2016年3月13日日曜日

X680x0の復刻

X680x0を復刻をするという話がネット上にあったので私なりの意見を書いてみる。

望まれる仕様

もしも実現するなら次のような仕様を希望する。

CPUとSoC

互換性重視とし、MC68EC030、またはMMUが入っている本物の68030(または68040)。68030は入手しにくくなっているからセルベースICの中に68030を入れたSoCとする。最近のセルベースICは、小ロットでも制作しやすくなっているから実現可能かも。

日本でも半導体業界の再編、水平統合が進み、人材があまってきているはずだ。その人材を有効活用し新しいことに挑戦する。パソコン用のSoCなどは面白い開発テーマではないか?

現在のパソコンではCPUとGPUが1チップに収まっている。本企画でもCPUとGPU、それからスーパーIO、MPEGの圧縮・伸長機能をハードウェアで実装する。MPEG(あるいはJPEG)の圧縮・伸長は既存のIPがあるのでそれを買ってきてSoCに入れ込む。MPEGのサポートがハードで行われていれば、CPUが非力でもwebでの動画閲覧やビデオのPCでの編集などが可能になるであろう。

古いLSIは入手困難であろうし、古い回路であれば開発元から公開してもらいやすいはずだ。ミニマルファブとして利用するのであれば行政からの口ぞえもしてもらえるかもしれない。古いLSIをHDLに書き換えてIP化する。新しいチップセットはX680x0ライセンサーで一括管理し、チップセットを製造する会社よりライセンス料を徴収し、IPを提供した会社にもライセンス料が行くようにする。ただしあまり高額なライセンス料にすると結局利用されないので適切な価格で運用する。日本ではケイレツが邪魔をして、自社だけが儲けよう、秘密主義になりやすい。家電業界でもパソン業界でも水平化、グローバル化が求められている。水平方向に、技術情報が共有できるようにすることが重要だ。

Arduinoが成功したのは、ユーザー・フォーラムの形成がうまくいったから。なにも高性能、高機能だからではない。情報がオープンで適切な価格で販売されていたから。ビジネスだから結果が黒字になることは必要であるが、自分だけが儲けようとするのではなく、 自ら創りだそうという人に対し情報を公開し、次世代のIT技術者、ASIC設計者を育てる。

FPGAを内蔵し、そこでDSP機能をもたせるのも面白いかも。数量の点でセルベースICが使えないならばメインのチップをFPGAにしてしまうという案も。

グラフィック

DOS/V並みの高解像度、たとえば「1,920 x 1,080」ぐらい。画面の縦横比は3:4の方が使いやすい。互換性を考えて従来のビデオ・モードが使えること。256×256または512×512×最大16ビット(65,536色)、768×512×最大4ビット(16色)

ディスプレイ

シャープというばX1から続く家電と一体のパソコン。液晶ディスプレイとし、地デジ/BSが見れること、HDD録画ができること。パソコン側からテレビをコントロールできること。テレビの回路は、現在、家電で使用されている液晶テレビのものを流用。ただし録画時、動画の圧縮、伸長はパソコン本体にあるチップセット側で行う。ディスプレイ・インターフェースはHDMI。

メモリー

1GBぐらいの標準実装メモリー。最大8GBぐらいまで増設可能。メモリーマップドI/OやVRAMは従来互換のメモリーマップとする。ただしリニアなメモリー空間を確保するために何かの設定でメモリーマップドI/OやVRAMのアドレス位置が移動できた方が良いかもしれない。

HDD

内蔵HDDは現在の水準、容量:1Tぐらい、sATAまたはSSD。外付けHDDはUSB、またはsATA。SCSIは互換性のため残すか? →いらない気がする。

RS-232Cとプリンター

レガシーな、パラレルポートとシリアルポートは削除。USB接続だが、変換ケーブルを用いてセントロに変換し古いシャープ製のプリンターが使えること。最近のESP/Page、ESC/P、ホストスクリプトのプリンター、ネットワーク接続のプリンターが使えること。

RS-232Cが必要な場合は、USB経由で変換ケーブルを使う。

音声の入出力

従来品と互換性のある回路と新たに追加されるリニアPCM音源を持つ。アナログ入出力: 24bit / 96kHz / ステレオ。デジタル入出力はいらない気がする。MIDI音源は従来品と互換。高度な音源が必要ならFPGAのコンフィグレーションをISPで書き換えて実現。

ジョイステック

不要。必要な場合はUSB接続で既存のジョイステックが使えるようにする。

光ドライブ、リムーバブルメディア

現在の水準である、CD/DVD/Blu-ray対応。DVD-ROM、DVD-R、DVD-RW、DVD-RAMに対応。Windows用が流用できれば良い。CD/DVDから起動できること。

フロッピーのドライブは1台だけ搭載、もう1つのドライブは仮想ドライブとする。MOは必要であればUSB接続で既存の周辺機器が使えれば良い。

USBフラッシュが使えること。USBフラッシュから起動できること。デジカメはUSB接続で使用出来る事。接続した時にストレージに見える一般的な方法で良い。

マウスとキーボード

キーボード(標準添付)は、シリンドリカル・キャプチャでテンキーはいらない。キー配置は従来どうり。テンキーが欲しいというユーザーはWindowsのフルキーを接続できるようにする。マウスは、3ボタン、ホイールをつける。キーボードとマウスはUSB接続とする。

キーボードとケースは国内の優秀な工場で製造する。特にキーボートは使用感、寿命に大きく影響する。押した時のキーの感覚が異なると高速てタイプしたときにタイプミスが発生しやすいし高級感を損なう。安価なメンブレン・タイプは長期使用していると引っかかりがでたり、故障が発生する。コストダウンをした方が良いのではとの意見もあると思うが、安いPCが欲しいのであればWindowsマシンで十分なはずだ。 基板は、中国や台湾で製造してもいいかもしれない。

拡張機能

拡張ボードは互換性重視、従来のままで良い。変えるとしたらPCIe。ユーザーが自分でハードも作れる方が楽しい。 ネットワークとUSBは必須であろう。100BASE-TXとUSB2.0を追加する。1000BASE-TXとUSB3.0でも良いがそれほと必要ない気がする。 無線LANはUSB接続でWindows用が流用できれば良い。USBコネクターは全面に2ポート、背面に2ポート。

3Dメガネの代わりにグーグル・グラスのようなものをつけるのも面白いかもしれない。

ソフト

Human68k、SX-Windows、VSなどは、新しい周辺機器に対応すること。新しい解像度に対する対応は重要だ。機能はとりあえず従来のままでもよい。BIOS(シャープではIOCSと呼ぶ)、デバイスドライバーなどの開発が必要になる。全ての周辺機器をプラグアンドプレイに対応するのは大変であるので、USB機器だけプラグアンドプレイに対応する。これらはユーザーフォーラムの協力をあおぎ、ボランティアを活用、できるだけ開発費をかけないようにする。特に日本語対応は重要だ。

古いソフトはできるだけ無料でダウンロードできるようにし、かつてのユーザーが楽しめるようにしたい。従来、本体に付属していたソフトはX680x0ライセンサーが一括管理し、基本的には無料で使えるようにする。

Linuxはユーザーフォーラムで勝手に移植をする。プログラミングに必要な情報は全ての人に公開。無料であるがメーカーの保証はない。メーカーは情報をオープンにするそのかわりにユーザーはできる範囲で開発に協力する、ただし自由を尊重する、という哲学を貫徹する。これは使うだけの人しか存在しないWindowsでは実現できないこと、X680x0だからできること。

外観

X68000ACE相当、色はグレーでも黒でもいい。

ビジネスとしての実現性

シャープは2010年にパソコン事業から撤退することを表明しているので実現可能性は低い。ただ元パソコン事業をしていた人には、未練があると思う。社内ベンチャーとして少数精鋭でやってみるのもおもしろいと思う。このような企画は、ユーザーがコアな人限定で利益率は高いのだから販売数量が少なくても、事業の結果が黒字になれば良い。

今のWindows PCは中身がウィンテル・オンリーになってしまい、安売り合戦になっているのがまずい。他社の持っていなもので勝負する。かつてX680x0に育てられた人は、現在IT企業でかなりの役職についているはず。CPUが遅くても高価でも買ってもらえる。これもある意味、ブランド戦略だ。

Windowsを使っている人のほとんどは、安くてソフトの種類が多く揃っているからそれを選んでいる。だからもっと安い機種がでれば簡単に乗り換えてしまう。X680x0のユーザーは、自ら作り出す人たち、テクノロジスト、クリエータが多い。それに愛着をもっている。そこにビジネスチャンスがある。新しいソフトウェアの開発などは情報をオープンにすればボランティアがたくさん参加してくれるだろう。(コミュニティの設立) そのようにすることによりメーカーとユーザーの一体感が生まれ、開発費用も節約できる。他の企業がデッドコピーしようとすることは考えにくいし、デッドコピーをしたい企業がいたなら大いに奨めて良い。このオープンな開発環境こそがユーザーが求めるもの。相当品が出まわれば価格競争もあるがソフトウェアの開発も加速される。

今まで大手企業は、デパート方式でケイレツ内に何でも揃え、ケイレツ以外からものを買っちゃいけませんと言ってきた。そのような仕事の仕方はグローバル化には適合しない。終身雇用、年功序列の世界では、定年まで同じ会社にとどまりたくさん残業した人には、役職と高給をあたえるからがんばれ、がんばれと言って来た。しかしエンジニアという人種は必ずしもレッテルとお金を欲しているわけではなく、やりたい仕事をあたえたときにすごいパワーを発揮するものだ。日本にはベンチャー精神が必要だ。

シャープの再建は国民が注目している。ミニマルファブは国が推進する先端技術である。これらを結びつければ、国からの補助金も期待できるかもしれない。今までは開発から製造、営業まで同じケイレツ内でやらなければならないとなっていた。これからはケイレツの壁を突き抜けて、ユーザーも開発に協力、電子科やIT科の専門学校生などが最先端の技術に触れる機会をつくる。正直なところ学生の能力には大きな差がある。全員に強制参加させるのではなくやりたいと手をあげた生徒、ほんとうに能力のある人限定で機会をあたえる。多様性、自主性が重要だ。大学や専門学校と連携して実務的な学習をやらせる。多様性に満ちた開発環境にチャレンジする。

情報を公開すると海賊版が出るかもしれない。付加価値があるのは、外観やブランドであるので、回路図やソースコードは公開するが、ブランド、意匠はコピーさせない。意匠権や商標権は国内はもとより海外でも登録しておく。日本ではデザイナーの地位が低い。経営者はもっとデザインの価値を認識すべきだ。本体をメーカーwebにインターネットに接続した際に、暗号を用いて純正品か、あるいは正式なライセンスを受けた相当品なのか、海賊版なのかを判別できるようにする。

2016年3月12日土曜日

保育園落ちた

ネットやニュースでだいぶ話題になっている表題の件、私なりに考えてみた。

保育園に入れなかった親のグチとそのジコチュウな発言に対しての反発。同じような境遇の親たちからの共感。共働き、シングル・マーザーなど仕事と育児の両立なんて無理。ワーキング・プアな人々の叫びが聞こえてきそうだ。

まず、行政だけにすべての責任を転化するのは問題であろう。会社は社長の私物ではない。一人ひとり提案をして、みんなで話し合いワーキング・プアから脱出するにはどうすれば良いか議論する。やるべき改革を実行する。民間企業が、建前では育児休暇の制度は用意しておきながら、実際には有給をとらせないことが多い。また労働者も有給を取ったなら昇進や給料に影響があると思い言い出せない。昔は、3世代家族が多かったので祖父母に子供を見てもらうことができたが、現在では嫁・姑問題をきらい、各家族化が進んだ。離婚が多く、再婚もいやがる。経済的に困窮したからといって母親は子供を離したがらず、行政が再婚を強制するわけにもいかない。

昔は、近所の大人が子供の面倒をみるということがあったが、現在では母親が神経質に なっており、他人が子供に触るのをいやがる。へたをすると子供に声をかけただけで変質者あつかいされかねない。 親戚づきあいが少なくなって子供をお互いに預けることができない。

また保育園に入れないと勉強が遅れる、スタートが遅れるといい学校に入り、いい会社に就職できない。人生負け組になってしまうというあせりがある。教育は平等であるべきなのに入れる人と入れない人がいるのは不公平だというねたみがある。しかし親や教師の都合で暗記させたことはすぐ忘れてしまうものだ。教科書の内容にこだわらず幅広いことに興味を持って自主的に学習することが大切だ。幅広い経験をさせてあげられるのは、両親、親戚、近所の人だ。

行政がやるべきは規制緩和だ。保育園を開設するにあたりわけのわからない規制をなんとかする。金額の自由化をする。保育士がたいへんな仕事をしているはずなのに待遇が悪いのは市場原理が働いていないから。

ネットで炎上してしまうのは、行政のやっていることが国民に伝わっていないから。せっかくあなたに投票をしたのに本当に社会に役立つ仕事をしてるのか? たしかにweb上で行政の方針が公表されているし、テレビでの知事の記者会見などもある。しかし文章の方はいかにも固く、読みにくい文章、長すぎる。テレビ放送も建前の話ばかりで長々と、どうしても飽きてしまう。 国民から投書を募集して、その質問を女性アナウンサーに読ませ、知事が答える形式が良い。1回、10〜15分ぐらいでテーマをしぼって週に1〜2回の放送ぐらいがよい。そのようなことを実行することにより政治に興味を持つ人が増えるであろう。

統計を調べてみると都道府県により待機児童数には大きな差がある。保育士の給料も都道府県により大きな格差がある。園長先生は、保育士に比べて極端に多額な給料をもらっている。認可保育園、非認可保育園、私立幼稚園に対する行政の補助が大きく異なる。これらの格差は問題になっている。

保育園を増やすにはまず保育士の労働環境を改善する

保育園が少ないのは、保育士の仕事が低賃金で過剰労働だからであろう。保育園が足りないという人が多いが、それなら自分から保育士になって社会に貢献しようという人が、どれだけいるだろうか? 金額の自由化をはかり、成果にみあう賃金がはらわれるようにすること。それからワークシェアリングを行い8H以内に必ず仕事が終わるようにする。早番と遅番に分けて労働の多様化を実現する。

保護者、保育士、保育園の経営者が本音で話せるようにする。会議はやっているという人が多いが、どうにもならない後は惰性で仕事するだけという結論になってはいないだろうか? グチをいうだけではなくどのようにすれば良いか解決案を提示し、論理的に議論することが必要だ。各家庭ごとに事情は違う、多様性をみとめできることをやる。たいへんなのはみんないっしょ、助け合いをするということ。

保育士の試験がむずかしくなってしまっているのは事故があったなら絶対ダメというのがあるかもしれない。 たしかに死亡事故を起こさないための最低限の訓練はする必要はある。かといって極端に敷居が高くてはなり手がいない。ベビーシッターの国家試験を設けて、1週間ぐらいの研修で免許が取れるようにする。ベビーシッターは企業の託児室で働ける。あるいは保育園で保育士の補助として働く(民間が作った資格制度はあるが時間がかかりすぎる)。

行政から補助金をもらっているわけだから、50才以上の人間や身体障害者も積極的に雇用すべきた。働きたくても仕事にありつけない人のために役立てられたらよいであろう。

保育士の給料が安いのは、ワーキングプアが広がっていて、低所得者が保育所に子供を預けたがっているから。専業主婦の減少、共働きが増えて、保育園の利用者が急増している。利用者が十分な金額を払えれば、保育士の給料は上がり、保育士は増えるはず。年収200万円以下の低所得者数はうなぎ登りであることは統計をみても明白だ。お金がないから共働きなので教育にお金は使えない。景気が回復したとマスコミでは宣伝するが、デフレ・スパイラルは続いており、低所得者も増え続けている。私はいつも言っているのだが利益率の低い仕事を惰性でしていてはいけない。利益率の高い仕事にシフトするように経営者と交渉する。

保育士の給料の一部を税金で補填すればという案は推奨できない。今でも国の借金が膨らんでいるのにこれ以上増やすことは、今の大人がやるべきことは怠けているため、次の世代を担う子供に借金を背負わせることになる。子供たちは経済活動がどうなっているかさえわかっていないのに大人の都合で負債を負わせるべきではない。経営者は、従業員に低賃金で長時間労働させれば何とかなるといい、従業員がどれだけつらい思いをしているか考えもしない。年収200万円以下の労働者は今すぐ団結し、経営者と何をどう改革すべきか交渉すべきた。 日本全体が負け組になっている、こんなことじゃTPPが実行された時、改革していない企業は倒産してゆくであろう。保育士不足の根源はワーキングプアにあることを自覚せよ。

ベースアップは必要ない。企業の収益が回復しても経営者が自分のポケットに入れてしまい、従業員の給料に反映されないことをなんとかする。改革を行わない企業に対して改革を行わなければ立ち行かない状況を作ることが必要。地域別最低賃金(行政が決めた基準)を現状に対して+10%とする。保育士不足が解消されるまで緊急措置として、保育士の地域別最低賃金を現状の+20%とする。

民間企業内に託児室を作る

法律で100人以上の事業所に対して託児室の設置を義務化するのはどうだろうか? そこの会社に務める従業員(パートを含む)は無料で利用できる。近隣の住民は有料で1日単位で預けることができる。そうすれば出勤、退社時に子供の送り迎えに苦労しなくて済むし、急病の時にすぐそばにいるので安心できる。小学校就学前にはペーパーテストで良い点数を取るような教育は必要ない。友達と仲良く遊べるとか大人のいう事をきく、とか社会性の発達が重要だ。別に保育園や幼稚園でなくても良い。

子供に愛情を注ぐことができるのは、親や親戚、あるいは近所のおじさん・おばさん。お金を払って預かってもらうというのはお客様になってしまう。子供が悪いことをした時にしかってもらうのは必要なこと。お客様になってはならない。

民間企業内、従業員どうしで預け・預かるコミュニティーをネット上に作るのも良いだろう。従業員数の多い会社であればITの技術を利用し簡単に実現できるように思う。問題は事故が起こらないないように注意し、場合によっては保険に加入する必要があるかもしれない。

経営者と交渉する際は1人ではなく同じような境遇の人と連携すること。育児休暇を取らせないのは悪い会社だという文化をつくる。ハローワークのデーターベースで企業の口コミを入れて求職者が見れるようにする。経営者や人事担当はウソの申告をすることがあるので、ハローワーク経由で就職した人から直接、残業時間や育児休暇がとれたかを聞き取り調査をし、その情報を開示する。

町内会のNPO法人化

町内会の存在意義が問われる今日、町内会が率先して託児所を運営するのはどうだろうか? 町内会の集会場などは役員会や催しものをする時だけ使われ、使われない時間の方が多い。使用しない日限定、1日単位、低料金で子供を預かるというのはどうだろうか? そうすれば町内会の費用もそこでくめんできて、子供をもった親も助かる。

町内会というのは、行政機関の下請けになってしまい、加入が強制になってしまっている。町内会はNPO法人化し行政や民間企業のやりたがらないことをやる。会費は利用者が負担し、社会のためになることに対してはその費用の何割かは国が負担する。

神主がいなくなった神社や住む人がいなくなった民家などは管理がいき届かなくなり、街の景観をそこなう。ひどい場合には、家屋倒壊の危険や放火の対象になりやすいということもある。土地の価格が低下してしまい売るに売れない、他人に貸すにもリフォーム費用がないので荒れるままになってしまっている。地方ではこのようなことがよくあるので、これらをリフォームして託児所として有効利用する。街の景観も改善され、子供を持った親も助かるではないだろうか? 土地や家屋のオーナーから不動産屋(または工務店)に管理委託する。リフォームの費用は不動産屋が負担し、託児所の運営利益から不動産屋に少しづつ返済をする。運営は町内会またはNPO法人がする。今は利子がほぼゼロなのでそのような事業がやりやすいはずだ。銀行は零細企業に貸し出しはしないので大手企業がこのような社会のためになることに積極的に実行する。

2015年12月23日水曜日

成果主義の疑問点

日本は今まで年功序列であったが、急に成果主義にすると失敗するリスクがあると思っている 人が多いであろう。 しかしやらなければならないことではないだろうか? 成果主義の疑問点について考察したい。

成果を公平、公正に評価するのは難しい?

