働きにくい会社になってしまったならば、エンジニアは自分たちで新しい会社を設立する。またその新しい会社のために資金を提供しようとする投資家もいる。「おもしろいことやろうぜ」と言ったときにリスクを恐れずに集まってくるエンジニアがいて、投資家もリスクを恐れず、夢のあることにかける。このことがアメリカの強さであり、今でも先端技術で世界をリードしている理由である。

日本では直ぐにお金をもらえる仕事、リスクの少ない仕事がメインになっている(ベンチャー企業が育ちにくい)。このような仕事は利益率が低く、労働者を酷使する原因となっている。 日本とアメリカの統計を比べても、日本は労働時間が長く、時給が少ないことが分かる。

会社とは仕事をする環境であり、結果が出せるならばどこでも良い。 こう考えていくと「帰属性重視」から「人材の流動化」「自立心重視」に変えていかなければならない。

もちろん人は仕事/お金だけでは生きていけないので「安らぎ、愛」なども必要だ。 その場所は「家庭」であるので仕事と家庭の両立が必要である。 「家族みたいな会社が良い会社」というのはけじめのない働き方だ。 会社はビジネスをする場所、家庭は安らぎ、愛、休息をする場所というけじめが必要だ。

製造主体から設計/開発主体へ

戦後、高度成長の時期、日本は先進国に比べて人件費が安かったので製造の仕事で利益をうることができた。 現在は、アジアの国々も技術力をつけてきてこれらの国と価格競争するのは困難だ。またデフレは長期継続すると推測される。 今まで日本は製造を主体とする仕事をしてきたが、これからは設計/開発を主体とするように改革をする必要がある。 つまり日本を設計/開発の拠点、ファブレス(工場を持たない)とし、製造は海外の人件費の安い会社で行うということ。

いつまでも改革を行わないのであれば、やがては経営が立ち行かなくなる。経営者は経営がうまくいっていないことを隠しておくことが多いので、あるきっかけで大量解雇が発生するかもしれない。 そうならないためには計画的に再教育をし、現在製造をしている人間が設計/開発できるようにする。 教育には時間がかかるので今から段階的に業務の変革を進めておく必要があるのではないだろうか?

最近は大手企業の解雇などがニュースになっている。 日本では労働者は会社によりかかり、中小企業は大手企業によりかかり、大手企業は国によりかかるという構図になっている。 大量解雇を出さないために血税を使うというのは改革が行われないからではないだろうか? 改革なしに血税を使うというのは子供たちに大人たちの失敗を背負わせることに他ならない。 血税を使うのであれば経営者がチェンジすること、そして確実に改革が行われること、そして改革の内容が国民や株主に公開されることが必要だと思う。

助け合いというのは「よりかかる」ことではない。 たとえば大きなプロジェクトを実行するには、多くの資金が必要で、リスクが伴う。 資金を集め、リスクを半減するために複数の企業で協力し、1つのプロジェクトを成功させる。 複数の企業が協力することで技術的に欠けている部分を補い合うこともできる。 助け合いとは「協力して前に進むためのもの」である。

今までライバルであった会社が協力しあうには論理的に話し合うことが必要である。日本では小さな集団の利益を優先するきらいがある。(ある特定の部署のみの利益、自社のみの利益) 大きなプロジェクト全体で考えてうまくいくような話し合い方(コミュニケーション能力)が必要ではないだろうか?

2012年10月19日金曜日

派遣における帰属性とは

就職の審査の際に重視される項目に「帰属性」がある。この言葉は抽象的で意味が分かりづらい。その深淵にあるもの、なぜ帰属性を気にするのか考えてみたいと思う。

帰属性とは

辞書にはおおよそ次のような意味で書いてある。

属して、つき従うこと(所有物となること)。

就職時に言われる帰属性は多少ニュアンスが異なる。

従来 日本では、終身雇用と言って一度就職した会社に一生勤めるのが良いこととされてきた。しかし最近は、派遣という働き方が普及してきた。

職務履歴を見て、多くの会社を転々としている人間、あるいは1つの会社を退職し、次の会社までの期間が開いてしまって人間は「帰属性が低い」とみなされる。帰属性という言葉は、労働者に無理難題を強要しても転職しない性質(ある特定の企業に長い期間所属し続ける)という意味で使われてしまうようだ。

仕事とは辛いもの、直ぐに転職したりするのは我慢が足りない。あるいは、すぐに時給の高い会社に移動してしまうのは困るというわけだ。

企業側の都合

帰属性が重要ならば、派遣を使わないで正社員のみで仕事をすればよいはずだ。企業が派遣を使うにはいくつかの理由がある。

経営が良好な時には長く働いてほしいと思うが、会社が傾いてしまった時には正社員を守るために派遣を切ってしまいたいというのがある(俗に言うトカゲの尻尾切り)。 これは一般派遣より常駐(特定派遣、つまり派遣会社の正社員)が喜ばれることからも分かる。まあ正社員と言って実際は外注(二重派遣)、請負であったりするのだが...

