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2015年8月31日月曜日

チャレンジという名のパワハラ

会社が大きくなると、現場と経営の間に乖離がおこり、拝金主義になってしまうのはよくあることだ。 ただ某社は日本を代表するような会社であったため、マスコミからバッシングを受けているようだ。

チャレンジという名のパワハラ

「ブラックか、ホワイトか」はどのような基準で考えれば良いだろうか?  現在、事業が黒字であるにかかわらず経営者が強欲にとらわれて、労働者を脅し、1円でも多く儲けようとしているのであえばブラッグ。

事業が赤字で、改革を行おうとしている。事業を改善するためにどうすべきかを論理的に話し合っているのであればホワイトだ。 もちろん、現場にだけにつらいことを押し付け、経営者は文句を言うだけで何もしないというのはいけない。

パソコン関連の事業は低価格化がすすみ、事業を撤退する企業が目立つ。ほんとうに黒字化は可能であるのか、具体的にどのような改革をすべきか? もし将来性がないのであれば事業の方向転換が必要だ。

なぜなら利益率の低い仕事を惰性で続けて、残業時間を増やせば何とかなるというのは、ワーキングプアを増長させ、労働者を不幸にする。 転属、転職がいやなので惰性で仕事しているだけではいずれ会社は疲弊し継続不可能になるであろう。

会社は、家族ごっこをする場所でも、遊びに来る場所でもない。ビジネスを行う環境である。 「パワハラになってはいけない、かといって甘えになってもいけない。」

トラブルになる背景には、経営者と現場が本音で話すことができないというのがあり、それが人を不幸にしている。

経営者はどのぐらい儲かっている/赤字なのかは隠したがる。 事業が赤字になってしまった場合、もっとも責任が重いのは経営者であり、あまり悪い状態だと自分のポストが危なくなる。

成果の出せない経営者、適性のない経営者がイスにしがみつき続けることは回りに不幸をばらまく結果になってしまう。 経営者や管理職にも人材流動化は必要なのだ。 グローバル化が叫ばれる今日、海外から実力のある経営者に来ていただくというのも良い方法だろう。

日本では、人材流動化を極端に嫌い、前例のないことはダメだと言い、出る釘は打たれる。 チャレンジとは今まで経験のなかったことに対して、勇気をもって実行する、改革すると言うこと。現場だけに苦労を追わせるのではなく、経営者、管理職、現場が等しく負担をし改善してゆく。

「チャレンジはパワハラの別名であってはならない。」

補足説明: 管理職とは、給料をもらう側の人間ではあるが経営者と一体になって、経営者に代わって 労働者の管理や評価を行う人間。一般的には課長以上で経営者を除く。 経営者とは、労働の提供を受けて、給料を払う人間、株式会社においては代表取締役の肩書きを持つ人間。株式会社には3人以上いるはず。

なぜ会社が大きくなると搾取がひどくなるのか

社長がみんなといっしょの部屋で仕事をしていたころは、 あまり無茶なことを言えばみんなが聞き耳を立てているので言いにくいだろうし。 部下が反論しないまでもどのぐらい怒っているかは顔色をみれば分る(ようは空気を読むことができる)。実現不可能な命令をしておいて自分だけ先に帰ってしまえばそれが見え、反感を買うのであまり非人間的な命令はしづらいだろう。 この時代は、みんな一緒に仕事をする仲間「家族みたいな会社が良い会社」「みんな一緒」といった雰囲気が存在している。

会社が大きくなると、個室を作ることができ、都合の悪いことを隠すようになる。 次第に経営者は神様のように祭られ、本人も神様を演じるようになる。

現場と経営者がはなれると、相手の表情が見えないので、非人間的な命令をしても平気になる。 直接手を汚さず、管理職に搾取をさせるわけだから、どのぐらい苦しんであるかわからず罪悪感を感じない。 神様は、「みんなとは異なる存在」、庶民とは異なるので搾取しても許されると気持ちが変わってくる。

管理職の間では、交渉をしないでゴリオシが日常になってしまうと、回りがやっているから自分もやってよい。罪悪感がなくなり、それが社風/社内文化になっていく。

第三者での調査や内部告発

ROEとは株主資本が、企業の利益にどれだけつながったのかを示す。 日本では経営者が会社を私物化し、株主からの助言を極端にきらいROEの考え方がない。 会社が健全に機能するためには外部からの目が必要。 第三者での調査や内部告発などをもっと活発にすべき。

労働組合に加入するのであればユニオン(特定の企業にとらわれない労働組合)にすること。 経営者と労働組合の代表が同じ会社に属していると癒着や脅しによるコントロールをうけてしまう。 労使協調というとかっこいいが、実の所、特定の人物が甘い汁を吸うだけになってしまう。その会社で働く全ての人が公平に幸せになれることが重要。 公平に幸福になれるとは、全ての人の労働時間と賃金を同じにするということではなく、各個人が自分の意思で働き方、生き方を選択でき、 成果にみあう賃金を受け取るということ。

大学病院での拝金主義

患者からすれば、命を預かる仕事なのだから拝金主義などとんでもないと思う。しかし組織が大きくなるに従い、経営者と現場が乖離し、お金儲け優先になってしまうというのは同様なようだ。

大学病院にいくと2時間待って3分診察、というのはよくある。 医者が不足しているうえ、患者が大きな病院の方が安心できると思い、大学病院に集中してしまうというのがあるだろう。

医師は短い時間でたくさんの患者を見なければならないので、まるでベルトコンベアーで工業製品でも作るようなあつかいになってしまっている。

しかし病院の求人を見てみると、事務、保育士、看護士の求人はあっても医師の求人はない。正社員で終身雇用にしなければならない人間の雇用を制限しているようだ。

たとえば痔の場合、 1度診察しただけで後は来なくていいよと言われてしまうことがある。 患者としてはちゃんと治療してほしいのだが、病院側は儲からない仕事、やりたくない仕事はやらない(医師が患者を選ぶ)ようだ。