タイムカードの残業時間を見て、たくさん残業しているから優秀な人間だという評価ならば小学生にもできる。 勤続年数や年齢を見るだけですむなら簡単だ。 役職をもらうということは、命令する権利があたえられるが、その命令で起こったことに対する責任を負わなければならないということ。 たしかに公平、公正に評価するのは難しく、個人的な私情をはさんでしまったり、個人的な価値観に基づき評価をしてしまうことがある。

たとえば物の価値、リンゴ1個が100円で売っている店があり、1個が200円で売っている店があるとする。 はたして1個が200円のリンゴはリンゴ1個が100円の2倍の価値はあるのか? 1個が200円で売っている人はこれは良いリンゴだから他より2倍の値段をつけても買ってもらえると思っているわけだ。 本当においしいリンゴであれば2倍の値段でも売れるし、その方が儲かる。 100円のリンゴと変わらないのに2倍の値段で売っているならば、あそこの店は「ぼっている」と言うことでどの客もあいてにしてもらえなくなるだろう。

人材も市場原理に基づき比較、競争されるべきではないだろうか? 何がその会社にとって価値のある人材かは絶対的な基準はない。会社だって個性があるわけだから。 もしも市場価格よりも安い給料しか払えないならば転職すればよい。 改革を行わずワーキング・プアを続ける会社、経営者が自分のポケットマネーを増やすことしか考えていない会社には、 従業員がいなくなってしまう。そうなりたくなかったら改革を進めるとか社長の交代がいやでもやらなければならなくなる。 会社も比較、評価を受けるようでないと人が大事にされる良い社会にはならない。

会社と労働者の関係は選び/選ばれる関係でなければならない。 決してお金で縛っておいて、自分の都合の良い歯車にしたてあげるものではない。 いつも不公平な査定をする管理職は管理職としての適性がないのであるから降格にすればよい。 個人的な価値観で決めるのではなく、会社として統一的な基準をつくること。 完全に公平、公正にするのは困難であるが、部下と交渉して納得させる、信頼関係を確立することが重要だ。

才能や努力が報われないのでは?

成果主義とは、成果に対して報酬が支払われるものであるから、才能があって、努力したからといって給料が高くなるとは限らない。 努力したのに少ししか給料がもらえないと感情的になるかもしれない。 そのようなときに、同僚に対してひがんだり、足を引っ張ったりしてはいけない。

なぜ成果が出せなかったか、どのような改善が必要かをよく考え、上司も本人にアドバイスをする必要があるであろう。 努力をしてもその努力があさっての方向であったならば成果にはならない。 才能があってもその才能が生かされない職種・仕事の仕方であったならば成果にはならない。

日本では、全ての人が「同じやり方をしなければならない」(護送船団方式)とか、「努力=たくさん残業すること」のように 狭い意味でとらえられてしまう傾向にある。自宅での学習、新しいやり方にチャレンジ、積極的に転属なども努力である。 プロの仕事とは成果を求められるもの。努力をすることが目的ではない。

日本人は本音で話せないので新しい人間関係をうまく構築できない。それが同じやり方に執着したり転属を拒む理由になっている。 努力しても成果に結びつかないならば、職種を変えてもらうとか、上司を変えてもらう、転属するなど、 人材の最適化が必要。すばらしい才能を持ちながら、その才能を発揮できていない人が多いのではないだろうか?

成果が出るまで時間がかかる

基礎開発や教育などは、仕事をしてもそれが売り上げに反映されるには数年、あるいは十年以上かかる場合もある。 日本が成果主義に失敗する理由は、今月の売り上げ/今年の売り上げのみを成果としてしまい、成果にカウントしない。 そしてカウントされない基礎開発や教育をやらなくなることにある。

すぐにお金に結びつかないこれらの仕事でも十年先に会社が存続するために必要なことであるということは 1人1人の労働者に意識をさせ、そのような社内文化を創っていく。 よい社内文化を創って行くのは時間のかかることであるがやらなければならないことだ。

管理職の作業工数が増える

公平な評価のためには作業工数が必要なのは当然であろう。 いままで管理とは、たくさん残業させるために見張っておくとか、仕事のやり方を強制することであった。 成果で給料を決めるのであれば旧来の仕事は必要なくなるのであるからそれほどの工数増加にはならないはずだ。 工数がふえるふえるといっているのは成果主義を導入しても「残業させるために見張っておく、仕事のやり方を強制する」 ということをしようとしているから。

それと日本の管理職は管理だけではなく実務もやっていることが多い。仕事の役割分担があいまいだ。 管理職のスキルである「公平に評価する能力」「顧客、経営者、現場のすり合わせ能力」をみがくべきだ。

定期的な交渉が必要

定期的な交渉が必要というのは当然だ。それを億劫と思ってはいけない。 良い仕事、会社と労働者が長くつき合うことができるかは、win-winの関係になること、あるいは信頼関係にあるわけだから。 今まで交渉なしでゴリオシをし、不満があってもガマン・ガマンという仕事の仕方が誤りなのだ。 感情的にならず論理的にプロジェクトにかかわる全ての人が等しく幸福になれるということ。 お客様優先にした方が儲かる。従業員満足度はどうでもいい。弱い人間が顧客と経営者、両方から搾取を受けるような会社ではダメだ。

あまり頻繁な交渉はたいへんであるから1年に1ど、あるいは2どぐらいで良いから、 労働者本人と部長(または社長)とマンツーマンで交渉する席を設ける。ボーナス前にあなたの査定はどのようになって その結果ボーナスはいくらですと言い。それに対して異議はあるか? 仕事をしていて不便な点、会社の改善が必要な点があればいってほしい。 ここで話した内容は、査定に影響しないということを明確にして本音で話せるようにする。

成果主義に適さない職種があるのでは?

誰にでもできるような仕事は、利益率が低く、成果主義で競争させてもあまり意味が無い。 たとえば総務の仕事などは時給をみな同じにしてしまい、年齢/勤続年数による格差をなくしてしまうのも良いかもしれない。 年功序列は企業に人をしばっておくためのしくみなので、誰にでもできる仕事に対してそのようなコストをかける必要は無い。 そのような仕事は一括してアウトソーシング(派遣/請負)にしてしまい、正社員は利益率のとれる本業に選択/集中という方法もある。

すべての人がたくさんお金をもらえる仕事が幸福だと思っているわけではない。 給料が少なくても、家族と過ごせる時間、趣味に打ち込む時間があたえられているならば搾取ではない。 このような仕事は、積極的にワークシュアリングをし、短時間労働を選べるようにする。 お金より時間が大切だと思っているのはその人の生き方であるので、女性だけではなく男性も希望すれば その職種を選べるようにすること。65歳以上の人間に仕事をあたえることは社会に対する奉仕であろう。 本人の希望で働き方を選べること。労働の多様化だ。

同一労働・同一賃金

この言葉には、よいレッテルを持った人間はあまり働かなくても高給をもらっても良いという意味が込められている。正社員(あるいは経営者)になっている人はそれなりの努力をしてきた人だから、社会的責任があるからたくさんお金をもらうのは当然だという主張だ。しかし顧客の立場に立って考えてみてほしい。部長が率先してやった仕事だから、平社員がやった時の2倍の料金を請求しますと言われたらどうだろう? 平社員にやってもらった方が1/2の料金になるのだから平社員にやらせればいいじゃんとなるはずだ。部長にやらせた方が2倍ぐらい価値のあるすばらしい商品を作ってくれるならば2倍の給料の部長にも仕事が来る。お金を払うのは顧客だ。重要なのは役職ではなく仕事の成果である。市場原理とはそういうものだ。必要なのは同一成果・同一賃金である。

社長や部長のレッテルを持っている人が社会的責任があるのかは疑問だ。最近、倒産寸前の大手企業があるが、果たして社長や部長の降格はあっただろうか? みんな都合の悪いことは隠し、自分のレッテルを守ろうとする。責任を果たしていない。

正社員は長い間努力をしてきたからたくさんお金をもらう権利がある? 派遣やパートでも正社員とおなじぐらい、いやそれ以上に長期間がんばってきた人もいるが正社員と同じ給料をもらえているだろうか? 不況になった時に首を切る予定の人間だからといいスズメの涙ではないだろうか? 実際に大手企業の正社員の働きぶりを見ていると危機感がなくダラダラとやっている人が多い。自分はさぼっても正社員だから切られる心配がないと慢心している。派遣の方はサボっていると切られるので一生懸命仕事をしているように見える。

ようは一度、利権を手にした人間が必死でその利権を守ろうとしている。正社員でも派遣でもさぼっている人もいるが、努力している人もいる。役職というのは価値にはならない。会社に人を縛っておくためのツールにすぎない。レッテルにこだわってはいけない。レッテルに惑わされないで成果をきちんと評価することが重要だ。

最後に

日本は年功序列である。 若いから、女性だからといって、同じ成果で給料が安くなってしまうのは不公平がある。 日本には下剋上が必要。成果が出せなければ給料が少なくなってしまったり、降格も必要であろう。 成果を給料に反映させているといっても20年後、30年後ではグローバル化についていけない。 管理職に評価をさせているといっておきながらその評価は年齢や勤続年数でエスカレータ式になるように評価をつけていた (後から入ってきた人間が高い給料をもらうとブーブーいうから:つまりことなかれ主義)。 そんな評価のつけ方では実質的に年功序列と等しい。 そもそも「このような計算をして評定がいくつになったからあなたの給料はいくらです。」といったことが隠蔽されている。 どのように評価したか透明性が無いのではほんとうの成果主義にはならない。 情報を公開し、経営者と労働者が交渉をすること。

日本の年功序列というのは、人を企業にしばっておくためのシステムだ。 人を教育するのはコストがかかるから、建前では転職の自由があるとしておいて、転職すると今まで積み上げた給料水準や役職が失われる。 どこの会社も年功序列であるから、転職すると大損するぞとおどしをかけているわけだ。 日本の企業で教育といっているのは全ての人に「同じ仕事の仕方」を強要することを示しているようだ。 特定の企業内部、特定の部署内部でしか通用しない慣例にこだわりを強く持っている。 どこの会社でも通用する、技術的なことやコモンセンスについては教育コストをかけたくないようだ。

上司が昔、実務をやっていた頃、成功した手法が安全なのでその方法を強要するとか、 みんなと同じ手法で仕事をしていれば「努力したのだから失敗しても許してもらえる」とか、 そんな考え方から、同じやり方に執着し、その教育コストを掛けすぎている。 諸外国では人材流動化が前提なので「同じ仕事の仕方」にコストを掛けない。 日本も「同じ仕事の仕方」にこだわらないで成果を評価することに工数を掛けるようにするべきだ。

技術的な知識、コモンセンスの部分は自宅で学習できるわけだから、成果を出せば給料を上げ、 自主的に自宅学習をするようにしむければ良い。 (会社から課題をあたえ、強制的に学習させる場合はその分の残業代を支給する必要が出る)

確かに人間の考え方や生き方はすぐには変わらないものだ。 だからこそすぐに行動を始め、少しずつ、段階的に成果主義に移行する必要がある。

2015年8月31日月曜日

チャレンジという名のパワハラ

会社が大きくなると、現場と経営の間に乖離がおこり、拝金主義になってしまうのはよくあることだ。 ただ某社は日本を代表するような会社であったため、マスコミからバッシングを受けているようだ。

チャレンジという名のパワハラ

「ブラックか、ホワイトか」はどのような基準で考えれば良いだろうか?  現在、事業が黒字であるにかかわらず経営者が強欲にとらわれて、労働者を脅し、1円でも多く儲けようとしているのであえばブラッグ。

事業が赤字で、改革を行おうとしている。事業を改善するためにどうすべきかを論理的に話し合っているのであればホワイトだ。 もちろん、現場にだけにつらいことを押し付け、経営者は文句を言うだけで何もしないというのはいけない。

パソコン関連の事業は低価格化がすすみ、事業を撤退する企業が目立つ。ほんとうに黒字化は可能であるのか、具体的にどのような改革をすべきか? もし将来性がないのであれば事業の方向転換が必要だ。

なぜなら利益率の低い仕事を惰性で続けて、残業時間を増やせば何とかなるというのは、ワーキングプアを増長させ、労働者を不幸にする。 転属、転職がいやなので惰性で仕事しているだけではいずれ会社は疲弊し継続不可能になるであろう。

会社は、家族ごっこをする場所でも、遊びに来る場所でもない。ビジネスを行う環境である。 「パワハラになってはいけない、かといって甘えになってもいけない。」

トラブルになる背景には、経営者と現場が本音で話すことができないというのがあり、それが人を不幸にしている。

経営者はどのぐらい儲かっている/赤字なのかは隠したがる。 事業が赤字になってしまった場合、もっとも責任が重いのは経営者であり、あまり悪い状態だと自分のポストが危なくなる。

成果の出せない経営者、適性のない経営者がイスにしがみつき続けることは回りに不幸をばらまく結果になってしまう。 経営者や管理職にも人材流動化は必要なのだ。 グローバル化が叫ばれる今日、海外から実力のある経営者に来ていただくというのも良い方法だろう。

日本では、人材流動化を極端に嫌い、前例のないことはダメだと言い、出る釘は打たれる。 チャレンジとは今まで経験のなかったことに対して、勇気をもって実行する、改革すると言うこと。現場だけに苦労を追わせるのではなく、経営者、管理職、現場が等しく負担をし改善してゆく。

「チャレンジはパワハラの別名であってはならない。」

補足説明: 管理職とは、給料をもらう側の人間ではあるが経営者と一体になって、経営者に代わって 労働者の管理や評価を行う人間。一般的には課長以上で経営者を除く。 経営者とは、労働の提供を受けて、給料を払う人間、株式会社においては代表取締役の肩書きを持つ人間。株式会社には3人以上いるはず。

なぜ会社が大きくなると搾取がひどくなるのか

社長がみんなといっしょの部屋で仕事をしていたころは、 あまり無茶なことを言えばみんなが聞き耳を立てているので言いにくいだろうし。 部下が反論しないまでもどのぐらい怒っているかは顔色をみれば分る(ようは空気を読むことができる)。実現不可能な命令をしておいて自分だけ先に帰ってしまえばそれが見え、反感を買うのであまり非人間的な命令はしづらいだろう。 この時代は、みんな一緒に仕事をする仲間「家族みたいな会社が良い会社」「みんな一緒」といった雰囲気が存在している。

会社が大きくなると、個室を作ることができ、都合の悪いことを隠すようになる。 次第に経営者は神様のように祭られ、本人も神様を演じるようになる。

現場と経営者がはなれると、相手の表情が見えないので、非人間的な命令をしても平気になる。 直接手を汚さず、管理職に搾取をさせるわけだから、どのぐらい苦しんであるかわからず罪悪感を感じない。 神様は、「みんなとは異なる存在」、庶民とは異なるので搾取しても許されると気持ちが変わってくる。

管理職の間では、交渉をしないでゴリオシが日常になってしまうと、回りがやっているから自分もやってよい。罪悪感がなくなり、それが社風/社内文化になっていく。

第三者での調査や内部告発

ROEとは株主資本が、企業の利益にどれだけつながったのかを示す。 日本では経営者が会社を私物化し、株主からの助言を極端にきらいROEの考え方がない。 会社が健全に機能するためには外部からの目が必要。 第三者での調査や内部告発などをもっと活発にすべき。

労働組合に加入するのであればユニオン(特定の企業にとらわれない労働組合)にすること。 経営者と労働組合の代表が同じ会社に属していると癒着や脅しによるコントロールをうけてしまう。 労使協調というとかっこいいが、実の所、特定の人物が甘い汁を吸うだけになってしまう。その会社で働く全ての人が公平に幸せになれることが重要。 公平に幸福になれるとは、全ての人の労働時間と賃金を同じにするということではなく、各個人が自分の意思で働き方、生き方を選択でき、 成果にみあう賃金を受け取るということ。

大学病院での拝金主義

患者からすれば、命を預かる仕事なのだから拝金主義などとんでもないと思う。しかし組織が大きくなるに従い、経営者と現場が乖離し、お金儲け優先になってしまうというのは同様なようだ。

大学病院にいくと2時間待って3分診察、というのはよくある。 医者が不足しているうえ、患者が大きな病院の方が安心できると思い、大学病院に集中してしまうというのがあるだろう。

医師は短い時間でたくさんの患者を見なければならないので、まるでベルトコンベアーで工業製品でも作るようなあつかいになってしまっている。

しかし病院の求人を見てみると、事務、保育士、看護士の求人はあっても医師の求人はない。正社員で終身雇用にしなければならない人間の雇用を制限しているようだ。

たとえば痔の場合、 1度診察しただけで後は来なくていいよと言われてしまうことがある。 患者としてはちゃんと治療してほしいのだが、病院側は儲からない仕事、やりたくない仕事はやらない(医師が患者を選ぶ)ようだ。

医師は患者とのコミュニケーションが重要といわれるが、 この基本的なことができていない医師が多い。 症状を説明してもそんなことはないと否定する。 血液検査の数値は客観的なデータで信頼がおけると思うのだろうが 症状の出方には個人差があるので数字だけではとらえらず、患者を直によく観察すること、話を良く聞くことが大事である。 それに検査の数値というものは病状のある側面を表しているだけで 検査していないパラメータ(あるいは数値に表れないパラメータ)があるということを忘れてはならない。

病気の治療とは、そんなに予定どうりに進むものではないし、現代医学をもってしても直らない病気は沢山ある。 仕事がうまくいっていないと上司からおこられる、治療がうまくいっていないことを隠したい。 そのようなところは一般のサラリーマンと同じなようだ。

投薬は、同じ病気でも病状や患者の個人差で変わってくる。 医学の進歩に伴い新しい薬は沢山出てくるので薬の作用きじょ、有効成分、禁忌などを学習するのは大変だ。 医師と話していると、薬に対して知識が不足していることが多い。 インターネット検索でもわかる内容なのだが、短い時間で沢山の患者を処理することが優先、学習/教育がおろそかになっているようだ。 現在は、医師と薬剤師で二重チェックすることで副作用を防ぐシステムとなっているが、最新の情報を勉強しようという心構えがない限り、 二重チェックをしてもいたずらに作業工数を増やすだけになってしまう。重篤な副作用とまではいかなくても効かない薬を飲まされ続けていることはよくあるのではないだろうか。

話は変わるが歯医者は、患者の数に比べて病院数が多すぎる。 それに対して外科(整形外科を除く)は非常に少ない。 外科と言うのは、手先の訓練が重要で、失敗すると患者から訴えられるリスクがある。 だからなのだろうか特に外科医になるのは敬遠され、外科の病院も少ない。

外科(特に手術に対する)医療報酬を上げたらどうだろう。 それに対して歯科医は訴えられるリスクが少ないので医療報酬を少なくしても良い。 リスクや手先の訓練に対してもお金が支払われるべきだ。でないと外科医になろうという人がいなくなってしまう。 そのようにして医師に数のバランスをとる案はいかがだろうか?