派遣では忙しい時には労働者を増やし、仕事が少なくなれば解雇してしまうことができる。つまり人件費を節約できる。福利厚生の費用が正社員より派遣の方が少なくですむということもある。

また面接/筆記試験だけではその人間の能力を判断するのは困難であるので、使えない人間であったならば切ってしまいたいというのもあるかもしれない。(このニーズに合わせた紹介予定派遣というのもできている。初めは派遣として働き、何ヶ月か働かせて気に入ったら正社員にする)

労働者の都合

労働者が一般派遣を選択するには次のような理由がある。

派遣ではお金が必要な時に働き、貯蓄をして休むことができる。(残業なしの会社、1ヶ月ぐらいの長期休暇の取れる会社があると良いのであるが日本ではまず不可能だから)生活の保障がない代わりに自分の時間を持てるというメリットがある。正社員より派遣を選択する人は、自分の時間を大切にしているということができる。

家庭に病人がいる、本人の病気/障害、子育てで長時間働くことができない人は派遣やパートしか選択肢がないということもある。

日本の会社システムには改革が必要

日本の大手企業では、タイムカードを押すためだけに来ている人が沢山いる。

なぜららば日本の会社では長く会社に勤めること(帰属性)が重要で仕事の結果はあまり評価されないからだ。むしろ仕事で結果を出すとより多くの仕事が押し寄せ、かえって自分の時間がなくなる。とにかく言われたことだけをやり、仕事を増やすようなことは発言しない、それが賢いサラリーマンということになっている。

日本には「ことなかれ主義」が蔓延し、何か発言すると不利益な扱いを受ける。

終身雇用では、転職が困難であるので経営者の機嫌をそこねたら一巻の終わりという思いがある。だから不満があってもYESとだけ答える、または黙っておく。やがては経営者、管理職の人たちと現場の人間の間で建前でしか話せなくなる。

使用者側のごり押しが容認され、無理難題を押し付けられてもYESしか言うことができなくなるのは、現場の労働者は会社を変えるようなことはできないからだ。つまり使用者と現場の乖離が起こる。

最終的には、現場がやる気を失い、会社が競争力を失う。あるいは本当に必要な人間が転職してしまうかもしれない。

日本では会社に感謝をし、一生この会社につくして行きたいと思っている人間がどのぐらいいるであろうか? 労働者をお金で縛っても良い結果はでない。経営者、管理職、現場の人間それぞれ立場は違うが1つの会社を盛り上げていくためには本音で話し、みんながハッピーになれることを考えるべきだ。

アメリカなど海外では1ヶ月ぐらいの長期休暇のある会社がめずらしくない。 海外では条件の悪い会社では優秀な人材が転職してしまうので経営者だけの都合で労働者を酷使できないからだ。給料についても年齢や勤続年数で決めるのではなく、1人1人が交渉して給料が決まる。日本のように使用者側が一方的に決めるのではない。

労働者1人1人生き方は異なる。時間がほしい人、お金がほしい人、仕事が生きがいの人、どれが正しいというのではなく、それぞれに生き方があるので会社の都合で1つの型にはめないことが肝要だ。

すでに派遣切りが社会的な問題になっており、正社員になったとしても一生雇用が保障されているわけではない。今も大手企業の大量解雇がニュースになっている時代だ。終身雇用が終わったことを認識し、「帰属性に対するこだわり」を捨てるべき。

会社も労働者もハッピーになるためには

日本では終身雇用が長くまだ派遣の歴史が浅いので、メリット/デメリットを把握して、うまく運用することができていないように思う。

ではどうすれば良いか?

帰属性が重要だなどと言っていないで、会社の価値を正しく把握し、優秀な人材が集まる会社にすることを考えるべき。会社の内側からみた価値を改善するための改革が必要だ。

たとえば、残業にたよらなくても仕事ができるようにするとか、結果の出せた人間には1ヶ月ぐらいの長期休暇を許可するとか。それには情報の共有を行い、この仕事はだれしかできないということのないようにする。現在はITの技術が発達しているのでこれを有効に使い、会社のノウハウが継承されるようにする。

終身雇用では1つの企業、1つの部署に長期間 在職するので他の会社(他の部署)の仕事を仕方を知らず、比較することがなかった。多くの場所で仕事をするとさまざまやり方があることに気づき、必然的に比較される。

たとえば仕事のやりやすい/やりにくい場所であるか、ストレスの多い/少ない職場であるとか、金額が多い/少ないなどである。労働者からよりよい仕事のやり方、提案を受けた際に、きちんとコミュニケーションをとらず、改革をしたくないから、頭ごなしにそこの部署のやり方を強要していないだろうか? 個人的な主観を強要するのは部下に嫌われる原因となる。会社全体の利益を考えた判断、社内規定に即した指揮命令になっているかが重要である。

他の会社(他の部署)の仕事を仕方で良い方法は積極的に採用し、改革を行う。やり方を変えると不平がでるので改革をしないというのは「ことなかれ主義」である。

時給を年齢と勤続年数で決めてしまうのも「ことなかれ主義」からきている。 結果を評価するようにしないと、タイムカードだけ押して後は働かないという人間が増えてしまう。働かない人間が居づらい場所にするには結果の評価が必要なのではないだろうか? もちろん本人がやる気をなくしているのは会社や周りの人間にに問題があるかもしれないので本人と話しをしてやる気を取り戻すことがまず優先されると思うが...

労働者も自分自身の価値を正しく把握し、自身の能力を高めることを考えるべき。人材の流動化が盛んになれば、必然的に労働者が比較される。派遣では、契約で金額が決まるのでスキルアップ(職務経歴書上の)も必要だか、実務で結果を出すことも重要だ。今までは会社が教育してくれるのを待っていたがこれからは自宅で勉強をするということも必要になる。

⇒オランダのワークシェアリング-You Tube