医師は患者とのコミュニケーションが重要といわれるが、 この基本的なことができていない医師が多い。 症状を説明してもそんなことはないと否定する。 血液検査の数値は客観的なデータで信頼がおけると思うのだろうが 症状の出方には個人差があるので数字だけではとらえらず、患者を直によく観察すること、話を良く聞くことが大事である。 それに検査の数値というものは病状のある側面を表しているだけで 検査していないパラメータ(あるいは数値に表れないパラメータ)があるということを忘れてはならない。

病気の治療とは、そんなに予定どうりに進むものではないし、現代医学をもってしても直らない病気は沢山ある。 仕事がうまくいっていないと上司からおこられる、治療がうまくいっていないことを隠したい。 そのようなところは一般のサラリーマンと同じなようだ。

投薬は、同じ病気でも病状や患者の個人差で変わってくる。 医学の進歩に伴い新しい薬は沢山出てくるので薬の作用きじょ、有効成分、禁忌などを学習するのは大変だ。 医師と話していると、薬に対して知識が不足していることが多い。 インターネット検索でもわかる内容なのだが、短い時間で沢山の患者を処理することが優先、学習/教育がおろそかになっているようだ。 現在は、医師と薬剤師で二重チェックすることで副作用を防ぐシステムとなっているが、最新の情報を勉強しようという心構えがない限り、 二重チェックをしてもいたずらに作業工数を増やすだけになってしまう。重篤な副作用とまではいかなくても効かない薬を飲まされ続けていることはよくあるのではないだろうか。

話は変わるが歯医者は、患者の数に比べて病院数が多すぎる。 それに対して外科(整形外科を除く)は非常に少ない。 外科と言うのは、手先の訓練が重要で、失敗すると患者から訴えられるリスクがある。 だからなのだろうか特に外科医になるのは敬遠され、外科の病院も少ない。

外科(特に手術に対する)医療報酬を上げたらどうだろう。 それに対して歯科医は訴えられるリスクが少ないので医療報酬を少なくしても良い。 リスクや手先の訓練に対してもお金が支払われるべきだ。でないと外科医になろうという人がいなくなってしまう。 そのようにして医師に数のバランスをとる案はいかがだろうか?

女性の管理職、義務化

日本では男女差別が先進国の中でもっともひどく、女性の管理職が少ない。 今後「大手企業に対して女性登用に向けた数値目標を作り公表すること」が義務づけられるそうだ。女性が活躍の場を広げられる反面、女性自身が反発することもあるようだ。

管理職になると残業しなければならないので、子育てと仕事の両立はできなくなるという趣旨らしい。

一律の数値目標ではなく、各企業ごとに自分たちで目標をきめてそれを開示させるというのは良いやり方だ。 各企業ごとに事情がちがうのに無理な目標を押し付けると、「実際に管理職としての仕事をしていないのに役職だけあたえるなど」数字あわせだけをするという企業がでてくる。これでは意味がない。

女性管理職を増やしたといっても総務部だけというのでは問題があるだろう。 エンジニアの仕事も女性が少ない職種だ。各部署ごとの女性管理職の割合とか、女性エンジニアの割合なども公開させると良い。

就職時の男女差別も是正すべきだ。 部長ぐらいになると、自分の隣におくアシスタント(主に総務的な仕事をする人)を自分で選ぶことができる。

選ぶのが男性であるため、 就職の時には「若くて可愛い女性が良い」という基準で選んでしまい、 仕事の能力を見ない。就職に有利だと思って資格を取っても外見で選ばれてしまうというのは女性に対する侮辱だ。 残業なしの事務の仕事は、女性をターゲットにしているため男性が応募しても採用されない。求職票には女性だけとは書いていないが実際に男女差別が行われている。

30才で寿退職をするのが前提。それは部長にとっては新たに若い部下を手に入れることができるので都合が良い。

40~50代で仕事に復帰できないのは、女性は「職場の花」であり成果を求められないから。 女性であっても給料をもらっているのであればプロだ。 勤務時間中は、女性だから男性に甘えて良いという考えは捨てるべきだろう。 アフター5に男性に甘えるのはその人の生き方なので私は言及しない。 残業をできないのであればワークシェアリングをし、回りに迷惑を掛けないで成果を出す。 そうでないといつまでも男女差別はなくならない。管理職側も労働の多様化に勤め、女性にチャンスを与えるようにする。

問題なのは男女差別が法律で禁止されているのに実際の現場では公然と行われてしまっていること。労働者が働き方、生き方を選べない、会社の都合できまってしまうことであろう。

これを解決するには成果主義と労働の多様化が必要であろう。 たとえば共働きでかつ子供を双方の親で育てたい場合。 両方の親が短時間労働を選択し、一方が早番、一方が深夜勤務にすれば良い。現状では短時間労働の仕事はほとんどなく、フレックスタイムや在宅勤務もあまり普及していない。

仕事の成果を見ないで女性だからという理由で、不当に賃金が少ない。 これは女性が子育てをし、男性は会社に人生をささげなければならないという考えに基づく。 男性が子育てをし、女性が会社で働くと言う選択肢もあって良いはずなのだが、実際にそうすると所得が極端に少なくなってしまい、実現が困難だ。

必要なのは保育所、保育士を増やすことではなく、労働の多様性、ワークシェアリングの普及、そして成果主義だ。

家庭で教育するより、学校でまとめて教育した方が工数が少なくてすむというのは経済優先の考え方。 まわりの人の気持ちがわかるやさしい人間になるには、子供のころに回りから愛される経験が必要。こころの余裕をもって親と子がマンツーマンで触れ合う時間が必要。

教育といっても、一律に同じことを教えればいいこと、たとえば社会の規範を教えるとか単に暗記する学習などは学校の方が効率的であろう。 1人の人間として大切にされる(愛される経験)というのは「一山いくら」的な扱いではできない、1人1人向き合って個別に話すことが必要。 学校で教育した方が効率的な内容と家庭や親族でないとできない内容がある。