女性の管理職、義務化

日本では男女差別が先進国の中でもっともひどく、女性の管理職が少ない。 今後「大手企業に対して女性登用に向けた数値目標を作り公表すること」が義務づけられるそうだ。女性が活躍の場を広げられる反面、女性自身が反発することもあるようだ。

管理職になると残業しなければならないので、子育てと仕事の両立はできなくなるという趣旨らしい。

一律の数値目標ではなく、各企業ごとに自分たちで目標をきめてそれを開示させるというのは良いやり方だ。 各企業ごとに事情がちがうのに無理な目標を押し付けると、「実際に管理職としての仕事をしていないのに役職だけあたえるなど」数字あわせだけをするという企業がでてくる。これでは意味がない。

女性管理職を増やしたといっても総務部だけというのでは問題があるだろう。 エンジニアの仕事も女性が少ない職種だ。各部署ごとの女性管理職の割合とか、女性エンジニアの割合なども公開させると良い。

就職時の男女差別も是正すべきだ。 部長ぐらいになると、自分の隣におくアシスタント(主に総務的な仕事をする人)を自分で選ぶことができる。

選ぶのが男性であるため、 就職の時には「若くて可愛い女性が良い」という基準で選んでしまい、 仕事の能力を見ない。就職に有利だと思って資格を取っても外見で選ばれてしまうというのは女性に対する侮辱だ。 残業なしの事務の仕事は、女性をターゲットにしているため男性が応募しても採用されない。求職票には女性だけとは書いていないが実際に男女差別が行われている。

30才で寿退職をするのが前提。それは部長にとっては新たに若い部下を手に入れることができるので都合が良い。

40~50代で仕事に復帰できないのは、女性は「職場の花」であり成果を求められないから。 女性であっても給料をもらっているのであればプロだ。 勤務時間中は、女性だから男性に甘えて良いという考えは捨てるべきだろう。 アフター5に男性に甘えるのはその人の生き方なので私は言及しない。 残業をできないのであればワークシェアリングをし、回りに迷惑を掛けないで成果を出す。 そうでないといつまでも男女差別はなくならない。管理職側も労働の多様化に勤め、女性にチャンスを与えるようにする。

問題なのは男女差別が法律で禁止されているのに実際の現場では公然と行われてしまっていること。労働者が働き方、生き方を選べない、会社の都合できまってしまうことであろう。

これを解決するには成果主義と労働の多様化が必要であろう。 たとえば共働きでかつ子供を双方の親で育てたい場合。 両方の親が短時間労働を選択し、一方が早番、一方が深夜勤務にすれば良い。現状では短時間労働の仕事はほとんどなく、フレックスタイムや在宅勤務もあまり普及していない。

仕事の成果を見ないで女性だからという理由で、不当に賃金が少ない。 これは女性が子育てをし、男性は会社に人生をささげなければならないという考えに基づく。 男性が子育てをし、女性が会社で働くと言う選択肢もあって良いはずなのだが、実際にそうすると所得が極端に少なくなってしまい、実現が困難だ。

必要なのは保育所、保育士を増やすことではなく、労働の多様性、ワークシェアリングの普及、そして成果主義だ。

家庭で教育するより、学校でまとめて教育した方が工数が少なくてすむというのは経済優先の考え方。 まわりの人の気持ちがわかるやさしい人間になるには、子供のころに回りから愛される経験が必要。こころの余裕をもって親と子がマンツーマンで触れ合う時間が必要。

教育といっても、一律に同じことを教えればいいこと、たとえば社会の規範を教えるとか単に暗記する学習などは学校の方が効率的であろう。 1人の人間として大切にされる(愛される経験)というのは「一山いくら」的な扱いではできない、1人1人向き合って個別に話すことが必要。 学校で教育した方が効率的な内容と家庭や親族でないとできない内容がある。

学校や保育園に教育をまかせてしまい、親はペットを可愛がるように子供を甘やかすだけでは、親や先生の言うことをだまって聞くだけ、自分の気持ちを言葉にできない人間になってしまう。 積極性のない、交渉のできない人間になってしまう。 親や先生の言うことを納得をしていないで、がまんするだけなのでストレスがたまり、受験の時に壊れてしまうかもしれない。 親や先生の見ていないところで弱いものいじめでストレスを発散しようとするかもしれない。

ペットは従順であれば、飼い主に可愛がられ、一生飼い主に食べさせてもらえる。 人の子は将来自立し、社会に適合し、自分で生活費を稼げるようになる必要がある。 「社畜」という言葉ができたが、これは人の子であったはずが、会社のペットになってしまったという現代を象徴する言葉。

愛された経験が少ない人間はまわりの人に対してもやさしさを持つことができないので、大人になってお金儲け優先の考え方に洗脳され、 弱い人間から搾取し自分だけ得をしようという人間になってしまう。

親と子が接する時間は、お金にはならないが、お金にはかえられない人が幸福になるために必要なことだ。

だから保育園を増やせばいいということではなく、短時間労働やワークシェアリングを普及させて、愛情をたっぷり与え、 ただ甘やかすだけではなく将来自立できるように、どのような職種がむいているか(適性)、仕事にはつらいことがあるがそれと向かい合っていかなければならないこと、回りの人に対する思いやりも教える必要がある。

情報公開の義務化

またも弱腰の政界(それとも癒着があるのだろうか?)、女性管理職比の公表も義務づけない方向という話も出ている。少なくとも現状の開示は義務化すべきだろう。それから行政が仕事の発注をする際には、男女平等、労働法を守っている会社を優先すべき。

現状の男女比や残業時間は、自社のwebで公開させる、ハローワークで求人するときに開示する。派遣会社で求人をするときに開示する。口頭ではなく書面で手渡す。開示しないで仕事を紹介した派遣会社には罰則。

話し合いはオープンでさまざまな立場の人間が参加しなければならない。 ルールを決めるときには、政治家と経営者だけでなく労働組合の代表、派遣やパートを含めて議論すべき。 男女平等にするためにもっと良い案が提案されたのか? 男女平等は必要ないのか? 正しいことを言っているのであれば隠す必要はないだろう。 そしてなぜそのような結論になったのか理由の説明、話の流れなど開示すべき。

2015年7月12日日曜日

地方創生のためにすべきこと

地方創生のため何をするかという問いに対して、農業、観光との話がある。はたして農業、観光だけで地方の再生はできるだろうか?

東京と地方の格差拡大

東京への経済、人の集中は問題がある言われてきた。 道路の渋滞、自動車事故の増加。駐車場・駐輪場がない。狭い家、家賃の高騰。地方の過疎化。

リーマンショック後の不況で、さらに、地方自治体の財政難、東京では人手不足だが、地方では仕事がない。大手企業(大都市に集中)は回復したが、中小企業には光明がない。

なぜ東京と地方の格差が拡大するのか?

地方に生まれても就職する年齢になると東京の企業に就職してしまう。 地方自治体からすると、いままで「子育て支援」で一生懸命世話をしてきたのに稼ぎ時になったら東京にとられてしまう状況だ。

いなかでは仕事がない、若者向けの商店がなく、魅力に欠ける。 生活必需品は入手可能だが、老人向けの安価なものばかり。 商店にしてみれば老人が多いのでそれに合わせた品揃えになっているのだが、それが若者が定着しない理由にもなっている。 若者が東京を希望しているので、企業もいなかで人材を集めるのが困難、東京にしか事業所をつくらない。 こんなのが「負のスパイラル」になって地方の空洞化が進んでいる。

先端技術に関する特区を設ける。

地方に新しい「特区」を設け、新卒や引越しをいとわない人を採用するのはどうだろうか?  もちろん若者向けの商店、交通を含めて整備する。

特に先端技術に関する仕事を増やす。 自動車産業と医療機器は国が重点産業分野として取り上げている。 自動車関連の先端技術、先端医療機器、遺伝子工学、分子生物学など。

ただし工場労働者などのうち単純な仕事は、アジア新興国と競争しなければならないので不利である。 工場の仕事にするのであれば大幅なロボット化(無人化)を推し進め、自宅からロボットの管理ができるようにする。 設計・開発など10年先で会社が存続するためにやるべきことにしぼる。

難病や発生頻度の低いガンなどの医療も国が重点分野として取り上げている。 自己免疫疾患などは現代の医学でも治療が困難。ストレスによるうつ病や心身症なども定量的にとらえることが困難な病気だ。これらの病気は健康診断では発見するのが難しく、会社のパワハラが原因で病気になったことを証明することが困難、裁判を起こすことができず泣き寝入りになってしまうケースが多い。

これらが解明されれば会社側の責任が明確になったり、難治療性の病気がなおるかもしれない。

今まで日本では目先の利益の仕事ばかりをしてきた。これらは新規事業になるので、新しい事業所を作るきっかけにもなるであろう。

先端学園都市計画

それから学園エリアと先端企業がすぐ近くにあるのが良い。 医療関係/先端エンジニア系の学生が近隣の企業に就職しやすいようにすれば人材が定着する(せっかく育てた人材を東京にとられることがない)。 学生時代にその町の良さを実感し、そのままその町で就職したいと思わせること(若者が行く商店や道路の整備がされていること)。

日本では、アルバイトは本業に差しさわりがあるので良くないイメージがある。しかしアルバイトは実際に就職予定の会社の雰囲気、あるいは業界のことが実感できる。会社案内をみたり、面接の時に話をするだけでは本音を話さないので分らないからだ。

生徒も面接官も自分の恥になることは話さないが、一緒に仕事をするようになると、いやでもそのことに向き合わなければならなくなる。 人材適材適所のため、そして人の定着にプラスとなる。

日本人は終身雇用で転職の経験が少ない。 教師は企業での実務経験がなく、学生からいきなり教師になるので企業の現場を知らず、実務で何が必要か分らないのでトンチンカンなことを教えてしまう。

教師もその企業にアルバイトに行ってよいことにする。 企業のプロジェクトリーダが特別講師として実務に則したことを教えるのも良い。 そのようにすることで学校から企業までの人材移行をシームレスにすることができる。 日本人はコミュニケーション能力ゼロであるので実際に見てくるのが一番効果的だ。

教育の多様化

日本では生徒は平等に扱わなければならないという理由で、飛び級、留年はほとんどおこなわれていない。 何回も留年すると能力の低い人間のように見られてはずかしいとか、卒業するまでの授業料がかさむところがいやということなのであろう。

平等とは、人間としての価値に差異はない、みんなが等しくチャンスを与えられるという意味だ。人間には個性があり、能力には大きな差異がある。留年したらダメ人間だという発想こそがおかしいのではないか?

ほんとうに勉強したいと思うのであれば大学を2年で卒業する人と8年で卒業する人がいて良い。日本では全員が同じにならなければならないという思いが強すぎて、ある人はもっと先に行きたいと思って才能をもてあまし、ある人は授業の内容を理解できないまま仕方なく進級を許可される。能力にそのぐらい大きな差異があるのであるから、納得するまで勉強し、それぞれのスピードで卒業すべきではないだろうか? 

ほんとうに使い物になる人材を送り出すことが重要。

ある科目で悪い点数をとってもどこか他の科目で優秀な成績を収める ことができるはずだ。日本では多様性が否定されてしまい、全ての生徒が同じカリキュラムを受けなければならなくなっている。選択授業をもっと増やし、各自が得意な分野で才能を発揮できるようにすべきだ。もっと多様性、個性尊重の教育。

赤点をとったら居残り・補習。なぜできないんだと言われる。 これは全ての人が同じならなければならないという思想、個性は認めない。これは自尊心を傷つけられるだけ。苦手な部分を責めるのではなく、得意な所をほめ、才能を伸ばす教育が望ましい。

家が貧しくて大学に行けない人に、優秀でやる気があれば、奨学金を出す制度を増やすべき。 日本では勉強をしたいのではなく、まだ就職したくない、遊びたい。 単に卒業証書(レッテル)がほしいから大学にいくという人が多すぎる。

企業がレッテル(どこの学校を卒業とか、年齢、性別)で判断し、成果を見ないがゆえにそのようなことになっている。

企業の分散化

各都道府県ごとに何か得意な業界を設定してその関連企業を集めた特区を作るのが理想だと思う。 日本はケイレツで仕事をしているのでケイレツ毎に1つの場所に集めてしまえば輸送費が少なくなる(製造業では部品の輸送にコストがかかる)。 ただ既存の事業所を移動させるのは、従業員が引越しをいやがるのと、設備投資がかかるのですぐには実行するのは難しいであろう。

働き方の多様化(在宅勤務、ワークシェアリング)、成果主義の普及

働き方の多様化、成果主義の普及が急務である。 たとえば定時で終了できる仕事、短時間労働、ワークシェアリング。 そうすれば65才以上の高齢者、身体障害者、小さな子供のいる親などが働くことができる。

社会福祉にお金がかかってしまうのは本来、働けるはずの人間が経営者の好き嫌いで仕事が与えられないからだ。

給料の金額を成果で差をつけると多い・少ないとひがむ人が多い。 なので勤続年数・年齢で時給を決めている。 成果の多い人と少ない人で4倍以上の差があるのに、時給が同じでは経営者が損をしてしまう。 損をしそうな人をレッテルで判断し、避けている。

成果主義にすれば、成果の少ない人は給料が少なくなるので損しなくなるはず。ハンディーのある人でも働けるようになれば社会福祉の出費が節約できる。 必ずしもすべての人がお金が幸福と思っているわけではなく、自分の時間を持てることが幸福だと思っている人もいるのだから。

ITの技術を利用して在宅勤務の普及も必要。 会社に出勤させて監視していなければさぼるのではないか? という不安がある、あるいは本音を言葉にできないので常に回りの人の顔色を伺いながらでないと仕事ができない、という理由でわざわざ出勤させているのは非効率。成果主義にすれば、在宅勤務もしやすくなるであろうし、36協定とか、残業時間とかを気にしなくても良くなる。 通勤にかかる時間(と交通費)は、利益を生み出さない「無駄」である。 このような無駄をすれば、会社・従業員いずれかがその負担を必ずしなければならない。さぼるのではないか?という不安(あるいは一番ダメな子に合わせてルールを決める護送船団方式)で多くのコストを無駄にするのはいかがなものだろうか?

年功序列の社会は、若者の夢や希望をないがしろにしている。 いくら成果をだしても若いからという理由で給料をもらえない。 プロの仕事は成果が重要。年齢や性別、勤続年数、残業時間はどうでも良い。自分より若い人間が多くの給料をもらうのは悔しいと思うだろうがそれは必要なこと。「誰でも成果さえだせればその金額をもらうことができる」のだからひがまないで努力すること。 努力と言うのは、やる気がないのに深夜まで会社に残っていることではない。

農業と観光

農地改革はたしかに必要であろう。 ただし、それだけでは、人件費の差異や連続した広い耕作面積などは 完全に同じにすることはできない。外国の農業を比較、研究するのは良いことだがそれだけではなく、日本の文化、土地に合わせた改革が必要。同じやり方をしないで新規事業に対して積極的にチャレンジする。

日本では稲作にかたよりすぎている。米は減反しなければならない方向であるので、今まで栽培されていなかった作物にチャレンジすると良い。日本料理では使われない食材では消費者はどう使って良いかわからないのでレシピを提案する必要がある。 ファミレスで定期購入してもらい、その食材のフェアをやってもらうようにすると知名度があがる。 すでに多く使われている食材はすぐにお金にはなるかもしれないが、その分競争が激しく利益率が低い。 新しいことにチャレンジする精神がほしい。

農業の高齢化に伴い、休耕田が増えている。これを若い人に貸し出し、試験的な農業に活用するようには出来ないだろうか?  農業には未来がないと思われているので若者がやりたがらない。 そのような意味でも新しいことをし、未来があることを知ってもらい、改革を行う必要がある。

なにも食料品や園芸植物だけが農業ではない。植物からバイオ・メタノール、代替石油、水素を作る。遺伝子組み換え作物による飼料とか、 最近の遺伝子工学、分子生物学の成果をあますところなく産業に応用。 植物から医薬品を作るなども開拓の余地がある。ロボット化も必要であろう。面白そうな開発テーマは沢山あるではないか。 最先端の技術を用いた、ベンチャー企業が多く立ち上がることを熱望する。

高齢者の仕事で農業が適しているというのは、今まで行政が農業を厚く保護していたからで、これからは自由競争をしなければならなくなるのでそうは行かない。高齢者の仕事を確保するには、業種に関係なく、ワークシェアリング、労働の多様性、生き方の多様性を選択できるようにすること。

観光については、東京オリンピックで潤う地域もあるだろう。 しかしどのぐらいの経済効果があるかはその地域ごとに大きな格差が発生する。オリンピックの効果は期間限定なのであくまでもきっかけと考えるべき。永続可能な事業、10年先の地方のありかたを考えていかなければならない。

誰がお金を負担するか

誰がお金を負担するか、いくらかかるかを先に議論しようとすると、多くの人が反発し、話がまとまらなくから、初めはどんなことをし、どのような効果があるかを議論することから始めるのが良い。

ただ実際に改革を実行するには具体的な項目、誰がお金を負担するか、いくらかかるかが必要になる。後者をはっきり決めなければ、改革は実行されないことを肝に銘じておくこと。

2015年6月22日月曜日

自転車業界の衰退

自動車業界は、不況でも強い競争力が維持しているのに、なぜ日本の自転車は衰退してしまったのか。

日本の自転車屋の状況

日本製の自転車は、海外で製造されている自転車におされて売れなくなっている。 過去には強い競争力を持っていながら、現在負けている分野という意味では家電業界と似ている。

ケイレツに縛られて海外の自転車を売ることのできない自転車小売店では「海外製の安価な自転車の修理をいやがる」所があるそうだ。 新品の自転車を買うときには、量販店で安価な自転車を買うくせに修理のときだけうちにもってくるというねたみがあるのであろう。

また逆に積極的に修理を収入源としている自転車屋もある。 新品の自転車が売れない、販売で収入を得られないので、初めからパンク修理を収入源として考えている。

ほんとうに自転車は売れない商品なの

国民が裕福になっていくと自転車から自動車に移行していく傾向がある。反面、海外の自転車事情を見ていると縮小どころか、拡大しているところも多い。 スポーツタイプの自転車が使われないのが日本の特徴だ。

自転車が売れなくなったのは日本人が裕福になったからだろうか? 科学技術が進めば、自動車の方が楽だから自転車は駆逐されてしまう商品だとあきらめてはいないだろうか? 自転車は、自動車にとってかわられる商品なのか?

自転車業界にたずさわる人間が、自転車を愛しているか? 通勤や休日のスポーツ、買い物などに自転車を活用しているか? 安易に自動車を使っていないか?

自転車のメリット・デメリット

自転車には自動車にはないメリットがある。 CO2、NOXの削減。健康志向、生活習慣病対策、ダイエットにも良い。

中国では、自動車の増大が著しく、かつ大型を好み、排気ガスの規制ゆるい車が多い。大気汚染が問題になっており、多量の有害物質が日本まで風で流れてきている。 もっと自転車の利用を推進すべきではないだろうか?

それではなぜ日本人は、自転車より自動車なのだろうか? 自動車の方が楽で早いからということもあるだろうが、 自動車優先の道路になってしまっていることが大きいかもしれない。

駅の周りでは、邪魔者扱いされている自転車(駐輪場がない)。 法改正で歩道を走れなくなった、車道も危なくて走れない。

スイスなどでは、以前から自動車優先ではなく自転車優先の社会をつくってきた。自然・観光が大きな収入源であるために、騒音や排気ガスを撒き散らす自動車が優先ではせっかくの雰囲気がだいなしだからだ。そのような努力を日本では行われていない。

環境の整備、スポーツとしての啓蒙

地方自治体によっては人口が少ないために電車を通すことのできない 地域がある。そのことを積極的に逆手にとって、自転車を観光の目玉にしようという動きがある。

たとえば、 給水・空気を入れるポイントを作る。   [既存の店舗、観光案内所を活用すれば、わずかな費用で実現可能]

自転車の利用が便利であることを海外・観光客にアピール。   [自転車利用に関するパンフレット、webの作成] サイクリング・ロード、駐輪場の整備。 狭くて、くねくねした道路の改善(安全性)。

日本では道路やインフラより先に家を建ててしまうのでどうしてもくねくねした細い道に自動車専用の2車線を作り 歩行者や自転車が通るスペースがなくなる。 一度完成した道路を何回も掘り起こしているのを見かける。 予算があって先に道路を作ることができないのだろうが、 都市計画を先に作り道路予定地には家が建てられないようにしておくべき。

すでに道路を作ってしまった所は対応が困難だ。 自動車優先になっている場所を歩行者や自転車が通れるように1車線(一方通行)にしてしまうのはどうだろうか。 あるいは駅前周辺は、日中自動車通行禁止にして、夜間だけ自動車の進入を許可する。 駅前の道路は、狭い上に多くの人が集まる。そこに制限速度を守らない自動車が入るのは大変危険だ。 それに自動車は1人しか乗っていなくても、通行や駐車に広いスペースを使い非効率だ。 たいした距離ではないのにすぐに自動車を使う人が多いのは、地球環境にとっても良くない。 自動車より自転車の方が使いやすい環境を作れば、自転車を使う人が増えるはず。

東京では、オリンピックに向けて環境にやさしい都市として自転車が注目されるようになってきた。 自転車業界にとってはビジネスチャンスであるので思い切った改革を実行し、自転車が利用しやすい町作りを進めるべきである。 道路事情改善を行政にリクエスト。 地方自治体とメーカー、販売店、自転車協会が協力をしてイベントを開催するなど組織を超えた協力関係が必要である。

新しい価値の創造、スポーツとしての啓蒙も考える。 通勤に自転車を使うなどをトレンドにしていくと良い。

たとえばこんなイメージはどうだろうか? 自動車を自分がお金持ちであることをアピールする手段であるならば、 その利用者は、大型車に乗り、指に大きな貴金属をつけ、お腹がぽっこりのイメージ。

自転車は、地球環境のことを考え、自分の健康管理にも余念がないスマートな人。 スマートというのは本来、やせているという意味ではなく、知的、理性的、効果的、あるいは おしゃれできびきびしたという意味。 日本では低価格自転車(ママチャリ)の比率が高いので、自動車を買えない貧乏な人が乗る乗りものであるというイメージになってしまっているのではないだろうか? スポーツタイプを低価格帯に近づける努力が必要。

ケイレツに引きこもるな

自転車業界が衰退してしまったのは「ケイレツの功罪」が大きい。 なんでも大手企業が判断してくれる。中小企業には決める権限がない。 海外の事情に無頓着になってしまう。 地元住民にしか販売してないと言っていても、実際に海外からの商品は入ってきていていやでも競争しなければならない。 今は自由競争の世の中なので日本だけ鎖国をするわけにはいかない。

ケイレツ以外の商品をあつかってはいけないと言っておけば高くても買ってくれるだろうと思っているのだろうが、今の消費者は価格に敏感であるのでなかなか買ってくれない。

おおいに競争をしてよい。経営者なら、ひがまないで自分で判断、選択し事業を行う。ケイレツにこだわらず海外の商品も良くて安いものを探して、新しい販売経路の開拓を常に心がける。 中国や台湾のショーに行って、新しいビジネス・パートナーを見つけると良い。

ケイレツ・システムでは製造と設計が同じ国になければならないとか 海外に工場を作る際に、日本の資本で工場を作り、日本のやり方を強制しなければ事業ができないとなってしまう。 それでは変化の早い、グローバル市場で勝負はできない。 資本関係のない会社にOEM供給を受けたり、やり方を強制するのではなく、規格をしっかりし、結果を評価するということをやるべきだ。

設計/開発だけ日本国内で行い、製造はアジアで行い、ブランドは日本というビジネス方法もある。 日本は人件費が高いのだからより利益率の高い仕事だけに選択/集中するということ。自転車以外の業界に進出するのもよいだろう。とにかく失敗を恐れず、チャレンジ精神だ。

技術改革が必要

自転車は機構が単純であるから差別化できない? 人件費の高い日本で製造するのは不利なのだろうか?

マイコンやソフトウェアでおまけ機能をつけて、高く売ろうという戦略は家電業界で失敗しているパターンだ。 スポーツタイプを買ってもらう工夫、それをコストダウンする工夫が必要。

改善案はいろいろ考えられる。 ロボット化、人が介在することなく多くの機種を1つのロボットで実行 できるようにする。 プログラムの書き換えだけで少量/多品種の生産、極限までの人件費節約。 ただしパワハラにならないように、ワークシェアリング。 自宅勤務の採用、女性エンジニアの活用、ITの活用。

今までは工場に出勤させなければ仕事ができなかったのは、 勤務場所に出勤させて見張っていなければ「さぼるのではないか」という心配があったため→成果主義にすれば良い。 ITを使えば自宅のPCからロボットを管理できる。 ロボットが頻繁に停止する、機種の切り替わりに人手が必要、100%自動化できない、手作業で製造しなければならない所がある →産業用ロボットの完成度、信頼性、柔軟性に問題。

新しい価値をもった自転車の創造。 なにも電動自転車だけがアイディアではないだろう。 もっと創造力を働かせるべきた。

2015年4月13日月曜日

労働法改正と成果主義

最近、行政は「成果主義」を日本の競争力強化のために推進しようとしている。 労働者が幸福になるための「労働法改正」がどうあるべきか考えて見た。

弾力的労働時間制度とは

新しい労働時間・給料計算方法は以下の6種類が想定されている。

  1. 通常の労働時間制
    原則8H/日、8Hを超える場合は36協定を作成する。従来どおり労働時間。
  2. 変形労働時間制
    忙しい時期、暇な時期がある場合に使用者が労働時間を計画する。
  3. フレックスタイム制
    始業・終業時刻を労働者が自己管理する。(基本的に社内での仕事、残業代あり)
  4. 業場外みなし制
    外回り営業など、労働時間の算定が困難な場合。 始業・終業時刻を労働者が自己管理する。
  5. 専門業務型裁量労働制
    設計、開発、ライター、記者。※残業代なし?
  6. 企画業務型裁量労働制
    事業の運営に関する仕事。

残業代0法案として反発されているのは5)専門業務型裁量労働制である。 もし施行するのであれば始業・終業時刻を労働者が自己管理し、残業を強制しないこと、やり方を強制しないことが明記される必要がある。それがなければ単なる残業代の未払いと同じ。

上記6種類の働き方に分けるのであれば、職種の分類方法が明確になっていること、実態と一致していることが必要だ。しかし実際問題として労働契約に書かれている内容と実務が異なっている(経営者の都合の良い内容の書類を作成する)ので機能しないであろう。

6種類の働きに分類するのではなく、次のルールが望ましい。

残業を強制しない

同じ労働時間であっても仕事の仕方により、受けるストレスが大きく異なる。 1日8Hであってもまじめに仕事をしている人や、やり方を厳しく規定されてしまっている職場ではストレスが大きい。これは職種では決まらない。そこの管理職の性格による。 夜遅くまで会社に残っていても会社で遊んでいるだけの人間ならストレスはない。

以下のことが厳守される場合に限り、残業代はなし(成果主義)にできることとする。そこを明確にする必要がある。

  1. 仕事を始める前に仕事の成果(目標)を明確にし、管理職が現場の人間に伝える。
  2. 成果の計算方法が明確(書類あるいはメール記録)で、成果にあわせて給料が支払われる。
  3. 仕事のやり方を現場の人間に任せる、労働時間は各個人が決める。
  4. 成果の計算方法は経営者と労働組合で交渉する。
  5. ほんとうに1日で終わる仕事の量であるかは管理職と現場で交渉する。

明らかに労働法に違反する時間を指定してしまうと違法になるから、明らかに1日で終わらない量の仕事をあたえて、これが終わりまで帰っちゃダメといっておく (たくさん残業させた方が儲かる)。そんなことが行われてしまっているのが現状だ。 それは実質、残業の強制と同じ、パワハラである。

見回りの強化、労働者同士での情報の共有

労働組合の幹部は、経営者と癒着が起こりやすい。 支払った組合費は「労働組合の幹部の飲み代」になってしまい、相談しても動いてくれないことがある。 なので労働組合の幹部は、若い人間にやらせる(もちろん係長以下の役職)。

「5.専門業務型裁量労働制」は残業の強制やパワハラが起こりやすいので労働組合、あるいは有志による労働法違反の監視が必要。

有志による見回りで残業をしている人間に事情聴取をする。 効率的に仕事をして定時に帰るのが原則であるという文化を創る。パワハラが起こっていないか確認し、パワハラならば相談にのる。 現場の人間同士がIT技術などを用いて情報を共有し、絶対に泣き寝入りはしない、不正行為は正すという信念をもって行動する。

定時で帰るのは悪いことではない。重要なのは「成果」である。 成果とは今月の売り上げだけではなく、教育や会社のブラント・イメージを向上させること、基礎開発(10年先でも企業が存続するために必要な仕事)である。

労働基準監督局の権限強化

残業代を払わなくても良いとするとパワハラが起こりやすいので、 まず先に労働者の幸福、健康を守るしくみを用意しておくこと。

新しい労働法を施行する前に、労働基準監督局の権限強化が必要だ。 労働基準監督局の工数が不足しているので人数を増やすことも必要である。 できるだけ1件1件に時間をかけないで対応するようにする。

労働法犯罪者の告発がしやすい環境をつくることが必要だ。 実際に違反行為が分った時には、労働組合を通して経営者に対して改善を要求。 改善が行われなければ、労働基準監督局に報告、または簡易裁判に訴える。 絶対に泣き寝入りはしない。

本音で話せるようになる

成果主義/年功序列というのは文化である。 表面的なことをアメリカからコピペするだけでは日本に定着しない。

日本で成果主義が失敗するのは「やる気をださせるため」といい、実は「給料の支払い金額を低減」するためであったり、経営者や管理職だけ給料は変わらずに、現場の人間だけ安くなってしまう。 経営者や管理職は評価を受けない。失敗してもそのことを隠し、同じイスに座り続ける。 そんな成果主義ではみんなが反対するのは当然だろう。

どのようなことを成果にし、どの成果に対して何ポイントにするかということがきちんと本人に開示されていること。 あなたは何ポイントだから給料はいくらだということを上司から部下に伝え、納得いかなければ交渉をする。「ゴリ押し」になってはいけない。

ポイントのつけ方を、経営者や管理職だけで決めるのではなく、労働組合の代表、現場の人間とも議論すること。 半年、あるいは1年ごとにポイントのつけ方を再検討、時代に合わせたものに変更してゆく。

労働者1人1人の考え方を改革していく。議論するということが重要である。 決して利権をもった人間からの「ゴリ押し」になってはいけない。

金額に不満がある人間や職場が働きにくい場所であれば転職してしまうかもしれないが、それは必要なことだ。複数の会社を経験、比較しなければ成果と報酬が公正なものかわからないからだ。 それにほんとうに必要な人間が転職してしまうという経験がなければ、経営者は会社を改革しようとは思わないであろう。

有期雇用に関する改正

短期派遣は、問題ではない。 雇用の不安定さを問題にするのは正社員になりたいが、しかたなく派遣をやっている人が多いからであろう。 派遣/正社員とは本来は生き方の選択であるはずなのだが、日本では経営者の都合で決まり、労働者自身の意思で決められないということが問題である。

派遣というのはリスクがあり、即戦力であるのだから本来は正社員より給料が高くなるはずである。 しかし、日本では定年まで勤める労働者が価値があるとし、成果に背を向けている。 派遣だから、若いからという理由で成果をいくらだしても低賃金で働かなければならない。 たくさん残業した人間がえらいとされ、成果を見ない。 女性は残業を嫌がり、30才で退職してしまうので価値のない労働者→低賃金、責任のある仕事は任せられないという発想になっている。

成果を計測するという文化がないため、個人的な好き・嫌いで重要な仕事をしている人に不利益をあたえたり、成果を出せている人間に給料を払わない。 むしろ積極的に転職すれば、人が定着するには、働きやすい労働環境、成果に見合った給料が必要だということをわからせることができる。

派遣の差別待遇が問題

派遣だからといって狭く、汚い部屋におしこめるとか、派遣だからボロボロの椅子、壊れかけのPCを与える。どうせ派遣だから文句は言えないだろうという対応ではこれから働こうという労働者の「やる気を奪う」。

アメリカでは新しい事業を始める時、即戦力のある人間をすばやく雇用するために派遣を使用する。なので重要な仕事に派遣が用いられ、給料も良い。 新しい事業であるので失敗することがあるのは経営者も労働者も理解している。

日本では、できるだけ長期で働いてほしいが、不況になった時に会社の都合で切ることができる人材がほしい。正社員だけ助かりたい。正社員の給料削減はできない。 つまり「トカゲのしっぽ」として派遣が使われてしまっている。 この後ろ向きな派遣の使い方が問題なのだ。

2015年2月21日土曜日

NHKの存在意義

なぜNHKは、視聴者の都合に関係なく、テレビを持っているだけで料金を要求できるのか?
視聴者なら1度は疑問に思うことだろう。なぜこんな高額な受信料を請求されるのかと。 これは一方的に商品を送りつけて金を払えといっている「押し売り」と同じだ。 民間企業では考えられないことだ。
NHKは民間企業なのか、国の機関なのだろうか?
「特殊法人」という分類になっているそうだが、いってみれば国から特別な保護や特権をあたえられた企業ということだ。国から保護されているという意味では銀行に近いかもしれない。

NHKの目的

NHKは放送法に基づき発足したので、その法律の中に目的の記述がある。要約してNHKの目的は次の5つ。
  1. 日本全国において平等に放送の恩恵が教授できるように
  2. 放送及びその受信の進歩発達に
  3. 良い放送番組、公共の福祉のために
  4. 海外に赴任している日本人に対する国際放送
  5. 外国人に対しての国際放送
まず 1) テレビ放送開始当時、広告収入による放送では視聴者の少ない過疎地帯や離島などで番組が視聴できない可能性があった。このような人口密度の低い場所でもテレビを楽しめるように、平等にするという意味があった。
次に 2) 日本がテレビを始めたころは、アメリカと比較しまだ技術が不足していて、民間企業に対して技術の供与(基礎開発的な)や標準化が必要であった。
最後に 3) 広告収入による放送では、おばかな娯楽番組など視聴率が稼げる番組ばかりになってしまう懸念があった。文化の向上という意味では教育・教養・科学技術・芸術などの番組がかかせない。 そのようなコンテンツの偏りを是正する必要があった。
みてわかる通り、現在の状況をかんがみ 1~2 いずれも不要であることがわかる。 BSの普及で、山間部や離島でもまったく同じ番組が楽しめるし、日本の家電メーカーは十分に技術力を身につけた。次世代テレビの標準化はコンソーシアム(民間のメーカーの集まり)でやれば良い。
NHKの存在意義として必要なのは3であるはずだが、実際のところNHKは娯楽番組を増やし、広告ではないかと思われるカットも挿入されている。本当に広告収入はもらっていないのだろうか?
よい放送とは具体的にどんなだろうか? 国営放送にすると国の宣伝活動や国民の洗脳に使われてしまう可能性がある。広告で運営するとスポンサーの都合のよい放送になってしまう。つまり表現の自由のために、国から独立し、視聴者やスポンサーから影響されないで番組を作りたいという考え方がある。でもこれは、NHKだけでなく民放でも必要なことであり、放送以外あらゆるクリエータが望んでいることである。NHKだけが特別扱いされるのはおかしい。
放送における福祉とは何か具体的な記述はないが、たとえば聴力障害者のために字幕放送でセリフがわかるようにするなどの仕事があると思う。 ここは単に法律上で番組のうち何%は字幕放送をいれなければならないととしてしまえば解決するように思える。
4~5は、たしかに民間企業はやりたがらない分野だ。 海外に赴任すると日本が今どうなっているかニュースが少ない。主に短波放送になると思うが、その情報を伝えることも必要であろう。 国によっては日本の悪いところばかりを誇張したり、ウソを放送したりして日本製品をボイコットさせようとしている。 自由競争では勝ち目がないと思っているのだろうか? 正しいことを放送することで日本に対してよい印象を持ってもらうことは輸出の増加に貢献する。 4~5は、必ずしもNHKでなければならないということでもない。入札で民放に仕事を依頼してもよいので、必要最低限の経費で事業をすればよいと思う。
最近はラジオを聴く人が少なくなってそのかわりweb(インターネット)を利用するようになっているから、 できるだけ短波ラジオの番組は削減し、そこかわりwebのコンテンツに工数をかけるとよいだろう。 NHKのwebで日本国内のニュースをそのまま5カ国語に翻訳し公開する。 ありのままの日本を海外の人に知ってもらうことが重要。 それにインターネットの方が運営費がかからない(翻訳代だけ)であろう。
ニュースについても娯楽性の高いものは民放にまかせるべき。 芸能やスポーツなどは娯楽だ。スポーツでも正しいスポーツのやりかたなどは教育にあたる。 見るだけ、聞くだけ、(リード・オンリー)なのは娯楽。 やってみよう、作ってみよう、書いてみよう、創造力が問われる番組は教育である。 海外のニュースは、民放ではやりたがらないのでNHKで積極的に発信するする内容である。

NHKの分割、民営化

視聴者が不満に思うのは、民間企業は不況の中がんばって働いているのに、NHKは広告まがいのことをやり、高額な受信料を要求する。インターネットやケイタイは、きびしい競争をしコストダウンに努めているのに、コスト削減の努力をしていない。 娯楽番組は、民放がやっているのであえてNHKがやる必要はない。無駄なコストである。
けじめが必要だ。
教育・教養の番組を放送する会社と、娯楽番組を主体とする会社と分離する。 前者は、国が放送内容を決め、国営放送、または国から委託を受けた企業が放送する(入札)。 運営資金は税金から出す。必要最小限の事業として税金の負担をかけない。 放送大学の低学年向けみたいな感じが良い。 少子化対策のため、過疎地域の通信教育、幼小中高の教育コンテンツの充実、あるいは社会人の教養を重点とする。 後者は、自由に事業をやらせ、民放の1つとする。広告収入で運用し、受信料は請求しない。
たしかにNHKに就職した人は将来リストラされるのではないかとか、賃金が安くなってしまうのではないかと不安があるので民営化には反対するであろう。民放はスポンサーをとられてしまうのではと心配するだろう。 しかし「特殊法人」という言い訳は、けじめのない放送、事業効率が悪く高額な受信料を請求するなど弊害がある。
NTTは、なれない自由競争で苦慮しているようだが必要なことなのだと思う。 郵政もNTTも民営化したので、次はNHKの分割、民営化なのではないだろうか? これは消費税減税と同じ効果があるかもしれない。

ワークシェアリングを広める

たくさん残業させた方が儲かる思っている経営者があまりに多い。 ワークシェアリングを成功させている企業の取材を行い、どのようにワークシェアリングをすれば成功するのか? ワークシェアリングを実行しても利益率は低下しないということを認識させる。

日本はケイレツの中だけ、自分がいる部署だけと小集団内にこもりがちで外の情報に無頓着だ。 NHKは受信料で運営されているのだから視聴率に執着しないで社会のためになる番組作りが必要であろう。 海外での男女平等の取り組み、残業に頼らない業務の進め方などの情報を発信すると良いだろう。

2014年7月13日日曜日

労働条件の多様化と男女差別、年齢差別

日本では、自分とまわりの人を比較してぐちぐち言う人が多い。面倒だから、経営者は労働条件や金額を全ての人で同じにしようとしたり、年齢や性別で自動的に決めてしまう傾向がある。これらの問題点が最近顕著になってきた。

消費税は増税なのに法人税はなぜ減税?