学校や保育園に教育をまかせてしまい、親はペットを可愛がるように子供を甘やかすだけでは、親や先生の言うことをだまって聞くだけ、自分の気持ちを言葉にできない人間になってしまう。 積極性のない、交渉のできない人間になってしまう。 親や先生の言うことを納得をしていないで、がまんするだけなのでストレスがたまり、受験の時に壊れてしまうかもしれない。 親や先生の見ていないところで弱いものいじめでストレスを発散しようとするかもしれない。

ペットは従順であれば、飼い主に可愛がられ、一生飼い主に食べさせてもらえる。 人の子は将来自立し、社会に適合し、自分で生活費を稼げるようになる必要がある。 「社畜」という言葉ができたが、これは人の子であったはずが、会社のペットになってしまったという現代を象徴する言葉。

愛された経験が少ない人間はまわりの人に対してもやさしさを持つことができないので、大人になってお金儲け優先の考え方に洗脳され、 弱い人間から搾取し自分だけ得をしようという人間になってしまう。

親と子が接する時間は、お金にはならないが、お金にはかえられない人が幸福になるために必要なことだ。

だから保育園を増やせばいいということではなく、短時間労働やワークシェアリングを普及させて、愛情をたっぷり与え、 ただ甘やかすだけではなく将来自立できるように、どのような職種がむいているか(適性)、仕事にはつらいことがあるがそれと向かい合っていかなければならないこと、回りの人に対する思いやりも教える必要がある。

情報公開の義務化

またも弱腰の政界(それとも癒着があるのだろうか?)、女性管理職比の公表も義務づけない方向という話も出ている。少なくとも現状の開示は義務化すべきだろう。それから行政が仕事の発注をする際には、男女平等、労働法を守っている会社を優先すべき。

現状の男女比や残業時間は、自社のwebで公開させる、ハローワークで求人するときに開示する。派遣会社で求人をするときに開示する。口頭ではなく書面で手渡す。開示しないで仕事を紹介した派遣会社には罰則。

話し合いはオープンでさまざまな立場の人間が参加しなければならない。 ルールを決めるときには、政治家と経営者だけでなく労働組合の代表、派遣やパートを含めて議論すべき。 男女平等にするためにもっと良い案が提案されたのか? 男女平等は必要ないのか? 正しいことを言っているのであれば隠す必要はないだろう。 そしてなぜそのような結論になったのか理由の説明、話の流れなど開示すべき。

2013年11月4日月曜日

年功序列と成果主義、従業員満足度の話

日本は、長い間「変化のない国」「ニュースのないつまらない国」と海外のマスコミからは思われていた。しかし現在は改革なくしてはどうにもならない状態にある。 低価格品では新興国からの追い上げ、先端技術ではアメリカに負けて仕事がなくなってきているからだ。改革として給料体系の見直し、従業員満足度が重要であろう。

年功序列の崩壊

年功序列とは、給料の金額が年齢あるいは勤続年数により少しずつ上昇していくシステム。 つまり若い人の給料を本来の成果に対して少なめにし、高齢者の給料を成果に対して多くする。若いうちに強制的に意識されない年金(あるいは貯蓄)に加入させられ、退職前に給料を上積みする形で受け取るのと同様だ。従業員を会社に縛る働きがある(転職すると損をするようにしむける)。

強制的に貯蓄させることは法律で禁止されているが、表面上は貯蓄ではないので合法となる。 誰でも(結果を出せない人も)定年まで勤務すれば高給をもらえるという「夢」を与えることができる。

しかしこの夢はくずれた。その貯蓄は元金われを起こす可能性があったのだ。年功序列がうまくいかなくなった主な理由は少子化、高齢化にある。50年ぐらい前、年齢別のヒスグラムはピラミット形だった(図1左)。得をする人(成果よりも給料が多い;50代)の人数が少なく、損をする人(成果よりも給料が少ない;30~40代)が多いので50代では20代の3倍ぐらいの高額な給料を手にすることができた。


図1 日本の人口ヒストグラム

しかし現在、日本の人口をヒストグラムにすると下がすぼまった釣鐘形になる(図1右)。 サラリーマンのヒストグラムは新卒の採用をストップしてしまったいるので、さらに下がすぼまった不安定な形にになってしまっているかもしれない。得をする人が相対的に多くなってきているので、収支はバランスが壊れる。給料にあてる財源が不足するのだ(図2)。


図2 年齢別の給料

利権を持った人は、絶対自分の給料の削減はしたくないと考える。その不足分を何とか確保するために若年層の労働時間を長くしようという考えが発生する(あるいは外注/派遣の支払い金額を削減する)。

偉い人は「滅私奉公」というが、偉い人が実務を手伝ってくれるわけではない。若年層が少なくなり、中堅に仕事が集中し、それが心身症や自殺、過労死の増加になっている。パワハラ、ブラック企業などニュースとなる。

日本で一般的な折衷型

年功序列では資金が破綻することが分かっているので新しい給料体系が検討された。


図3 折衷型、成果主義の給料

成果主義が必要だというブームがあって今は部分的に成果主義を取り入れている会社が多い。ただ日本の企業が取り入れているのはアメリカのような成果主義ではなく、年功序列と成果主義の中間で「折衷型」とでもいうべき方式。

成果の出せた人は毎年少しずつ給料がアップするが、成果の出せなかった人は据え置くという方式。年齢や勤続年数を重ねても成果がなければ給料アップはしないという意味では成果主義、どんなに良い成果を出しても1年ぐらいではわずかしか給料は変わらない。本当の意味で給料に反映するのは20~30年後になるという点では年功序列に近い(図3)。

従来の年功序列では、全ての人が成果に関係なく年をとれば、高給を手にすることができた。 しかしこれでは資金繰りの点で破綻をする。折衷型では、年をとっても成果の出せない人は給料を低くおさえることにより収支のバランスを取ろうしている。