グローバル化が進み、大手企業は複数の国でビジネスをするのが一般的となった。 そのため法人税の高い国から法人税の低い国に移動する傾向がある。 法人税減税は企業誘致のためということであろう。

企業誘致をすれば、税金収入も増えるし、雇用も改善されるかもしれない。 しかし、ブラック企業ばかりが沢山集まって、人が不幸になる国(あるいは地域)であっては意味がない。人が幸せになることが目的である。

企業の活動内容を行政が評価し、その結果により法人税率を変える必要がある。 たとえば平均残業時間はどうか? 労働の仕方に多様性が実現できているか(従業員の希望で労働時間を選択できるか?)、男女差別はないか、年齢の差別はないか(新規採用で不利益はないか?、給料は年齢で決めるのではなく成果をみているか?)、目先の利益で行動をしないで業界全体に貢献する基礎開発はやっているか? 優良企業には減税、ブラック企業には増税となるようにする。

オランダのワークシェアリングでは、労働時間を従業員が選択できるようにしたことにより、失業率を画期的に改善できた。しかし時給をみんな同じにしてしまったため、IT企業など残業にたよって仕事をしていた企業は外国に逃げてしまった。

労働条件の多様化と成果主義の組み合わせが、経営者(企業)と労働者、双方が幸せになる方法ではないだろうか? 性別や年齢、勤続年数で給料を決めてしまうのではなく、成果で給料を決める。

残業することが目的ではない。経営者や管理職が作業工数を計算できるようになる。 決められた時間内で仕事が終わるようにするにはどうすべきか改革を進める。 法律を決める際には、政治家と経営者だけで決めてしまうのではなく、労働組合の代表、あるいは派遣、アルバイトなどの意見も聞くべきであろう。

すき屋デモについて考える

外食業界など一部では人手不足だという話がある。まだ多くの失業者がいるのに、時給を上げても労働者が集まらない。

一部の企業が過労死などでマスコミからバッシングを受けている。 その影響で「外食業界はブラック企業だ」というイメージが強く敬遠されている。 だから募集しても応募する人間が少ない。

すでに採用した従業員がやめてしまうというのは、お金よりも時間を重視している人が多い、経営者と従業員が本音で話せていない(ワンオペはいやだとか)ということがあるだろう。

従業員が個別に条件を選択できるようにすることが必要。従業員には残業やワンオペをしてもいいが沢山給料がほしい人と、家庭や個人の都合があり時間を大切に考えている人がいてこれらを全て1つにすることはできない。フレックスタイムや男性の短時間労働も積極的に採用。働き方の多様性を実現し、使用者の都合で残業を強制しないようにする(ただし成果主義)。

そのことをwebや求職票で公表し、うちの会社は「ブラック企業ではない」ということがわかれば入社したい人間は増えるであろう。

労働者を「性別や年齢で選り好み」してしまうので働けるはずの人間が、仕事をすることができないというのもあるかもしれない。 履歴書や面接ではその人が本当に使える人間だか判断するのはなかなか困難だ。 日本は終身雇用であるので一度雇用してしまうと解雇できないから、リスクを恐れて性別や年齢で選別してしまう。

実際に働かせてみるのが最も確実な判断方法であろう。紹介予定派遣や試用期間制度があるのだからこれらを積極的に使用し、実際の働きを見て決めるようにすべき。

まだまだ多くの失業者がいるのだから、安易に外国人労働者を増やせばよいということではない。外国人労働者ならば安い給料で長時間労働させることができるという思想は経営者の怠慢である。

2013年12月4日水曜日

半導体業界の憂鬱(ゆううつ)

以前は強い競争力を持っていたが最近は負けている業界に半導体業界がある。 日本の半導体業界の復活のために何が必要か考察してみたい。

なぜ負けているか

大きな原因は、目先の利益ばかり気にして基礎開発をしていないからだろう。 年功序列が人材流動化を妨げ、成果を把握しないことも要因の1つだ。 何が成果なのか分かっていないから個人的な好き嫌いで、成果のために必要な人間に不利な扱いをしたり、会社から与えられた役職で自分自身が利益を得ようとする。そして定年まで同じ会社で勤めるのがえらいとされ、エンジニアを大切にしない。これは「実務を行っている人間のやる気をいちじるしく奪う行為」である。

給料体系の改革

まず初めにやることは給料体系の改革だ。 設計・開発・営業の職種では、個人の成果が売り上げに影響するので成果主義にする。ここでの成果主義とは1年以内で成果が給料に反映するということ。

年齢や勤続年数で「3~4倍もの高給を支払うこと」をやめるのは絶対条件だ。 年功序列は、人材流動化をさまたげ、まじめにスキルアップをしている人のやる気をうばう。年功序列の世界は、いくら技術を極めたところで勤続年数と年齢で給料が決まってしまう。日本では仕事の役割分担があいまいなのでスキルの高い人間の所に、仕事が集中し過剰残業を要求される。勤続年数が長く、ゴマすりのうまい人間が役職と高給を手にする。まじめにスキルアップした人はバカをみる。実務をしている人間がやる気を出すには成果主義が必須である。

成果主義に切り替えると、年だけとっていて成果の出せない人間は給料が大幅に少なくなってしまう。利権を持っている人は反対するであろうが、「給料がほしければふさわしい成果を出せ」ということをはっきり言い、改革を実行する必要がある。年功序列ではこれから先、会社の存続はない。

職種によっては成果主義にし競争させても意味のない仕事もある。総務の仕事では、個人の成果が売り上げに直接関与しないので時給固定方式とする。(年齢や勤続年数で給料は変わらない、正社員/派遣/パートで同じ時給とする、職種で時給が決まる) そのような仕事では積極的に7Hの短時間労働を採用し、長時間労働のできない人、あるいは給料より時間を大切にする人に対して仕事を提供するようにする。そして男女差別、年齢による差別をしないで雇用する。それは社会に対する貢献だ。

いきなり給料が半分になってしまうと感情的になるであろうから、何年かかけて段階的に変えるようにする。もしも高給がほしいと言ったならば成果が求められる職種/部署に転属させる。現在、成果が求められる職種/部署にいて自分の時間がほしいと言ったならば、時給固定方式の部署に転属させる。つまり、個人が生き方を選択し、適性を考えポジションの最適化をする。年功序列では全員が同じにならなければならないとか、適性のない職種で働き続けていても疑問を持たなかった。効率的なビジネスのためには成果を計測し、個性に合わせ最適化が必要だ。

派遣についても成果が出せた人間には高給をだす。長期間会社に縛られた人間に高給を払うという慣例はやめる。会社とは仕事をする環境であり、成果を出せる場所であればどこでも良い。個人はスキルアップして、どこの会社でも仕事ができるようにする。

企業は、仕事のしやすい環境を準備し、成果がだせた人には派遣でも正社員でも高給をだす。それを会社の目標に設定しwebや求人情報で明確に提示する。本当に成果のだせる人の集まる企業、ぶらさがるだけの従業員にはいずらい会社にする。

日本は終身雇用が長かったので「絶対に会社は倒産してはならない」という気持ちが強すぎて思い切った対策ができない。失業率が高くなっているのは、たくさん残業させた方が儲かるという思想の元に派遣切りが行われているためであり、ワークシェアリングを推進し、労働者一人一人がスキルアップしていれば直ぐに次の会社で働ける。縛り/縛られる関係からの脱却こそが重要だ。

経営者、管理職の流動化

人材流動化は、現場の人間だけでなく、経営者や管理職にこそ必要だ。流動化はポストの最適化でもある。経営者や管理職のやっていることがオープンであること(評価を受けること)も必要であろう。

改革を行わない経営者、あるいは「残業時間を増やせば儲かる」といっているとか、会社を私物化してしまい成果を出せない経営者は交代するする必要がある。会社は、そこに勤める従業員(派遣やパートを含む)、株主、協力会社の社員全ての共有財産である。事業全体に関する重大な決定権を持つ経営者が成果の出せない人間であるのは、多くの人間を不幸にする。だから結果の出せる経営者、従業員の幸福を考える人に担当していただく。

最近は、外国人の経営者を迎える企業がニュースになっている。 改革を確実に実行できる人なら日本人でも良いはずなのだが、日本人はどうしても「ことなかれ主義」にどっぷり浸かっているのでなかなか思い切った改革ができないということと、終身雇用が多いのでさまざまな仕事の仕方があるということ知らない(海外での実務経験がない)ということであろう。グローバル化社会で戦っていくためには広い視野、海外での実務経験が必要なのかもしれない。

正社員の流動化、社内FA制度

何も派遣を使うだけが人材流動化ではない。 社内FA制度(Free Agent;社内人材流動化)などが鍵になりそうだ。プロジェクト毎に、やりたいと手を上げた人を、部署の境界をこえ集めてチームを作る。新しい人と仕事をするということは、考え方の相違で苦労することもあるが新しい刺激になる→やる気に効能がある。

法人が別であっても情報の共有、意思の統一ができていれば合併は必要ない。複数の会社の混合でプロジェクトを立ち上げるのも良い。会社が合併しても元xx会社の部署、元△△会社の部署と分かれてしまっていて、意思の統一ができていないのでは意味がない。特にプロジェクト単位でのまとまり、協調性が重要だ。 同じ会社内でも誰と誰がプロジェクトメンバーなのか明確でないと、やじうまや外野が干渉してしまってプロジェクトはスムーズに動かなくなる。

日本人は転属、他の部署の手伝いをいやがる。企業文化が大切だという人が多い。これらは積極的に話すことができないからであろう。 そのことは標準化しなければぐあいが悪い内容なのか?、単に自分と違う仕事の仕方をしている人がいるときもちが悪いだけか? 違っても支障のないことは気にしない。標準化すべきことは初めにプロジェクト・リーダーがはっきり伝えておく。そのようなルールを作る。プロジェクト・リーダーがリーダーシップを発揮すること。本音で話すことのできる文化を作っていくことが大切であろう。

注力すべき技術(基礎開発)

基礎開発をできないのは、日本のエンジニアが劣っているからだろうか? そんなことはない。 世界的な偉業を成し遂げた日本人もいるが、実際に働いている場所はアメリカだったりする。残念ながら日本で基礎研究のできる環境はほとんどない。民間企業は利益に還元されるまでの時間がかかる事業を敬遠している。日本のエンジニアは能力があるはずなのに、目先の利益のみにこだわり「ジリ貧」になっている。

具体的に注力すべき技術を提案したい。

1) CPUコアの開発、その他IPの開発

短い期間でLSIを開発しなければならないので多くのIPがあらかじめ用意されていることが必要であろう。CPUについては上位互換性を考えて開発していくことが重要。CPUの性能は、そのCPU固有の使い方で変わってくる。ベンチマークではアプリ実行時でのパフォーマンスはわからない。CPUの使いこなしのノウハウは社内に蓄えられているわけだから、それらリソースを無駄にしてはいけない。

CPU単体での性能が高くても、新たに開発環境を購入しなければならないとか、新しい開発環境の操作方法を覚えなくてはならないのであれば意味がない。教育/学習にもコストがかかるのでUIの上位互換性も重要。開発環境(ソフトウェアツール)の開発の使い勝手は、開発効率に関わるのでここもおろそかにしてはいけない。

※短い期間でLSIを開発しなければならないので英語のデーターシートしかないCPU/IPは採用することはできない。 (そのへんは外資系半導体メーカーに理解してほしい)

今までは多機能、高集積度を追及し、できるだけ売値を維持しようとしてきた。今デフレの時代に求められるのは低コストのマイコンである。時代が変わったことを認識し、低コストのマイコンに目をむけるべきだろう。低コストを実現するための製造設備、材料、工法など既成概念を捨てて見直す。

2) SoC(ASIC)

SoCは利益を出しづらくなっている。 もしもやるのならば特に大きなシステムに限定して仕事をすべきであろう。 大きなシステムの全体を把握し、システムの分割、全体の検証をするためには、エンジニアの育成が欠かせない。

LSIを開発する際、レイアウトはその性能に大きく関わる。 単に人海戦術でレイアウトをするのではなく、人を育てることも必要であろう。最近はゲート数が極めて大きいので自動配置配線を利用することが多いが、これらのツールも市販のものでは出せる性能に限界がある。独自の開発環境(ソフトウェアツール)の準備も必要かもしれない。

LSIの独自の製造設備なども差別化のため必要だ。日本では人件費が高いのでロボットによる、可能な限りの無人化や同一の製造設備でさまざまなLSIに対応できるような柔軟性のあるロボットによる製造とか。

3)アナログ&パワーや高周波技術

新材料の検討、新しいパッケージ構造の検討などが必要であろう。

4) IT関係 (ソフトウェア)

ソフトウェア関連をみても目先の利益だけにこだわっているのがわかる。 アプリケーション・ソフトの仕事がほとんとでOSやBIOS、データベース・エンジン、プログラミング言語、開発ツールなど多くの企業で共通に使う部分はほとんど仕事がない。これらはアメリカの企業が独占している。

アジアで開発するのは日本語の問題があるので海外への委託はしづらかった。 しかしアジアでも窓口になる人間に日本語の分かる担当者を置くとか、仕様書を日本語で作りますという企業は増えている。 アプリならアジア新興国でもできるようになった。 そうするとソフトウェアは人件費だけ、送付するのもメールで済むので輸送料がほとんど0円だ。 このような仕事はやがてアジアに取られてしまうだろう。 特定の顧客のみで使用する部分ではなく、共通で必要な技術(先端技術)に力をいれるべきだろう。

最近のスマホの動きを見ているとパソコンの二の舞となりそうでならない。初期のパソコンは、各メーカー独自のアーキテクチャーが使用されていて互換性がなかった。やがてアメリカ製のOSになり、ソフトウェアの互換性がとれるようになった。すると製品は単なる価格競争になり、パソコンのビジネスは利益のでないものとなった。、そして撤退する企業が相次ぎ、最終的に儲けたのはご存知ウィンテルだ。

以前ケイタイでは国産のCPU、国産のOSが利用されていた。スマホではほぼアメリカ製のCPUとOSになってきている。今はスマホのビジネスが快調のようだがやがて価格競争の時代になるであろう。

国産のCPUをつかっているとガラパゴスだという人がいる。独自のCPUをつかっていること自体は悪くない。ただ最終的に利益をうるのはコアとなる技術をもった企業である。日本が先端技術で負けていることが問題だ。日本も先端技術に注力すべきではないだろうか?

開発費

大手企業は資金力があるはずだから、業界全体に貢献する基礎開発を積極的に行うべきでだ。 しかし民間企業は目先の利益で動いてしまうので、10年先で勝つことができる技術、あるいは日本の業界全体で役に立つ技術はおろそかになりやすい。

日本とアメリカでの先端技術の行政の支援は1桁ぐらい違うと聞いている。(日本ではベンチャー企業が育ちにくい) 行政の支援も必要であろう。

その他やるべきこと

人の形をしたロボットが人間と共に働く時代が直ぐそこまで来ている。特に介護用ロボットが注目されている。 ロボットの社会への適合性、安全性についての規格は日本がリードして行うべきであろう。 多くのPC関係の規格はアメリカに先を越されてしまい、規格が英語しかない。 そのため日本のエンジニアにとって、開発の際の「非関税障壁」となっている。

ロボットに関する規格はいち早くJISで規格化し、それをISOに持っていく形にする。 ブームが発生してからあわてて開発を始めるのではなく10年先をみて仕事を始めるということだ。

グローバル化が進めば、商品を売るのに言語の壁がある。 マニュアルの翻訳、現地でのサポート強化が必要であろう。 特に電子部品など多くの機能が集積されている場合にはデーターシートの翻訳が必要だ。 ヘルプファイルやデータシートなどを現地(顧客がいる国)の言語に翻訳しないのは、植民地貿易と同じだ。 翻訳は現地の翻訳家にやらせる。翻訳の費用について、メーカーの負担、現地の総代理店の負担その割合を交渉すれば良い。

電子部品関連では、電話サポートは役に立たないことが多い。 サポート担当(FAE)の知識不足ですぐに回答が得られない、定時が終了すると留守番電話に切り替わってしまうなどとても困る。後で回答するといって数日で回答があればまだいい。場合のよっては数週間またされたり、ひどい場合は何回も催促しないと回答がない、忘れていたなんていう場合もある。

最近は海外の半導体を使わなければならないことが多いが、国内にいるFAEはおそらく短期の派遣を教育なしで使用している、あるいは転送電話でアジアの国々の人にやらせているのだろう。サポートは儲からない仕事であるからできるだけ安い人材ですませようということだと思う。

アメリカでは、FAQなどをデーターベース化することが多い。 1人の知識には限りがあるということと、人材流動化があたりまえなので会社にノウハウを残すということが重要だからだ。データーベースならば即時に検索が可能で、定時後のため回答が得られないということもない。日本でもサポート用データーベースの整備が必要だ。(日本語であることが必須)

特に半導体は複雑な機能を持つので十分な知識、早いレスポンスのあるサポートがなければ安心して採用することができない。メーカー側としてもサポートの情報は顧客のニーズを把握し、次の開発にフィードバックするために積極的に利用されるべきだ。

⇒景気対策と生き残りと半導体メーカーの統廃合と

⇒東芝、半導体業界弱者再編・連合を尻目に、ひとり勝ちの兆し?工場売却へも意欲

2013年11月11日月曜日

ブラック企業問題

ブラック企業とは、従業員に非現実的なノルマや過剰残業を課す、いじめや嫌がらせ、残業代の未払いなどを頻繁に行う、あるいは労働基準法を守らない企業。経営者など一部の人間が暴利をむさぼり、従業員を粗末に扱う会社と言い換えてもいい。 最近、なにかとニュースになっているブラック企業問題について考えたい。

残業時間が多くてもブラックではないこともある

残業時間だけでブラックかどうかの判断はできない(もちろん労働法上でのリミットは守る必要がある)。仕事が生きがいで自身の意思で残業している、あるいは経営者のごきげんをとるために残業している人もいるからだ。

たとえば偉い人は、仕事の成果を見ないで残業時間だけで人間の評価をしてしまうことが多い。それは成果を公平に評価するにはとても高いスキルが必要なのだが、日本では年功序列がはびこっているので、そのスキルを持つ管理職/経営者は少ない。 若いうちは成果のわりに少ない給料しかもらえない、つまり経営者はたくさん残業させた方が得だと感じる。「残業時間が多い人はやる気がある。残業をしない人はやる気がない」という言い方をしてしまうのもそれが原因。いってみれば、残業時間を増やすというのは偉い人に高額のお歳暮を贈り、ごきげんをとる行為に等しい。

偉い人の主観で評価、昇進が決まってしまうのだから会社内でよいポストを手に入れたければ「たくさん残業する」という考え方をする人もいる。若い時に「たくさん残業」して良いポストを手に入れようと本人が思っているのであれば、それはその人の生き方だ。

ただし管理職の都合で残業を強制するのは搾取であり、ブラックだ。

私はごきげんとりのため残業する生き方をお勧めしているわけではない。 それは昇進が約束されているわけではなく、偉い人の主観で決まるわけだから、こきげんをそこねれば、左遷ということもありえる。激動の時代では会社がなくなってしまうかもしれないし、突然給料体系が変わるかもしれない。経営者は自分の身が一番大切であるから会社が傾いた時にはたして給料を保証してもらえるか分からない。 やはり労働者自身がスキルアップし、企業は成果に基づき給料を払うというのが健全な状態であろう。

「たくさん残業」するのは新人が成長するために必要だとする説もある。まずたくさん残業すればその人がその分向上するのかというのが疑問だ。過剰残業に頼らなければ業務ができないという体質にこそ問題。

たしかにより良き仕事をするには学習し個人が向上していく必要がある。 ここで注意してほしいのは、会社内でないとできない訓練と教科書とノートで行う学習があるということ。たとえば管理職としてのスキルは「人と人との間の潤滑油としての働き」が重要であるので会社でないと困難。IT関連の仕事(エンジニア)では常に最新技術の習得が必要とされるので書籍などで学習することが多く、自宅での学習が必要(会社では雑用におわれて学習できない、会社で学習していると業務上で必要なことでも上司に嫌な顔をされることがある)。

そして仕事のよろこびの1つには「できなかったことが、できるようになる」ことがある。学習のための時間が必要であろう。商業主義がきびしくなると学習のために会社が残業代を出すのは難しくなるから、残業を削減し、自宅で学習するスタイルが多くなるであろう。

ちなみに残業時間の制限があるのは弱い立場の人間が搾取されるのを防ぐため。 労働時間の制限があるのは係長以下の人だけ。経営者、自営業者、課長以上の管理職は自分で残業時間を決めることができるのでいくらでも残業してよい。

仕事のやり方に自由度がある会社ならば、長時間労働でもあまりストレスは感じない。 仕事のやり方をいちいち細かく規定されてしまう会社ならば、残業なしでもストレスは発生する。 たとえば業務に必要なことを学習しようとすると止められる。それは目先の利益優先だから学習は敬遠し、労働者の技術向上がなされない。いつまでも効率の悪い方法でしか働けない。 効率がわるいので長時間労働が必要、労働者はいつまでもスキルアップできないというストレスがある。

労働者の意思で積極的に学習し、そのために労働時間が長くなっているのであればブラックではない。学習時間を与えないで、目先の利益のために、企業の都合で長時間労働させているのはブラックだ。

若いうちこそ好きなことをしよう

「若いうちは働け!ワーク・ライフ・バランスなんていらない」というのは搾取する側の都合だ。

定年後に好きなことをしようと思っても、衰えてからでは結局なにもできなくなってしまうことが多い。アメリカのように若くても成果にみあう高給を手にいれられるならば、若い頃にがむしゃらに働いて早期退職、定年前に悠々自適生活、そのような生き方もあるだろう。日本ではそのような会社はないので、若いときにこそやりたいことを思う存分するべきだ。それが何かは人によりさまざまで、個人個人が考えることだ。それが人により仕事であったり、趣味であったり、子育てであったりする。

昇進して会社内でみとめられたいという人もあるだろう。→そのときは過剰残業が必要になるかもしれない。役職、昇進が生きがい。家庭や個人の趣味を生きがいにするのもその人の自由。→仕事の成果が出せなければ給料は少なくなるかもしれないが、お金だけが幸福ではない。働き方に多様性が必要。決して会社が強制すべきことではない。日本の男性にも7H労働が可能な会社があるべきであるし、女性に責任のある仕事をまかせる会社があっても良い。

過労死問題

マラソンの統計をみると個人の体力に大きなばらつきがあることが分かる。訓練を続けると成績は向上するが全ての人が同じぐらいの成績になることはない。生まれたときに決まる個性、小学校就業前での生活習慣で体力はほとんど決まってしまい、大人になってから訓練をしても向上する割合は限られる。みんながこのぐらいのペースで走っているのだからお前もがんばれと無責任な強要をしてしまうと死亡事故につながることがある。

過労死もこれと似ている。 「みんなが100H残業、会社のために奉仕しているのに、なぜお前は残業しないんだ!お前は怠け者だ! 」たしかに過剰残業させても元気な人はいる。反面、黒い顔で今にも死にそうな人もいる。

過労死なんてニュースの中だけの話でうちの会社には関係ないと思っている人は多いと思う。 しかし私の知っている会社で過労死が起こった。「まさかあの人が」と思う。みんな同じぐらい残業させているのに他の人は死ななかった。俺には責任ないといっても遺族には通じない。

たしかに本人の健康管理にも問題があったかもしれない。過労死が起こるのはいくつかの悪い条件が重なった時であるので管理職/経営者だけが悪いのではないかもしれない。しかし労働法のリミットを越えて残業させていたのでは「殺人の罪」をのがれることはできない。

経営者は管理職を教育/指導する義務がある。「現場の管理職がかってにやったことだ」という言い訳は通らない。だから業務命令で残業を強制してはならない。そして個人の体力にはばらつきがあり、家庭の事情もさまざまであるので1人1人の都合を聞き全ての人を同じにしようとしないこと。各労働者の労働時間を考え、職種や役割分担、ローテーションを考える(ワークシェアリング)。

みんなよりも早く帰ると「やる気のない人間だ」と言う評価を受けるのが怖くて帰れない人がいるであろう。もしも顔色の悪い労働者がいたならば業務命令で帰宅させるぐらいが良い。場合によっては転属、転職を勧めることもあるかもしれない。本人に合わない仕事を続けているのは本人にも会社にとっても不幸なことだからだ。プロの仕事で必要なのは残業時間ではなく成果だ。

過労死が起こると企業全体に「ブラック企業のレッテル」が貼られる。企業にとって大きな損失であるばかりでなく、周りの人間を不幸にする。事故があってから対策を考えても遅い。全ての企業で真剣に検討すべきであろう。

ブラック特区(雇用特区)

労働時間が週40時間以内という規制の緩和、「ホワイトカラー・エグゼンプション」は見送りになったそうだ。まず残業時間を増やせば儲かるという思想からいいかげん離れるべきだ。

労働法で決まっている労働時間とは、企業が従業員を拘束している時間のこと。 つまり、通勤時間や在宅勤務の時間は含まない。

IT関係の仕事ではほとんどパソコンがあれば仕事ができる(設備、工具、商品に触れる必要がない)。よって自宅からVPNで企業のサーバーに接続すれば仕事はできる。わざわざ会社に出社させているのは自宅で仕事をさせているとさぼるのではないかとか、長時間労働させるためにそうしている。在宅勤務で成果を評価するようにすれば労働時間は意識する必要がない(残業という概念がなくなる)、残業代を払いたくなければ積極的に在宅勤務を採用する会社が増えても言いと思う。

製造の仕事では、実際のモノに触れる必要があるので会社に出社する必要がある。製造はワークシェアリングをしやすい職種であるので、残業時間が長い会社というのは、初めからワークシェアリングの努力をしていない会社だ。

どうしても仕事の量には多い/少ないの波がある。よって短期派遣は、過剰残業を防ぐため必要である。きちんと期限ありでの仕事であるという説明をし、契約しているのであれば問題ない。 残業時間を増やし、派遣切りをしているので仕事がなくなって、失業率が悪化している。 問題なのは「残業時間を増やせば儲かる」という思想の方だ。

みんなが派遣より正社員が良いというのは、派遣の方が解雇のリスクがあり、年収が低いからだ。 十分な市場原理が働けば、派遣というのはリスクが高いのであるから、時給もそれなりに高くなるはずである。しかし日本では長く企業に縛られていた人がえらいという思想があり、かつ企業側の力が強いので正社員よりも派遣の方が年収が少ない(派遣の年収が良いというのは20代だけ)。 雇用保険を本人都合でも1ヶ月目から支給する、雇用保険の企業側負担率を多くするなどの検討は必要かもしれない。

労働条件については口頭での説明だけで良い項目と書類での明示が必要な項目がある。 退職金を払う、払わないなど文章での明示が義務化されていないためトラブルが後を絶たない。 雇用条件の明確化(書類での明記を義務化する)は、雇用特区をやる/やらないに関わらず、全ての企業で実行すべき。たしかに入社から退社まで数十年かかる場合があるので同じ条件を維持するのは難しい。5年毎に更新し、異議があればその都度交渉するのが現実的であろう。

いまだに年功序列が多いということは、企業側、従業員側いずれも縛り/縛られる関係を望んでいる(人材流動化を望まない)ということだろう。まず人々の考え方を変えなければならない。何か人材流動化にはメリットがあるということがわかるようにすることが必要。

人材流動化が進まないのは年功序列の影響がある。年功序列とは従業員と企業が縛り、縛られる関係になることを表す。それを改善し、年齢や勤続年数による格差を縮小しなければならない。だからベースアップではなく、係長以下の従業員、派遣、パートのみの給与アップにすべきであろう。

ルールは政治家と経営者だけで決めるのではなく弱い立場の人間からも意見を聞き、情報を逐次オープンにし検討すべき。秘密主義はダメ。

マスコミで取り上げられている企業をバッシングするだけでは問題は解決しない。 いじめ、パワハラを抑制する社会システムを作っていくことが重要であろう。

過労死が起こった企業については、殺人犯なのだから保護観察が必要。定期的にぬきうちで社内の調査する。書類提出だけではダメ。たとえば時々、労働基準監督局の職員と警察官がブラック企業を巡回する。そして深夜まで残業している従業員に1週間の残業時間を職務質問する。もし労働法のリミットを越えているのであればその場で管理職を補導する(もちろん上司がいない状態で部下だけ残業させていたならば罰則)。実際に過労死も出ているのだから労働基準監督局の仕事だからとかいっていないで部署の垣根を越えてが警察が協力する。ネズミ捕りよりもよっぽど社会に貢献する仕事だ。

こんな案でも良い。労働基準監督局が、短期派遣あるいはアルバイトで労働法監視員を募集する。 その人間に定時終了後にブラック企業内部を巡回させる。その時に警察官の制服を着せる(または監視員の腕章をつける)。それだけでも違法残業をさせている管理職、従業員に精神的なプレッシャーをかけることができる。さらに残業時間を職務質問し、労働法違反である場合は、名前と部署を記録しレッドカードを渡す。アルバイトでは逮捕まではできなくてもこのぐらいならできるであろう。これは単に労働法を守らせるだけでなく、50歳以上の失業者を優先して採用すれば雇用対策にもなる。一石二鳥だ。

指導にしたがわない経営者は1ヶ月ぐらい投獄(お金では釈放しない)、社長のいない時に新しい社長を従業員自身で選任させ、会社更生のためのルールを決めさせる。

⇒雇用特区

⇒ブラック企業対策へ離職率公表

また「ことなかれ主義」なことを言っている。強制力がないのであればほとんどの企業が表記しないであろう。企業はつごうの悪いことを隠したいわけだから。少なくとも離職率、平均残業時間、36協定のリミットの表記がなければハローワークでの求人を認めないようにすべき。虚偽の表記をしたならば1年間はハローワークでの求人を禁止。 全ての企業が、自社のwebで離職率、平均残業時間、36協定のリミットの公表を法律で義務化するぐらいが良い。派遣会社で仕事を紹介する際も情報開示を義務化。
行政はあまり頼りなりそうにない。 ブラック企業対策をやるやると言っておいて出てきた対応がこれでは失望だ。労働組合を作りストライキをする、あるいはデモ行進とかやらなければダメなのかもしれない。

アメリカの人に言わせると、従業員がなぜ経営者と交渉しないんだ。行政が介入する必要はないのでは?といわれる。 日本ではアメリカのように簡単に裁判ができないこと、労働組合が会社毎になってしまっていることが原因かもしれない。 日本の労働組合は36協定を作るため便宜上作っただけで、あまり活動をしていない。 どうしても経営者と労働組合の交渉担当が同じ会社だと、給料や昇進に影響があるのではないかと気にして強く言えない。 あるいは裏で昇進の代わりに問題をもみけすように依頼されたり、癒着が起こりやすい。 アメリカのようにユニオン・合同労組(複数の会社の従業員で構成される労働組合)が日本にも必要である。 JAとか見てわかるように全国規模の団体になれば行政に圧力をかけることができるほどになる。

⇒ブラック・バイト

最近はアルバイトにもブラックな働き方が広がってきている。

2013年11月4日月曜日

年功序列と成果主義、従業員満足度の話

日本は、長い間「変化のない国」「ニュースのないつまらない国」と海外のマスコミからは思われていた。しかし現在は改革なくしてはどうにもならない状態にある。 低価格品では新興国からの追い上げ、先端技術ではアメリカに負けて仕事がなくなってきているからだ。改革として給料体系の見直し、従業員満足度が重要であろう。

年功序列の崩壊

年功序列とは、給料の金額が年齢あるいは勤続年数により少しずつ上昇していくシステム。 つまり若い人の給料を本来の成果に対して少なめにし、高齢者の給料を成果に対して多くする。若いうちに強制的に意識されない年金(あるいは貯蓄)に加入させられ、退職前に給料を上積みする形で受け取るのと同様だ。従業員を会社に縛る働きがある(転職すると損をするようにしむける)。

強制的に貯蓄させることは法律で禁止されているが、表面上は貯蓄ではないので合法となる。 誰でも(結果を出せない人も)定年まで勤務すれば高給をもらえるという「夢」を与えることができる。

しかしこの夢はくずれた。その貯蓄は元金われを起こす可能性があったのだ。年功序列がうまくいかなくなった主な理由は少子化、高齢化にある。50年ぐらい前、年齢別のヒスグラムはピラミット形だった(図1左)。得をする人(成果よりも給料が多い;50代)の人数が少なく、損をする人(成果よりも給料が少ない;30~40代)が多いので50代では20代の3倍ぐらいの高額な給料を手にすることができた。


図1 日本の人口ヒストグラム

しかし現在、日本の人口をヒストグラムにすると下がすぼまった釣鐘形になる(図1右)。 サラリーマンのヒストグラムは新卒の採用をストップしてしまったいるので、さらに下がすぼまった不安定な形にになってしまっているかもしれない。得をする人が相対的に多くなってきているので、収支はバランスが壊れる。給料にあてる財源が不足するのだ(図2)。


図2 年齢別の給料

利権を持った人は、絶対自分の給料の削減はしたくないと考える。その不足分を何とか確保するために若年層の労働時間を長くしようという考えが発生する(あるいは外注/派遣の支払い金額を削減する)。

偉い人は「滅私奉公」というが、偉い人が実務を手伝ってくれるわけではない。若年層が少なくなり、中堅に仕事が集中し、それが心身症や自殺、過労死の増加になっている。パワハラ、ブラック企業などニュースとなる。

日本で一般的な折衷型

年功序列では資金が破綻することが分かっているので新しい給料体系が検討された。


図3 折衷型、成果主義の給料

成果主義が必要だというブームがあって今は部分的に成果主義を取り入れている会社が多い。ただ日本の企業が取り入れているのはアメリカのような成果主義ではなく、年功序列と成果主義の中間で「折衷型」とでもいうべき方式。

成果の出せた人は毎年少しずつ給料がアップするが、成果の出せなかった人は据え置くという方式。年齢や勤続年数を重ねても成果がなければ給料アップはしないという意味では成果主義、どんなに良い成果を出しても1年ぐらいではわずかしか給料は変わらない。本当の意味で給料に反映するのは20~30年後になるという点では年功序列に近い(図3)。

従来の年功序列では、全ての人が成果に関係なく年をとれば、高給を手にすることができた。 しかしこれでは資金繰りの点で破綻をする。折衷型では、年をとっても成果の出せない人は給料を低くおさえることにより収支のバランスを取ろうしている。

若いと成果より低い給料しかもらえないという意味では、あいかわらず従業員をお金で縛り(終身雇用前提)、人材流動化を妨げている。

今後も年功序列あるいは折衷型を続けるならば、年齢による給料の格差を圧縮していく必要がある。 新興国と競争しなければならないので給料を削減せざるをえない。 もともと給料の少ない人の給料を削減すると生活ができなくなるので特に上層部の給料を削減が必要。

成果主義

今後は日本もグローバル化が進み、早いスピードで改革が必要になる。 20~30年後に給料に反映されると言ってもそのころに会社があるかどうか分からないし、その頃には給料体系が変わっているかもしれない。

今までは年をとれば高給をもらえるというのを見てきたので、自分もその頃には同じぐらいの金額をもらえると思っていた。しかしそれは誰かが保障すると言ったわけではなく元金われの可能性があった。

給料削減と言うとどうしても損をしたくない、納得できないという感情が沸き起こる。 だからこそ、1年以内で成果が給料に反映される、「本来の意味での成果主義」が必要なのではないか? これからは早い社会情勢の変化に対応していかなければならない。生活の安定が重要だと思ったならば自分自身で貯蓄、あるいは保険に加入していくべきだ。

ただし成果主義は万能ではない。職種によっては適さない場合があるので適用するのであれば職種を選ぶ必要がある。成果の測定に主観が入りやすいというデメリットもある。 アメリカのような大きな格差をつける成果主義では能力の低い人が生活できなくなる可能性があり、そして給料が急に少なくなってしまうという不安感もある。 日本には少ない格差をつける成果主義が合うかもしれない。

大手企業がいい

新卒の学生が会社を選ぶ場合、「安定していて、福利厚生の良い企業がいい」というのは良く聞かれる。(つまり自分で働き方を選べないことがわかっており、受身になっている) 企業側の面接官にしたらやる気がある人が良い、「大手企業の方が安定していているから選びました」というと大抵おとされる。

大手企業も中小のベンチャー企業であった創業当時は、 大手企業の方が安定しているから良いといって入社する人はいなかったのが、いつの間にか会社にぶらさがるだけの人間が集まるようになってしまう。 会社が大きくなると安定性が重視され、リスクのある仕事は許可がおりないからだ。

初めはやる気のあった人も、実際に入社した後はその会社の社風に染まっていく。 やがて、問題になりそうなことは隠して、やる気がないのにだらだら会社にいのこり、見せかけのやる気をアピールし、上司の機嫌をとることに専念する。

このようなことが起こるのは仕事の成果を公平/公正に評価していないからだ。

ケイレツや派閥にひきこもっていられる時代は終わった。 グローバル化、自由競争の時代で10年先まで会社が存続するかは、 世界の変化に対して、1人1人が改革し、人材の最適化、業務の改善が必要である。 早い変化に対応するためには中央集権でいつも偉い人に許可をもらわなければ実行できない体質では生き残ることはできない。 現場での判断を拡大し、その代わりその命令を出した人がその結果に責任をもつ。→成果主義が必要。

成果主義とは、成果が1年以内で給料に反映し、男女差別や年齢による差別がないこと。どのような基準で成果を計算したかその方法が明確に定義され、それが労働者に開示されていること。

オランダの時給固定方式

逆の発想をし、福祉あるいは非商業主義的な発想を取り入れた「時給固定方式(職種主義)」を採用した国もある。

オランダでは、時給は職種により決まり、年齢には依存しない方式にした。 年をとったならば、さぼっても高給をもらえるというのは搾取を認めてしまうことになる。個人の能力には大きな差異があるが、時給を同じにするのが平等という考えだ。

成果もことなるのに時給を同じにしてしまうのが平等といえるのか? 一生懸命働いている人のやる気を奪うことにならないか? その点が疑問だ。また結果がだせないならば仕事が適合していない可能性があるのに、その職種/会社に居続ける(人材流動化を妨げる)という問題もある。