若いと成果より低い給料しかもらえないという意味では、あいかわらず従業員をお金で縛り(終身雇用前提)、人材流動化を妨げている。

今後も年功序列あるいは折衷型を続けるならば、年齢による給料の格差を圧縮していく必要がある。 新興国と競争しなければならないので給料を削減せざるをえない。 もともと給料の少ない人の給料を削減すると生活ができなくなるので特に上層部の給料を削減が必要。

成果主義

今後は日本もグローバル化が進み、早いスピードで改革が必要になる。 20~30年後に給料に反映されると言ってもそのころに会社があるかどうか分からないし、その頃には給料体系が変わっているかもしれない。

今までは年をとれば高給をもらえるというのを見てきたので、自分もその頃には同じぐらいの金額をもらえると思っていた。しかしそれは誰かが保障すると言ったわけではなく元金われの可能性があった。

給料削減と言うとどうしても損をしたくない、納得できないという感情が沸き起こる。 だからこそ、1年以内で成果が給料に反映される、「本来の意味での成果主義」が必要なのではないか? これからは早い社会情勢の変化に対応していかなければならない。生活の安定が重要だと思ったならば自分自身で貯蓄、あるいは保険に加入していくべきだ。

ただし成果主義は万能ではない。職種によっては適さない場合があるので適用するのであれば職種を選ぶ必要がある。成果の測定に主観が入りやすいというデメリットもある。 アメリカのような大きな格差をつける成果主義では能力の低い人が生活できなくなる可能性があり、そして給料が急に少なくなってしまうという不安感もある。 日本には少ない格差をつける成果主義が合うかもしれない。

大手企業がいい

新卒の学生が会社を選ぶ場合、「安定していて、福利厚生の良い企業がいい」というのは良く聞かれる。(つまり自分で働き方を選べないことがわかっており、受身になっている) 企業側の面接官にしたらやる気がある人が良い、「大手企業の方が安定していているから選びました」というと大抵おとされる。

大手企業も中小のベンチャー企業であった創業当時は、 大手企業の方が安定しているから良いといって入社する人はいなかったのが、いつの間にか会社にぶらさがるだけの人間が集まるようになってしまう。 会社が大きくなると安定性が重視され、リスクのある仕事は許可がおりないからだ。

初めはやる気のあった人も、実際に入社した後はその会社の社風に染まっていく。 やがて、問題になりそうなことは隠して、やる気がないのにだらだら会社にいのこり、見せかけのやる気をアピールし、上司の機嫌をとることに専念する。

このようなことが起こるのは仕事の成果を公平/公正に評価していないからだ。

ケイレツや派閥にひきこもっていられる時代は終わった。 グローバル化、自由競争の時代で10年先まで会社が存続するかは、 世界の変化に対して、1人1人が改革し、人材の最適化、業務の改善が必要である。 早い変化に対応するためには中央集権でいつも偉い人に許可をもらわなければ実行できない体質では生き残ることはできない。 現場での判断を拡大し、その代わりその命令を出した人がその結果に責任をもつ。→成果主義が必要。

成果主義とは、成果が1年以内で給料に反映し、男女差別や年齢による差別がないこと。どのような基準で成果を計算したかその方法が明確に定義され、それが労働者に開示されていること。

オランダの時給固定方式

逆の発想をし、福祉あるいは非商業主義的な発想を取り入れた「時給固定方式(職種主義)」を採用した国もある。

オランダでは、時給は職種により決まり、年齢には依存しない方式にした。 年をとったならば、さぼっても高給をもらえるというのは搾取を認めてしまうことになる。個人の能力には大きな差異があるが、時給を同じにするのが平等という考えだ。

成果もことなるのに時給を同じにしてしまうのが平等といえるのか? 一生懸命働いている人のやる気を奪うことにならないか? その点が疑問だ。また結果がだせないならば仕事が適合していない可能性があるのに、その職種/会社に居続ける(人材流動化を妨げる)という問題もある。

⇒オランダのワークシェアリング

今まで給料は必ず上昇するものだったのに給料削減というと感情的になってしまう方が多いのでしょう。だからなかなか給料体系の改革は行われなかった。しかしこの給料体系の改革は避けることはできない。

困ったことに日本の会社は、秘密主義でクレームが来そうなことは隠蔽される。会社の給料体系がどうなっているか聞かされていない従業員も多いと思う。利権を持った人だけで決めたい、改革したくないというのは問題だ。

従業員満足度が必要

今までは顧客満足度のみ重視されてきた。 それは顧客に良い印象をもってもらうことが次の仕事につながるから。

そして現場の人間には「滅私奉公」といって個人よりも会社/社会に奉仕せよといっていた。 しかし、それは過剰残業が当たり前、女性や高齢者を雇用しないことからわかるように、利権を持った人間が甘い汁を吸いたいだけ。カッコイイことを言ってできるだけ沢山搾取するのが目的だ。

今は、働く目的も人によってさまざまだ。滅私奉公なんていっても誰も相手にしない。 (ほんとうに社会に奉仕する意思があるなら残業を禁止し、弱い立場の人間を雇用しろ)

若者の離職率が高くなっている。 なぜ転職してしまうかというと、派遣の自由化が行われ、企業側が安易な派遣切りが行われている→終身雇用は終わった。上層部に自分の意見を言うと不利な扱いを受ける。どうせ改善されない、変わらないという思い→利権を持った人間は都合のいいことしか実行しない、やる気の喪失。利権を持たない人間は、結局、転職するしかない。

中堅以降は転職をすると損をするので思いとどまることが多いが、若い人はその懸念がないので転職をしやすいだけ。

最近は、特定派遣(いつわりの正社員)が多く、お客様(派遣先)の都合ばかり優先し、自社の社員には不利な扱いをする。これは現場の人間からみたら派遣元の経営者/管理職は派遣先の味方で自分の敵にみえる。搾取されるだけで、クレームの交渉をしてくれない、仕事の環境整備をしてくれない。これで派遣元に対して帰属性を持てというのはムリな話だ。