⇒オランダのワークシェアリング

今まで給料は必ず上昇するものだったのに給料削減というと感情的になってしまう方が多いのでしょう。だからなかなか給料体系の改革は行われなかった。しかしこの給料体系の改革は避けることはできない。

困ったことに日本の会社は、秘密主義でクレームが来そうなことは隠蔽される。会社の給料体系がどうなっているか聞かされていない従業員も多いと思う。利権を持った人だけで決めたい、改革したくないというのは問題だ。

従業員満足度が必要

今までは顧客満足度のみ重視されてきた。 それは顧客に良い印象をもってもらうことが次の仕事につながるから。

そして現場の人間には「滅私奉公」といって個人よりも会社/社会に奉仕せよといっていた。 しかし、それは過剰残業が当たり前、女性や高齢者を雇用しないことからわかるように、利権を持った人間が甘い汁を吸いたいだけ。カッコイイことを言ってできるだけ沢山搾取するのが目的だ。

今は、働く目的も人によってさまざまだ。滅私奉公なんていっても誰も相手にしない。 (ほんとうに社会に奉仕する意思があるなら残業を禁止し、弱い立場の人間を雇用しろ)

若者の離職率が高くなっている。 なぜ転職してしまうかというと、派遣の自由化が行われ、企業側が安易な派遣切りが行われている→終身雇用は終わった。上層部に自分の意見を言うと不利な扱いを受ける。どうせ改善されない、変わらないという思い→利権を持った人間は都合のいいことしか実行しない、やる気の喪失。利権を持たない人間は、結局、転職するしかない。

中堅以降は転職をすると損をするので思いとどまることが多いが、若い人はその懸念がないので転職をしやすいだけ。

最近は、特定派遣(いつわりの正社員)が多く、お客様(派遣先)の都合ばかり優先し、自社の社員には不利な扱いをする。これは現場の人間からみたら派遣元の経営者/管理職は派遣先の味方で自分の敵にみえる。搾取されるだけで、クレームの交渉をしてくれない、仕事の環境整備をしてくれない。これで派遣元に対して帰属性を持てというのはムリな話だ。

顧客満足度のみを追求すると、帰属性の低下、やる気の喪失につながる。やりすぎれば「ブラック企業」と呼ばれるであろう。従業員と経営者が信頼で結ばれるためには本音で話し双方が幸せになることを考えなければならない。 人材流動化の時代だからこそ、お金で従業員を縛るのではなく、信頼・きずなで結ばれる必要がある。会社組織は人でできている。搾取するだけのモノではない。

若い頃自分は会社のために身を粉にして働いた。今度は自分が甘い汁を吸う番だ。絶対に給料の削減はいやだ、若い連中にたくさん残業させてなんとかならないか? お金に目がくらみ、「みんなで幸福になること」を忘れている。

これからは、顧客満足度(Customer satisfaction)だけでなく、従業員満足度(Employee satisfaction)が必要。給料が削減がいやなら、改革を実行せよ。積極的に基礎開発、先端技術の開発、ベンチャー企業の育成、利益の出る職種に選択、集中とか。

良い会社ならば、優秀な人材がたくさん集まる。こんなに良い会社ならば恩返しをしたい、一生いっしょに仕事がしたいと思うことだろう。良い会社とはどんなか? 従業員1人1人望むことは異なる。その1人1人に対して本音で話し、会社を改革する。それを忘れているから「ブラック企業」「パワハラ」などがニュースをにぎわせているのだ。

⇒会社調査

⇒日本共産党・ブラック企業規制法案の提案

2013年10月14日月曜日

ひきこもり企業、ケイレツの崩壊

「ケイレツ(企業系列)」は改革やリスクを避けるために編み出した日本独自の社会システムである。アメリカなどからは「なぜ高性能で安価な部品があるのになぜ買ってくれないんだ」、「日本はフェアじゃない」と批難されてきた。そんな日本でも最近はグローバル化が進み、ケイレツという城塞は崩壊しつつある。ケイレツでは世界を相手に勝っていくことができないからだ。

改革が行われない

ケイレツとは、商品企画→設計・開発→製造→販売・営業、サポート の縦の結びつきが強い企業の集合体。資本関係(株による支配)、あるいはケイレツの外から部品を買っちゃダメ、仕事の依頼は必ずケイレツ内で行うというような約束をさせる企業関係さす。

固定化された縦のラインに引きこもることにより、同じ工程を行う企業との競争を避け(特に外資系企業の参入を阻む)、営業力の程度にかかわらず一定量の仕事を確保することができる。 日本人は本音で話し合うことが苦手なのでこっちの方が安いからといって急に取引先を変えると感情的になりやすい。取引先をできるだけ変えない方が安心できた。

日本製は信頼性、品質に優れているといわれていたが現在ではアジアでも日本製と同等の物が作れるようになった。ゆえに日本国内の工場を閉鎖しアジアで全面的に製造する企業は増加している。

簡単にはまねのできない高度な仕事、あるいは競争しなくても良いサービス業に移行する必要があるのに、世界に目を向けないで、「ケイレツにしがみついていれば仕事がある、何とかなる」と思っている経営者があまりに多い。それは大手企業(ホールディングス)が秘密の会議で検討している内容を中小企業は知らないから。ケイレツ全体が今、瀕死の状態であり利益の上がらない業務(たとえば製造)を切り離したがっている。

「価格が高くてもケイレツから買わなければならない、それが助け合いだ!」とは言っていたがそれにも限界がある。Xデーはある日突然やってくる。明日言い渡されるかもしれない。 とにかく改革が必要なのに危機感がない(というか改革にはリスクが伴う、これが嫌なのでケイレツの中に引きこもっているのもしれない)。

それなりの仕事量はもらえているのでケイレツがどのぐらい病んでいるか気が付かない。改革が行われない環境では残業時間を増やせばなんとかなるという思想になってしまう。それは派遣切り、過剰残業の原因の1つとなっている。

現場のことを理解しない指揮・命令

ケイレツでは多くの企業の集合体となるのでTOPから実務を行う企業までのパスが長く、現場のことがわからない人が命令を出すことになってしまう。書類上は請負契約となっていても大手企業が中小企業が採用する人材(人事)の決定権を持っていたり、他の企業の人材に対して直接指揮命令をしたりする。ずいぶん無礼な振る舞いであるが、仕事の依頼主がある特定の企業に依存してしまっていると、この無礼な振る舞いも容認せざるをえなくなる。

ビジネス責任を大手企業が負うのならばまだしも、失敗を隠し中小企業側の担当者の能力不足のせいにしてしまうこともある。無理難題、わがままを言うだけで責任をとらない、プロジェクト全体の成功を考えない。大手企業が「ビジネス・パートナー」ではなく、「お客様」になっている。

特に設計/開発の仕事では多くの知識が必要になるのだが、大手企業の人間は毎日丸なげをしているので10年経っても一人前になれない。技術的なことに対して正しい判断ができない、現場の状態を把握しないで命令を出してしまう。

間違った命令を出してその責任をとらない。そうすると現場のやる気(モチベーション)が下がるばかりでなく、プロジェクトを失敗させる原因にもなる。ケイレツ全体では資本力が大きいので少しばかりの失敗で転覆することはなくなるかもしれない。しかし「臭いものには蓋」ということを続けていると徐々にケイレツ全体の資本力は弱まりいつかは死にいたる。そしてケイレツの健康状態を把握しているのは上層部のごく一部の人間だけだ。

命令を出す人間と実行する人間が同じ部署にいないと相手のことを考えられないということもある。大手企業の人間が電話・メールで無理難題を押し付けて先に帰ってしまうということも同じ場所で仕事をしていないからだ。

同じ場所で仕事をしていれば部下が遅くまで残業しているのに上司が先には帰りづらいであろう。なぜならどの程度苦しんでいるか目の前で見れるし、あまり無茶な要求をすれば部下から反感をかいその場所にいづらくなるから。

従来は、社内で受託開発を行っていた企業は営業力が弱く、ケイレツに組み込まれたに等しい状態になっている。そのような派遣会社では、経営者がその意思で方針決定をできなくなっている。そう「コンビニの店長」と同じだ。

「丸なげ」が起こりやすく、仕事の発注元から実務を行う企業までパスが長くなると、間に入る企業数が多くなるので実務を行う企業が搾取されることになる。調べて間に入っている企業数におどろいた。

利益を生まない「伝言ゲーム」は無駄な工数を消費し、情報を伝達するのに時間がかかる。実務を行う企業にとって企業同士のフェーズ合わせに時間がとられ、短い時間で作業を行わなければならず、現場に負担がかける。IT関連の仕事では仕様変更がたびたびあるので伝言ゲームのパスが長いとそれだけ不利になる。

中小企業(実務を行う企業)の苦悩の原因となっている。

日本はどこへ行けばよいか?

経済優先の世の中ではどうしても「グローバル化」が必要になる。 ケイレツの中に引きこもっていないで積極的に世界に出て行く必要がある。それには独自の技術を持ち、大手企業を対等に交渉できるようになること。つまり「ベンチャー企業」をめざす。製造は今後不利になるので日本を設計/開発の拠点とするのが良いだろう。

あるいは、設計/製造をやめてしまって、営業/サポート/翻訳のみに集中するという方法もある。TPPが実行されれば中国などから安い商品が多量に流入するであろう。ケイレツには属さないで独自にアジアから良いものを探してそれを積極的に輸入販売するのはどうだろうか? その際に言葉の壁があるので日本人がマニュアル(ソウフトウェアのヘルプファイル)の翻訳を行い、営業/サポートする必要がある。

人の幸せはそれぞれで自分の価値観を周りの人間に矯正してはならない。お金さえ沢山あればしあわせと感じる人もあれば、個人や家庭の時間を大切にする人もいる。どちらが正しいと言うのではなく、人それぞれに生き方、考え方があると言うことだ。そしてお金がほしい人、時間がほしい人それぞれ労働者が選択できることが重要だ。日本人は周りと同じにしなければならないという気持ちが強く、国内の企業における働き方や賃金が同じになってしまっている。これからは海外に目を向けた「グローバル化」が必要であるし、どこの企業でもやっていない働き方を試してみるのも良い。

国内で安い労働力を探すのではなく、積極的に海外に アウトソーシングをするとか、積極的に最先端の技術に挑戦し、優秀な人材を高い給料でスカウトするということも積極的に行うべきであろう。後ろ向きなビジネスではなく積極的に打って出るビジネスが必要だ。そのためには「働き方に多様性を」、「多様性のある企業」が求められる。7Hの短時間労働、残業なしの労働を労働者個人個人で選択できることを法律で義務化するのはどうだろうか? 結果が出せた人に1ヶ月のバカンス(または追加の有給休暇)を与えるというのも面白い。

アメリカでは、結果が出せればそれに見合った給料や1ヶ月のバカンスがある。日本で、スキルアップを行うと余計たくさんの仕事がふってきて過剰残業を要求される。給料は、年功序列で決まっている。派遣では職種/性別により企業が決定する。まことに夢のない世界、まじめにスキルアップした人間が損をする世界だ。これではやる気は起こらない。

ビジネスで必要なのは、家庭や個人が犠牲になることではない。自己犠牲がりっぱだという考えがあるので犠牲になることが目的になってはいないだろうか? 目的を履き違えてはいけない。目的・成果とは何かもう一度考えてみよう。

2013年10月10日木曜日

復興特別法人税のゆくえ

最近は、 復興特別法人税撤廃、法人税の引き下げ、消費税の増税(8%)がなど話題になっているようだ。個人や家庭に対する負担を増やして企業に甘い政策になっているのはなぜだろうか?

法人税改革

法人税の減税を行うのであれば、その際に雇用対策や ブラック企業対策もかねるのはどうだろうか? 労働者が経営者に意見できない状況であるので行政が民間企業を評価するようにするのが良いだろう。ブラック企業は自分だけ儲けようとしているわけだから、その弱者から搾取した分を税金として徴収し、それを社会を良くするために使う。

たとえば行政が企業の評価を行い以下のように採点を行い、その結果に基づき法人税率を変える。

具体な評価基準 【提案】

100人以上の事業所について下記の項目を民間企業に報告、自社のwebで公開させる。 100人未満の事業所は原則として評価はしないで「評価C」とする。ただし労働者からのクレームの多い、または過去3年以内で労働基準法違反があった企業は人数に関わりなく評価を行う。何がブラック企業か? 定義が難しいので1年に1度評価項目やポイントのつけ方は再考する必要がある。

  • 労働基準法に違反していないこと。
  • 各職種ごとに男女の構成比率を統計し、極端に偏っていないこと (ただし合理的な理由がある場合は除外して良い)
  • 各部署ごとに50才以上/50才未満の構成比率を統計し、極端に偏っていないこと (ただし合理的な理由がある場合は除外して良い)
  • 雇用の際に年齢や性別で差別が行われていないこと。 (50才以上を積極的に雇用する措置は良い)
  • 1ヶ月あたりの平均残業時間が20H未満であること。
  • 7Hの短時間労働の枠を従業員の人数の5%以上設けていること。
  • 請負/派遣の人間に対して派遣先の管理職が残業を矯正していないこと。 (残業の命令を出すことのできるのは派遣元だけ)
  • 雇用契約時に書類で条件を明示し、本人の同意を得ていること。 (労働基準法では口頭だけで良い項目もあるが、全て書類で明記するのが望ましい)
  • 不当な解雇をしていないこと。 (雇用時に短期派遣(雇用期間を明記)であることを労働者に説明をして、納得をして契約しているのであれば問題ない。長期派遣と言いながら契約の途中で解雇したり、正社員(特定派遣)だと言いながら仕事がなくなったから解雇するとか、新卒を壊れるまで酷使し使いすてするとかはブラックである。※転職率だけで善悪を判断しないこと)
  • パワハラが行われていないこと(1) 暴力、人間性を否定する暴言や罵声、人間関係からの切り離し(無視、仲間はずれ)をしていないこと。
  • パワハラが行われていないこと(2) 過大な要求(絶対に不可能な日程表をおしつけるなど)、過小な要求(仕事をあたえない、その人の能力にそぐわない単純作業をやらせる)、個の侵略をしていないこと。

民間企業は掛け声だけでは動かない。評価A(優良企業)~E(ブラック企業)の5段階評価とし、この評価結果に基づき法人税率を変化させる。お金の損得に関係することには敏感であるからブラック企業対策にはこれが有効。企業の査定結果をインターネット上で公開するようにすれば、あまりあこぎな商売はしなくなるかもしれない。評価内容を吟味すれば、雇用に関する年齢や性別による差別、失業率の改善などみこまれるであろう。

社会に貢献している企業とブラック企業を同じ扱いにしてはならない。

最近の労働法改正は何かおかしい。 法律の改正の際に弱い立場の人(たとえば派遣やパート)から意見を聞いたのだろうか? お金持ちに都合の良い社会になっていくのはなぜだろうか? ほんとうに「袖の下」はもらっていないのだろうか?

日本は「事なかれ主義」で不平が出そうなことはやらないということもある。だから解決できるはずの問題点がいつまでも手付かずのまま改善されていない。行政がはっきりした態度で「ブラック企業の取り締まり」を行うべきだ。

⇒なくそう、職場のパワーハラスメント

⇒日本共産党・ブラック企業規制法案の提案

若いうちは働け!ワーク・ライフ・バランスなんていらない?

「若いうちはたくさん残業しろ」といっている人の中には、世の中お金が全てであり、労働時間を増やせば利益が上がると信じている人と、単に自分の若い頃と比較してひがんでいるだけの人がいるようだ。若いうちは先輩の分まで仕事をして、重役になったならばサボっても良いという因習がある。この因習を信じていた人は若い頃自分は沢山残業してがんばったのだから今度は楽をできると思っていたのにという感情的な反発だ。

まず前者(残業すればもうかる)だが、最近はアジア新興国との価格競争が激しく同じ仕事をしていると労働時間を増やしてもワーキング・プアになるばかりだ。社会人で時給800~900円の仕事をしている人がかなりいる。 ここで統計を見てみよう。日本人(東京)の平均年収は362万円ぐらい、中国人(北京)の平均年収は63万円ぐらい。5.7倍の給料差がある。 日本製は信頼性、品質に優れているといわれていたが現在ではアジアでも日本製と同等の物が作れるようになった。 世界と競争しているとは実感はなくても多量の安い商品が輸入されているわけだから、まともに競争すれば1/2とか1/5の価格で売らなければならない。労働者の時給もそれなりに下げなければならなくなる。

⇒月給サーチ(世界の給料、労働時間統計)

簡単にはまねのできない高度な仕事、あるいは競争しなくても良いサービス業に移行する必要がある。残業時間を増やすことは、少し問題を先送りすることはできても根本的な解決にはならない。世界に目を向けないで、ケイレツにしがみついていれば仕事がある、何とかなると思っている経営者はあまりに多い。改革が必要なのだ。

設計/開発を行う人間は新しい技術を進んで学習する必要がある。 毎日、遅くまで残業、社内では目先のことしかできない状況では、新しい技術の習得はできない。目先のことに追われて、スキルアップを怠っていると次の製品で他社に負けてしまう原因となる。基礎的な勉強をするために企業が残業代を支給するのは難しい。それに会社にいると雑用に追われて机上での学習は困難。だから残業を削減して自宅で学習する必要がある。そして結果がだせたならばその成果に対して会社は対価を払うようにする。 たくさん残業した人がえらいとか、タイムカードで人間を評価するというのはダメな管理法だ。

そもそもプロの仕事で重要なのはやりかたではなく結果だ。 ここまで仕事が終わらなければ帰っちゃだめというのは「まさに小学生の管理方法だ」。 (そもそも派遣の場合で残業の命令を出せるのは派遣元で派遣先にはその権利がない。労働法を知らない管理職があまりに多い!工数計算のできない管理職が実現不可能な日程表をゴリオシするとかレベルが低すぎるw) 本人の意思で残業しているならともかく、管理職の都合で残業時間を増やしても効率はあがらない。大企業病といってみんなやる気がないが上司より先に帰ると査定に響くからとか、同僚からひがまれるからという理由で会社の中でブラブラしているだけという光景を見かける。会社にいるから仕事をしていて、自宅にいるから仕事をしていないというのは設計/開発の仕事にはあてはまらない。

次に後者(ひがんでるだけ)だが、 現場の人間は、労働を提供して給料をもらう立場。経営者は労働の提供を受けて給料を支払う立場。隣の人と比較しても仕方のないこと。経営者は、仕事のしやすい環境を提供する義務がある。給料が少ないとか、残業が多すぎるとか、労働する環境が悪いのであればひがむのではなく経営者と折衝すべき。日本では労働組合がない、またはあっても力が弱いのでなかなか経営者に意見できない。結局、隣の人と比較してグチをいってるだけになってしまうことが多いようだ。

高度成長の頃は、なかよく仕事をしていたし、働くほど給料もよくなり生活は向上した。 そして終身雇用で社内で仕事をすることができた。今は、搾取するだけの経営者、いくら働いても給料はよくならない。エンジニアの仕事は特定派遣が多くなってしまった。そして正社員/派遣の差別待遇、いじめ。雇用は保証されない。年金も支払われるどうか疑問。同じ労働時間であっても「いやな疲れ方をする時代」になってしまった。

今の若者の方が良いとは必ずしもいえない。隣の芝生は青く見えるものだ。ひがむだけでは何も解決はしない。幸福は自分でつかみとるもの。自分から行動を起こし、選択してゆくことだ。今まで過剰残業が当たり前だったのは、終身雇用だから経営者に意見すると、会社にいずらくなる。だから不満があっても黙っていた人が多い。

プロの仕事は結果が全てで手段は合法的かつ周りの人に迷惑をかけなければどうでも良い。 実際に、出社時間自由、お昼ねも自由の企業がある。仕事の結果を評価し、労働者が目標をしっかり持っていればそれでも事業は成り立つ。大抵の会社は、年功序列で給料を決めているのでそうするとただだらける人が多くなってしまうので採用できないだけ。 なにも他の会社と同じにする必要はないのだから経営者と労働者で話し合いを行い多様な会社が存在して良いはず。

人生は1度きり、あなたには選択する自由がある。転職をしても良いし、自分たちで新しい会社を作っても良い、自営業になっても良い。あるいは労働組合をつくり折衝する。リスクを恐れて何もしなかったのではないだろうか? 家畜(社畜?)になっているのは実行しないからだ。

ブラック社長は、この不況で転職はできないだろうとたかをくくり、仕事をする環境の改善はせずに最後の1滴までしぼりとろうとする。ブラック企業に居続けることは、ブラック社長にエサを与えていることに等しい。なぜならばブラック社長とそのとりまきだけで事業はなりたたないのだから。

幸福になりたいと思ったならば実行しよう。

⇒ブラック企業対策に国が本気?