顧客満足度のみを追求すると、帰属性の低下、やる気の喪失につながる。やりすぎれば「ブラック企業」と呼ばれるであろう。従業員と経営者が信頼で結ばれるためには本音で話し双方が幸せになることを考えなければならない。 人材流動化の時代だからこそ、お金で従業員を縛るのではなく、信頼・きずなで結ばれる必要がある。会社組織は人でできている。搾取するだけのモノではない。

若い頃自分は会社のために身を粉にして働いた。今度は自分が甘い汁を吸う番だ。絶対に給料の削減はいやだ、若い連中にたくさん残業させてなんとかならないか? お金に目がくらみ、「みんなで幸福になること」を忘れている。

これからは、顧客満足度(Customer satisfaction)だけでなく、従業員満足度(Employee satisfaction)が必要。給料が削減がいやなら、改革を実行せよ。積極的に基礎開発、先端技術の開発、ベンチャー企業の育成、利益の出る職種に選択、集中とか。

良い会社ならば、優秀な人材がたくさん集まる。こんなに良い会社ならば恩返しをしたい、一生いっしょに仕事がしたいと思うことだろう。良い会社とはどんなか? 従業員1人1人望むことは異なる。その1人1人に対して本音で話し、会社を改革する。それを忘れているから「ブラック企業」「パワハラ」などがニュースをにぎわせているのだ。

⇒会社調査

⇒日本共産党・ブラック企業規制法案の提案

2013年7月13日土曜日

雇用対策のあるべき姿

景気は回復に向かっていると言われるが、雇用についてはまだまだ問題がある。 特にパワハラ、いじめが横行し、失業率は改善されていない。

横行するパワハラ、いじめ

パワハラ、いじめが横行している。

⇒パワーハラスメントが深刻

人減らしのため、あからさまに解雇を通達すると問題になるので労働者から退職願いを提出するように仕向ける。いやな時代だ。

またこんなことがあるかもしれない。
ある日、部長が後ろから肩をたたき、「ちょっと会議室まで来てくれ」と言う。そして「退職願いを書け」と言う。もちろんそんな時に退職願いを書いてはいけない。それは企業の都合では簡単に解雇できないので労働者からの申し出ということにして事務処理をしたいということと、雇用保険の支払いなどで有利になるためでもある。そのような時には労働組合、労働基準監督局、あるいは味方になってくれそうな先輩に相談してほしい。

いずれにせよ、経営が苦しいが行政が解雇を禁止にしている。その歪がいじめ、パワハラに形になって現れている。

であるから企業に人を縛りつけることが雇用対策ではない。企業は利益優先であるので経営が悪くなると人を解雇しようとする。そして経営者の失敗であっても都合の悪いことは隠蔽し、弱い立場の人を解雇する。

失業率という数字を改善する必要はあるのであるが、本質は人が幸せになることであるということを忘れてはならない。解雇を禁止するのではなく、再就職しやすい環境を作る。残業を禁止して雇用を増やす。労働者の都合で退職するのであれば1ヶ月前、会社の都合で解雇するのであれば1年前(ただし派遣は契約の切れ目で更新をしないと言って良い)という法律を作ると良いかもしれない。

日本人は働き者? ストレス、離婚、自殺

お金儲け優先の社会(商業主義)はストレスを増大させ、離婚、自殺を増大させている。

統計をみてほしい
⇒ストレスの統計・労働者の健康状態調査報告 (厚生省)

強い不安・悩み・ストレスが 1982→2002で増加の一途である。

自殺者も増加している
⇒自殺者の統計

日本の自殺率は、先進国の中で最も高い。
1998年に急増し、そのまま高止まりとなっている。自殺者数は東京が最も多い。「日本人は働き者だ」などと言うと聞こえが良いがはたして仕事がおもしろく進んで残業をしている人はどのぐらいいるだろうか?(みなさんの周りを見渡してほしい) 私には貴重な時間を搾取され、ストレスにさいなまれているようにみえる。明らかに労働者は不幸になっている。そんなにお金が大切なのだろうか?

うつ病、離婚も増加している
⇒うつ病の統計
⇒離婚の統計

昔は、「家族みたいな会社が良い会社だ」と言い、なかよく仕事をしていたと思う。しかしお金がなくなると、会社をやめさせるためにパワハラ、あるいは沢山残業させた方が儲かるという考えから発生する非人間的な残業の強制! きびしいノルマ! 短い期限! 労働時間が同じでも大きなストレスがある。

ほんとうに会社が家族であればお金がなくなったからといって、パワハラやいじめは発生しないはず。「会社はビジネスをする場所」「家庭はくつろぎ、愛の場所」というけじめが必要であろう。つまりワーク・ライフ・バランスが必要ということ。

失業率対策

有効求人倍率が改善したと言われるが、失業率は改善されていない。それは、今のうち良い人材を拾っておこうという気持ちはあるが、1年ぐらいじっくり検討して1人だけ採用するような企業が多いのかもしれない。 エンジニアの仕事では派遣会社の求人が多く、それは個人情報の登録をさせるための求人であり、実際には働ける派遣先がないので仕事がないということもある。

座学で取得するような資格では企業は採用しない。企業が求めているのは、実務経験のある人材だ。企業は、教育にかかるコストを嫌がっている。行政が考える職業訓練では難しいであろう。

採用時における年齢や性別に対する差別は、人材の採用状況をwebで開示させる。または採用状況で法人税率を変化させるなどの具体的な対策がなければ企業は動かないであろう。(掛け声だけではダメ)

ワークシェアリングが根本的な解決方

残業を削減しても利益率は減少しなかったという統計もある。 実際にはやる気がないのにお付き合い残業しているとか、無駄な会議が多すぎたり、管理職が作業工数や仕事の優先順位を考えないでなんでもメール転送する(無駄な仕事を増やす)。それをやめれば良い。ようはやり方だ。

仕事が少なくなっているのではなく、派遣切りで利益率を改善しようとしているのが問題。睡眠時間を削らなければならなくなるまで無駄な仕事をやめられない。

残業に頼らなければ業務のできない体質からの脱却が必要である。椅子の数が不足し、椅子取りゲームになっているので必ず椅子に座れない人がでてくる。残業を禁止し、椅子の数を増やすことが根本的な解決法である。もちろん7H以下/1日の短時間労働を選択できるようにすることも考える。

ブラック企業をしめだせ

⇒ブラック企業タレコミ

就職する際にはインターネットで口コミを検索し、くれぐれもブラック企業に就職してしまわないように注意されたし。間違ってブラック企業に就職してしまったら勇気をもって転職を。

ブラック企業に人を紹介してしまうのはハローワークや派遣元会社にも責任がある。こんなルールはどうだろうか?

ハローワークで求人をする時には必ず平均残業時間と36協定の有無、36協定のリミットを求職票に明記をする。そして就職後1ヶ月ぐらい経過してからハローワークから労働者に確認の連絡をし、実情の残業時間が、平均残業時間と大きな差がないか、36協定のリミットを超えていないか、パワハラが行われていないかチェックを行う。問題のある企業は、ハローワークのデーターベースに記録を行い、労働者にこんな企業であるがほんとうに就職しますかと本人の同意を確認する。

問題点は、労働基準監督局に報告を行い、労働基準監督局から企業に行政指導を行う。指導に従わない企業、あるいは長期間にわたり改善の行われない企業はブラック企業として認定を行い、ハローワークでの求人活動を認めない(あるいは労働基準法違反で経営者に罰金を課す)。労働基準監督局が調査を行い改善されたと認定されたなら求人を再開できるようにする。同様な責任を派遣会社にも適用すべきであろう。

その他、やるべきことは

やるべきことは、会社の透明化、人材流動化である。労働時間はすべて同じにする必要はない(多様化の実現)。今まで聖域と言われてきた給料体系にもメスを入れる必要がある。

企業内でのパワハラ、過剰残業などを行政が監視する必要がある。労働基準監督局と警察が連携し、あこぎな経営者を教育/指導する。

会社やお金に縛られるのではなく、幸福になるにはどうすれば良いかを考えてほしい。転職にはリスクがあり、給料が安くなってしまうかもしれない。しかしお金以外にも幸福はある。

2013年4月21日日曜日

TPPと人材の流動化

最近はTPPなど自由競争が激化する動きがある。 自由競争を加速させると、農業従事者、自営業者など競争力の弱い人たちは生活がなりたたなくなり、転職/再就職の必要が出るであろう。
自営業の人たちは、サラリーマン固有のパワハラや自由がないことを嫌って、自営業をしている傾向がある。これらの人がサラリーマンの仕事に適合するためには、会社の多様化、人材流動化が必要であろう
TPPを導入するのであればまず先にこれらの問題を解決する必要がある。 そうでなければ、多数の失業者が発生し、日本の経済はさらに傾いてしまうであろう。

年齢による差別

日本経済にとって儲からない職種/業界から利益率の高い職種/業界へ移行することが必要だ。しかし年功序列、終身雇用が色濃く残っている日本では人材の流動化が難しい。特に人材を採用する際に年齢、性別による差別があり公平な審査が行われていないことが問題である。 実際に職務経歴を見ないで年齢で断られてしまうことは多い。

企業の考え方を変えさせるのには次のような法改正はどうだろうか? 従業員XXX人以上の大手企業に対して、50才以上の人間を正社員として雇用する目標値を設定させる。そして1年毎の目標値と結果をその企業のwebで公開させる(新卒の採用者数、男女の構成比、育児休暇取得率なども公開されると良い)。地方自治体のwebでもこれら目標値と結果を見れるようにする。

○○○株式会社は、地域社会に貢献します。というフレーズは広告でよく見受けられる。本当に社会の貢献するつもりがあるのか、あれは単なる建前で本当は自社だけ儲けることが目的であるのか? そのことが数字で明確になるようにする(会社の透明化)。もしもそれが恥ずかしいと思うのであれば努力するようになるはずだ。 企業ごとに都合があるので目標値は自分たちで決めさせ、自主的に活動するのが良い。

高齢化社会では60才以上の人間でも働く能力のある人には仕事ができるようにする必要がある。そのためにも1人1人の体力や健康状態に合わせて短時間労働が選択できるようにする必要がある。

男女平等と少子化対策

男女平等という言葉は建前になっている。 今だに男性は残業を強要されるが給料が良い。女性は残業をしなくても良いが給料が安いという慣例がある。男性は、育児休暇がとれない。これは統計によれば「取得率:女性90%、男性2%」と圧倒的な格差がある。「お父さんも子供とふれあいたい」と思うがお父さんが家に帰れるのは子供が寝てからだ。母子家庭には援助があるが、父子家計には援助がない。

就職時に「小さな子供がいます。」と言ってしまうと採用されない。少子化対策としても子供を持つ親が働ける環境(ワークシェアリング、父親の育児参加)が必要であろう。

商業主義(お金儲け優先)の社会は人を不幸にしている。

こんな案はどうだろうか? たとえば役所と同じビルの中に公立の幼稚園を設立し仕事帰りに子供を迎えにいけるようにする。そして行政が積極的に小学生までの子供を持つ親(離婚家庭)を派遣として雇用する。

子供が病気の時にお互いに預け/預かるネットワーク作りを率先して行う。残業ゼロで仕事を実行できるようにワークシェアリングを行う。仕事と家庭を両立するノウハウを確立し、のちのちにはそれを民間企業に伝授してゆく。お金をバラまくのではいつまでも自立できず、高校まで援助してくれ、大学まで援助してくれと際限なく血税を浪費してしまう。子供が大人になったなら親は仕事にありつけるのだろうか?

そうではなく実務経験を積み、子供が中学に入ったら民間企業で仕事をできるようにする。お金をばらなくではなく、仕事を与えるということが大切だ。

今だに性別で職種が決まってしまう傾向にある。たとえば女性は管理職になれないとか、服が汚れる仕事や重いものを持つ仕事は男性だけとか、工場の製造や検査は、求職票には女性だけの求人とは書いていないが、男性が応募しても断られる。男性がその仕事をしても何も問題がないはず。適正があるかどうかは性別ではなく職務経歴やその人の個性をみて判断すべきだ。厚生労働省からは男女平等という建前があるが、ハローワークの職員は企業側の都合を優先し、男女差別を認めてしまっている。日本は先進国のなかで最も男女差別がひどい。

⇒雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために(厚生労働省)

⇒日本は世界最悪の女性差別国家

実務経験がない人にもチャンスを与える

儲からない業種から儲かる業種に人が流れていくことが日本経済にとって必要。しかし再就職の際には、実務経験があることを条件としている企業が多く、ことなった業界/職種へは難しい。関連する資格をとっても、実務経験がなければダメ言われてしまう。企業は教育にかかるイニシャル・コスト、リスクを嫌っているためだ。

1年ぐらい就職活動をしていて雇用してくれる企業がなく自殺してしまう人がいるそうだ。 ことわられ続けていると自分は無能な人間だ、社会全体から否定されている気分になってしまうのだと思う。新卒の人は当然、実務経験がないわけだが、これらを敬遠してしまっている。派遣が普及したため人材はお金で買ってくる時代になってしまったためだ。 紹介予定派遣の活用がもっとされて良いと思う。

儲からない業種をメインとしている企業は、業務内容を改革していく必要がある。 教育や設備投資にはコストがかかるから嫌だといっていつまでも改革を行わないと、次第に企業の競争力は低下して立ち行かなくなる。かといって長年会社のためにつくした人を解雇してしまうのは人を不幸にする。再教育には時間がかかるので計画的に改革を進めていく必要があるのではないだろうか?

企業合併すれば何とか持ちこたえられるとか、残業時間を増やせば利益率が改善されるのではといって改革を行わないのは、「やるべきことを今しないで問題を先送りにしているだけ」である。やるべきことを先送りにしていると問題点は積算されていき、未来で会社を転倒させる大津波となるであろう。

面接官の主観

就職時の審査は、職務経歴や面接時の知識確認で判断するのではなく、面接官の主観(好き/嫌い)で決まってしまうことがある。 行政からは公正な採用をと呼びかけはあるが、面接や職務経歴、筆記試験では本当に使える人間か判断するのは難しい。 そして終身雇用を前提としているので新規雇用について慎重になりすぎている。 審査に時間、コストをかけるのではなく 紹介予定派遣を使用したらどうだろうか? 実務をやらせてみるのが一番確実な判断方法だからだ。

エンジニアは技術力を見てほしいと思う。しかし審査の際には、若くて家が近い人が良いという理由で選別されてしまうことがある。本来は定時までに仕事を終わらせるという目標を持って行動すべきであるが、沢山残業させることが目的になってしまっている会社が多い。面接官は仕事の能力のある人ではなく、都合の良い人を選んでいる。 また面接担当が営業である時には、表情でやる気は測る傾向がある。面接の際には新しい仕事に対する不安がある思うが暗い顔をしていると落とされてしまう。営業は技術的なことは良く分からないので職務経歴は重視しない、精神主義的な面で判断をする。

特定派遣の問題点

特定派遣(正社員として一旦雇用して他の会社で働かせる)はシステム的に無理がある。 現在のような不況の時期には1つの派遣先が終わって、次の派遣先が決まるまでに半年ぐらいかかる。その間、派遣元に給料を払わせるには無理がある。

実際には半年ぐらい仕事が決まらないと首になるのに、あたかも定年まで給料が保障されているかの印象があるので不誠実である(企業は利益優先だから当然)。 要するに派遣先の人が「正社員です」というと安心して仕事をもらいやすくなることと、労働者をお金で縛っておきたいというニーズがあって特定派遣というシステムを考えたのだと思う。

正社員として一旦雇用させて他の会社で働かせるシステムにすれば雇用が安定するのではないかという浅はかな考えだ。いかにも業界/現場のことを知らない人が考えたシステムであると言わざるを得ない。 このシステムでは労働者が特定の会社に縛られてしまうので2重派遣、3重派遣が起こりやすい。人材の流動化が必要だといって派遣のシステムを導入したのに特定の会社に縛られ続けるということ自体矛盾がある。 1つの派遣会社で取引をしている顧客には限りがあるのでその中で適合する派遣先を見つけるのは難しい。大手企業は取引を行う派遣会社を制限している。なので派遣会社に派遣するということが行われてしまう。

常駐せよというのは顧客(派遣先)が心配だから仕事の細かいところまで指揮命令をしたいという意味。顧客の方が力が強いので「請負契約だから派遣元のリーダーが指揮命令します」と言うのは現実には困難である。

書類上は「請負」ということにして法律の網をすりぬけているが、実際には派遣先の人間から直接労働者に細かい指示をしていたり、場合によっては派遣先の人間に許可をとらなければ帰宅できないようにしていたりする。(これは2重派遣契約の働き方) ほんとうに請負ならば自社の判断で仕事をしているということなので、仕様を決めるのは顧客(派遣先)であるが仕事の仕方は自社で判断し、残業すべきかは自社で判断するはず。

請負にした方が金額的に有利だからとか、2重派遣になるのを防ぐため、労働法の制約から逃れるため書類だけ請負にしておくというのがよく行われる。

派遣が、低賃金の人を使い捨てにするツールになっていることが問題だ。たとえばエンジニア派遣では、CAD入力、もしくは評価だけという仕事となっており、設計や開発をやらせてもらえることが少ない。時給の高い仕事こそ派遣を活用すべきではないだろうか?

最近は、低収入の人間は短期のアルバイトを禁止する法律ができたそうだ。短期派遣の間が開いてしまう時にアルバイトが必要になる。これは人材の流動化を妨げるので逆効果である。短期の仕事を禁止するのではなく残業をゼロにして雇用を増やし、多くの人に仕事が回るようにすることが急務である。

真の意味での人材流動化

特定派遣だと簡単に解雇できないので採用が進まないという問題がある。 一般派遣(契約社員)ならある一定の期間だけ使うことができるので企業としては採用しやすい。定年まで給料が保証されないと嫌だという思う人もあるのだろうが、世界はつねに変化しており、企業もそれに対応していかなければならない→だから人材流動化が必要。 生活の保障をしてくれるのは会社ではなく自分自身の業務能力であるという認識をもち、積極的にスキルアップが必要。どこで仕事をするかはどうでも良い。どこの会社でも仕事はしていけるという自身/実力こそが重要。

なぜ雇用が悪化しているかは、正社員(帰属性)重視であること、残業時間を増やして人数を少なくしようとしているから。 一度雇用したならば簡単に解雇できないので新規雇用に慎重になる。 解雇できない仕組みを作るのではなく、再就職しやすい環境を作ると言うこと。 そして解雇が正当/公正であるかどうかを行政がチェックする。

終身雇用では、役職を持った人間は、役職に対して甘え、容易にパワハラを行い、仕事をする環境である会社を良くすることに無頓着になる。それは「この会社をやめたら仕事はないぞ! 俺の奴隷になれ!」という考えがあるのかもしれない。 会社を首になったらもう雇用してくれる所はないと考えてしまうから、ひたすら重役の機嫌をとることに専念し、スキルアップはしない。結果、企業の競争力は低下し、日本経済は停滞する。

平気でパワハラをする会社では働く人間がいなくなるようにすることが、経営者が労働環境を良くしていこうと考えるきっかけになる。多くの人に仕事が回るようにするためにも一般派遣の方が良い。一般派遣を推奨し、特定派遣は禁止にすべきではないだろうか?

長期休暇の応用

こんな案はどうだろうか? 時給2000円以上の派遣を11ヶ月労働させたならば1ヶ月の長期休暇を与えることを法律で義務化する。(仕事をしていない1ヶ月は給料を払わなくて良い) 長期休暇に入る直前に部長(雇用の権限を持つ人)と派遣労働者、1対1でおたがいに不満のある所を本音で話す。仕事の結果(査定)を開示し、次の1年の時給を交渉する。

派遣労働者に長く居てほしいと思うのであれば、派遣いじめやパワハラが少なくなるであろう。なぜならば、経営者/管理職からみて、新しい人に交換すると教育にコストがかかるから。派遣労働者からみて、必ずしも再契約してもらえるとは限らないので結果をだすために努力するようになるであろう。

単純労働(時給2000未満)では長期休暇が認められないので労働者は自分から勉強をするようになるかもしれない。

1ヶ月その人が居なくなるということは仕事の共有ができていなければならない。いやおうなく「ワークシェアリング」を考えざるをえなくなる。仕事の情報を共有できるようになるきっかけとしても有効だ。

ある特定の人物に仕事を集中して、まわりの人間が手伝わないというのは仕事に必要な情報が共有できていないから。病気や怪我でその人が休んだとき顧客に対して「担当者が休んでいるので対応できません」では恥ずかしい話だ。また特定の人に仕事が集中するというのは人を不幸にする。一向に普及しないワークシェアリングを推進する材料として最適であろう。

正社員からみると派遣社員は長期休暇をもらえてうらやましいと思うかもしれない。しかし派遣になるということは結果を要求され、リスクがある。

みんなを同じにしなければならないというのは「護送船団方式」「ことなかれ主義」の考え方だ。同じになることを矯正するのではなく「多様性」を実現する。そして、「ねたむ」のではなく、自分の生き方を決断、選択をするということだ。(経営者/管理職の都合をおしつけない)

自分の時間がほしいと思うのならば正社員から派遣社員に再契約をすれば良い。 このようなシステムは人材/仕事を強制的に循環させる働きがある。

農業の技術改革

農地区画面積を広くしただけではアメリカの農業には対抗できないであろう。 そもそもアメリカと日本の農業はやり方が違う。日本の農業は、地価が高いので労働集約的となっている。

農業従事者は高齢者が多くなっているので、新技術を学習しずらくなっているのかもしれない。人材の流動化(他の業界への転職)が必要であろう。

今後も農業でやって行きたいという決意があるのであれば技術革新が必要だ。 農業に機械が導入されても結局、人が操作しなければならないのでは人件費が問題になる。 ロボットを使用し、人件費を節約する。そのためには農業用ロボットの開発だけではなく、無人運転するための安全規格、その安全に関する法整備なども必要であろう。 スマートグリットなどの技術で、エネルギー、水、肥料を節約することも必要だ。

従来からある用途である食用/飼料用作物だけではなく、バイオマス(燃料や紙の代用品となる作物)など新しい用途にも 積極的にチャレンジすべき。

自分で畑を耕すだけが農業ではない。上記のパテントで収入を得るのも良い。 とにかく日本の農業には技術革新が必要であろう。

自動車業界の責務

TPPで儲かる業界と損をする業界がある。 得をする業界は自動車業界、損をする業界は農業であろう。 だから自動車業界は、廃業せざるをえなくなった農業従事者を積極的に雇用する義務があるのではないだろうか? しかし自動車業界は、他の業界からの人を敬遠することが問題だ。

農業用ロボットの開発には農業従事者の経験が必要なので積極的に活用できないだろうか? 自動車業界のメカ設計の技術、農業従事者の経験を組み合わせ うまく雇用、農業の建て直しができたなら良いと思う。