ブラック企業の判定基準やどのようなペナルティがあるのか国民に開示する必要があるであろう。取締りの途中経過なども逐次公開していく。 法律を遵守している会社(コンプライアス)なら何も怖くはないはず。経営者をしていながら労働法がわからないという言い訳は通らない。分からないならば社内で詳しい人間に聞く、あるいはコンサルタント業者に依頼する方法もある。

2013年8月31日土曜日

働いたら負け

「働いたら負け」という名言は、あるテレビ番組で25才の男性が発言しブームになったそうだ。現代社会は、商業主義で多くの人間は搾取される立場にある。 搾取されたくなければ、搾取する立場(経営者)になるか、サラリーマンをやめて自営業になるか、ホームレスになるかしかない。経営者になるのも自営業になるのも容易なことではないので、多くの人たちは搾取されることに嫌悪感、苦痛を感じながらもあきらめてしまっている。
サラリーマンとして働くということはブラック社長にお金と時間を上納することになるので、商業主義あるいはブラック企業に負けたという意味なのであろう。 口にすれば「ダメ人間」のレッテルを貼られてしまうようなことをあえて言ってくれたことに対する共感があるのだと思う。

若者の離職率

最近は若者の離職率が高いと聞く。終身雇用は日本独自のシステムであり、他の国では条件の良い会社があれば転職するのが当たり前だ。まず離職率が高いと何が問題なのだろうか?

1つには社員を教育したり、求人にお金をかけているので長く働いてもらわなければ困るということがあるだろう。終身雇用は今後も続いてほしい、続くはずだと思い、教育や求人にコストをかけすぎているのかもしれない。日本では、「仕事のやりかたが同じでなければいけない」というこだわりが強くそのために無駄なコストやアツレキが発生している。会社での教育とはやり方ではなく、考え方を教える。そして結果が重要なのだ。海外では日本のような教育の仕方はしない。

基礎知識の教育(会社によって異ならない知識)においては業界全体に貢献する仕事と考えるべき。現在は派遣が一般的になってきているので人材は業界全体でシェアする時代だ。 他の企業で教育をうけた人間を中途採用することもあるわけだからこれはお互い様ではないだろうか? (ただし人材流動化が進めば基礎知識の教育はしずらくなるので個人が自宅で学習することも必要だ)

派遣であっても1人の審査に1ヶ月以上かかる場合がある。 求人にお金をかけすぎてしまうというのも終身雇用前提で考えているからであろう。 そもそもトカゲの尻尾あつかいなのになぜそんなにコストをかけるのであろうか?

最近は雇用が悪化しているので、退職してしまうと次の仕事がなかなか見つけられない。離職率が高いと生活に困る人が増えるというのがある。失業率が高くなっているのは、多くの企業で人数を減らして、その分残業時間を増やしているからである。また行政が36協定、労働基準法の違反者を野放しにしているからである。

使用者側は働く環境を改善することに無頓着で労働者側を悪くいっているだけのことが多いようだ。人がどんどんやめてしまう会社には問題があることを認識し、現場の人間と本音で話すことが重要であろう。やりがいのある仕事でワーク・ライフ・バランスを考えている企業であれば辞めてしまうことはないはず。

元凶は、自分だけ儲けようとしているブラック企業なのでその更正が急務であろう。 みんなが苦しい時だから仕事はみんなでわけあう「ワークシェアリング」が必要。特にIT業界は、労働基準法を無視した過剰残業が多いので、それら違反者に対して積極的に罰金を徴収するようにすれば、失業率と離職率が改善するであろう。

最近は、特定派遣といって社内に仕事のない会社の正社員になり、客先企業内で仕事をするのが多い。この場合は1つの派遣先の仕事が終わり、次の仕事まで間が半年ぐらい開くときられてしまう。つまり正社員というのは言葉のあやで、労働者を縛っておきたくて、次の仕事まで間、仕事がなくても給料が出ますといっているだけ。

終身雇用が崩壊しつつあることはみんな知っている。 なので若年層は転職してもあまり金額は変化しないので転職しやすい。そもそも条件の良い会社があれば転職するのは自然なこと。中堅以降は転職すると給料の面で損をするので転職を思いとどまる傾向が強い というだけなのかもしれない。

離職率が高いことを「近頃の若者はがまんが足りない」という言葉だけでかたずけてしまうと本質を見失う。企業側の問題とつき合わせて考える必要がある。 そもそも人材の流動化が必要だということで派遣を自由化をしたはずなのに、蓋をあけてみて企業が求めていたのは「トカゲの尻尾」と「安い労働力」というのは問題だ。

⇒若者雇用関連データ(厚生労働省)

搾取される労働者

たしかに現代社会ではお金は必要で、働かなければならない。

そして私たちは仕事だけではなく家庭や遊びも必要なのでそれらのバランスが必要(ワーク・ライフ・バランス)。まったく働かないというのは問題であろうが、何時間働くかは個人で選択すべきであろう。たくさんお金がほしい人はたくさん残業すれば良い。お金に頼らない幸福を求めるのであれば労働時間を短くできるのが良い。経営者は搾取するために労働者を飼っているわけで、そのため過剰残業が当たり前になっている。選択する権利がないのが問題だ。

人が最低限の幸福が得られるようにるために法律がある。 ところが労働法を守らない企業は多く、どこまでが正常で、どこからブラック企業であるかの線引きは難しい。法律での趣旨は基本は法定労働時間である8H/1日で業務が終わるように努力すること。企業により都合が異なるであろうからどうしても8H以内に終わらないのであれば、労働者と経営者で話し合いをして36協定を作れということ。何時間以上がブラックという線引きではなく、労働者と話し合いをしないでゴリオシをする企業がブラックであろう。

今まで労働法(36協定違反)の違反行為は黙認されてしまっているが、その影響で失業率に悪い影響がでている。今後は違反者の摘発、具体的なペナルティー(罰金を払わせる)などの対応が必要だ。現在の法律では個人の都合、家庭の都合などで労働時間を設定することができない。これからは多様性が必要であろう。

オランダのワークシェアリングで驚異の低失業率を実現できたのも労働者の希望で短時間労働を選択できるようにしたことが大きい。日本では派遣切りで人数を少なくし、労働時間を長くしている。これは働けるが仕事のない人を増やし、仕事にありつけた人は過剰残業に苦しむ という状況だ。これは労働者を不幸にし、日本経済にとってもマイナスである。

本来は、働く喜び(たとえば労働者が学習して向上していくこと)があったはず。 行き過ぎた商業主義は、「働くこと=搾取されること、苦痛」になっていることが問題である。そしてお金持ちは自分だけ得をすることを考え、みんなで幸せになることを考えない。ここを改善していく必要がある。

⇒とっても大事なサブロク協定

2013年7月13日土曜日

雇用対策のあるべき姿

景気は回復に向かっていると言われるが、雇用についてはまだまだ問題がある。 特にパワハラ、いじめが横行し、失業率は改善されていない。

横行するパワハラ、いじめ

パワハラ、いじめが横行している。

⇒パワーハラスメントが深刻

人減らしのため、あからさまに解雇を通達すると問題になるので労働者から退職願いを提出するように仕向ける。いやな時代だ。

またこんなことがあるかもしれない。
ある日、部長が後ろから肩をたたき、「ちょっと会議室まで来てくれ」と言う。そして「退職願いを書け」と言う。もちろんそんな時に退職願いを書いてはいけない。それは企業の都合では簡単に解雇できないので労働者からの申し出ということにして事務処理をしたいということと、雇用保険の支払いなどで有利になるためでもある。そのような時には労働組合、労働基準監督局、あるいは味方になってくれそうな先輩に相談してほしい。

いずれにせよ、経営が苦しいが行政が解雇を禁止にしている。その歪がいじめ、パワハラに形になって現れている。

であるから企業に人を縛りつけることが雇用対策ではない。企業は利益優先であるので経営が悪くなると人を解雇しようとする。そして経営者の失敗であっても都合の悪いことは隠蔽し、弱い立場の人を解雇する。

失業率という数字を改善する必要はあるのであるが、本質は人が幸せになることであるということを忘れてはならない。解雇を禁止するのではなく、再就職しやすい環境を作る。残業を禁止して雇用を増やす。労働者の都合で退職するのであれば1ヶ月前、会社の都合で解雇するのであれば1年前(ただし派遣は契約の切れ目で更新をしないと言って良い)という法律を作ると良いかもしれない。

日本人は働き者? ストレス、離婚、自殺

お金儲け優先の社会(商業主義)はストレスを増大させ、離婚、自殺を増大させている。

統計をみてほしい
⇒ストレスの統計・労働者の健康状態調査報告 (厚生省)

強い不安・悩み・ストレスが 1982→2002で増加の一途である。

自殺者も増加している
⇒自殺者の統計

日本の自殺率は、先進国の中で最も高い。
1998年に急増し、そのまま高止まりとなっている。自殺者数は東京が最も多い。「日本人は働き者だ」などと言うと聞こえが良いがはたして仕事がおもしろく進んで残業をしている人はどのぐらいいるだろうか?(みなさんの周りを見渡してほしい) 私には貴重な時間を搾取され、ストレスにさいなまれているようにみえる。明らかに労働者は不幸になっている。そんなにお金が大切なのだろうか?

うつ病、離婚も増加している
⇒うつ病の統計
⇒離婚の統計

昔は、「家族みたいな会社が良い会社だ」と言い、なかよく仕事をしていたと思う。しかしお金がなくなると、会社をやめさせるためにパワハラ、あるいは沢山残業させた方が儲かるという考えから発生する非人間的な残業の強制! きびしいノルマ! 短い期限! 労働時間が同じでも大きなストレスがある。

ほんとうに会社が家族であればお金がなくなったからといって、パワハラやいじめは発生しないはず。「会社はビジネスをする場所」「家庭はくつろぎ、愛の場所」というけじめが必要であろう。つまりワーク・ライフ・バランスが必要ということ。

失業率対策

有効求人倍率が改善したと言われるが、失業率は改善されていない。それは、今のうち良い人材を拾っておこうという気持ちはあるが、1年ぐらいじっくり検討して1人だけ採用するような企業が多いのかもしれない。 エンジニアの仕事では派遣会社の求人が多く、それは個人情報の登録をさせるための求人であり、実際には働ける派遣先がないので仕事がないということもある。

座学で取得するような資格では企業は採用しない。企業が求めているのは、実務経験のある人材だ。企業は、教育にかかるコストを嫌がっている。行政が考える職業訓練では難しいであろう。

採用時における年齢や性別に対する差別は、人材の採用状況をwebで開示させる。または採用状況で法人税率を変化させるなどの具体的な対策がなければ企業は動かないであろう。(掛け声だけではダメ)

ワークシェアリングが根本的な解決方

残業を削減しても利益率は減少しなかったという統計もある。 実際にはやる気がないのにお付き合い残業しているとか、無駄な会議が多すぎたり、管理職が作業工数や仕事の優先順位を考えないでなんでもメール転送する(無駄な仕事を増やす)。それをやめれば良い。ようはやり方だ。

仕事が少なくなっているのではなく、派遣切りで利益率を改善しようとしているのが問題。睡眠時間を削らなければならなくなるまで無駄な仕事をやめられない。

残業に頼らなければ業務のできない体質からの脱却が必要である。椅子の数が不足し、椅子取りゲームになっているので必ず椅子に座れない人がでてくる。残業を禁止し、椅子の数を増やすことが根本的な解決法である。もちろん7H以下/1日の短時間労働を選択できるようにすることも考える。

ブラック企業をしめだせ

⇒ブラック企業タレコミ

就職する際にはインターネットで口コミを検索し、くれぐれもブラック企業に就職してしまわないように注意されたし。間違ってブラック企業に就職してしまったら勇気をもって転職を。

ブラック企業に人を紹介してしまうのはハローワークや派遣元会社にも責任がある。こんなルールはどうだろうか?

ハローワークで求人をする時には必ず平均残業時間と36協定の有無、36協定のリミットを求職票に明記をする。そして就職後1ヶ月ぐらい経過してからハローワークから労働者に確認の連絡をし、実情の残業時間が、平均残業時間と大きな差がないか、36協定のリミットを超えていないか、パワハラが行われていないかチェックを行う。問題のある企業は、ハローワークのデーターベースに記録を行い、労働者にこんな企業であるがほんとうに就職しますかと本人の同意を確認する。

問題点は、労働基準監督局に報告を行い、労働基準監督局から企業に行政指導を行う。指導に従わない企業、あるいは長期間にわたり改善の行われない企業はブラック企業として認定を行い、ハローワークでの求人活動を認めない(あるいは労働基準法違反で経営者に罰金を課す)。労働基準監督局が調査を行い改善されたと認定されたなら求人を再開できるようにする。同様な責任を派遣会社にも適用すべきであろう。

その他、やるべきことは

やるべきことは、会社の透明化、人材流動化である。労働時間はすべて同じにする必要はない(多様化の実現)。今まで聖域と言われてきた給料体系にもメスを入れる必要がある。

企業内でのパワハラ、過剰残業などを行政が監視する必要がある。労働基準監督局と警察が連携し、あこぎな経営者を教育/指導する。

会社やお金に縛られるのではなく、幸福になるにはどうすれば良いかを考えてほしい。転職にはリスクがあり、給料が安くなってしまうかもしれない。しかしお金以外にも幸福はある。

2013年4月21日日曜日

TPPと人材の流動化

最近はTPPなど自由競争が激化する動きがある。 自由競争を加速させると、農業従事者、自営業者など競争力の弱い人たちは生活がなりたたなくなり、転職/再就職の必要が出るであろう。
自営業の人たちは、サラリーマン固有のパワハラや自由がないことを嫌って、自営業をしている傾向がある。これらの人がサラリーマンの仕事に適合するためには、会社の多様化、人材流動化が必要であろう
TPPを導入するのであればまず先にこれらの問題を解決する必要がある。 そうでなければ、多数の失業者が発生し、日本の経済はさらに傾いてしまうであろう。

年齢による差別

日本経済にとって儲からない職種/業界から利益率の高い職種/業界へ移行することが必要だ。しかし年功序列、終身雇用が色濃く残っている日本では人材の流動化が難しい。特に人材を採用する際に年齢、性別による差別があり公平な審査が行われていないことが問題である。 実際に職務経歴を見ないで年齢で断られてしまうことは多い。

企業の考え方を変えさせるのには次のような法改正はどうだろうか? 従業員XXX人以上の大手企業に対して、50才以上の人間を正社員として雇用する目標値を設定させる。そして1年毎の目標値と結果をその企業のwebで公開させる(新卒の採用者数、男女の構成比、育児休暇取得率なども公開されると良い)。地方自治体のwebでもこれら目標値と結果を見れるようにする。

○○○株式会社は、地域社会に貢献します。というフレーズは広告でよく見受けられる。本当に社会の貢献するつもりがあるのか、あれは単なる建前で本当は自社だけ儲けることが目的であるのか? そのことが数字で明確になるようにする(会社の透明化)。もしもそれが恥ずかしいと思うのであれば努力するようになるはずだ。 企業ごとに都合があるので目標値は自分たちで決めさせ、自主的に活動するのが良い。

高齢化社会では60才以上の人間でも働く能力のある人には仕事ができるようにする必要がある。そのためにも1人1人の体力や健康状態に合わせて短時間労働が選択できるようにする必要がある。

男女平等と少子化対策

男女平等という言葉は建前になっている。 今だに男性は残業を強要されるが給料が良い。女性は残業をしなくても良いが給料が安いという慣例がある。男性は、育児休暇がとれない。これは統計によれば「取得率:女性90%、男性2%」と圧倒的な格差がある。「お父さんも子供とふれあいたい」と思うがお父さんが家に帰れるのは子供が寝てからだ。母子家庭には援助があるが、父子家計には援助がない。

就職時に「小さな子供がいます。」と言ってしまうと採用されない。少子化対策としても子供を持つ親が働ける環境(ワークシェアリング、父親の育児参加)が必要であろう。

商業主義(お金儲け優先)の社会は人を不幸にしている。

こんな案はどうだろうか? たとえば役所と同じビルの中に公立の幼稚園を設立し仕事帰りに子供を迎えにいけるようにする。そして行政が積極的に小学生までの子供を持つ親(離婚家庭)を派遣として雇用する。

子供が病気の時にお互いに預け/預かるネットワーク作りを率先して行う。残業ゼロで仕事を実行できるようにワークシェアリングを行う。仕事と家庭を両立するノウハウを確立し、のちのちにはそれを民間企業に伝授してゆく。お金をバラまくのではいつまでも自立できず、高校まで援助してくれ、大学まで援助してくれと際限なく血税を浪費してしまう。子供が大人になったなら親は仕事にありつけるのだろうか?

そうではなく実務経験を積み、子供が中学に入ったら民間企業で仕事をできるようにする。お金をばらなくではなく、仕事を与えるということが大切だ。

今だに性別で職種が決まってしまう傾向にある。たとえば女性は管理職になれないとか、服が汚れる仕事や重いものを持つ仕事は男性だけとか、工場の製造や検査は、求職票には女性だけの求人とは書いていないが、男性が応募しても断られる。男性がその仕事をしても何も問題がないはず。適正があるかどうかは性別ではなく職務経歴やその人の個性をみて判断すべきだ。厚生労働省からは男女平等という建前があるが、ハローワークの職員は企業側の都合を優先し、男女差別を認めてしまっている。日本は先進国のなかで最も男女差別がひどい。

⇒雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために(厚生労働省)

⇒日本は世界最悪の女性差別国家

実務経験がない人にもチャンスを与える

儲からない業種から儲かる業種に人が流れていくことが日本経済にとって必要。しかし再就職の際には、実務経験があることを条件としている企業が多く、ことなった業界/職種へは難しい。関連する資格をとっても、実務経験がなければダメ言われてしまう。企業は教育にかかるイニシャル・コスト、リスクを嫌っているためだ。

1年ぐらい就職活動をしていて雇用してくれる企業がなく自殺してしまう人がいるそうだ。 ことわられ続けていると自分は無能な人間だ、社会全体から否定されている気分になってしまうのだと思う。新卒の人は当然、実務経験がないわけだが、これらを敬遠してしまっている。派遣が普及したため人材はお金で買ってくる時代になってしまったためだ。 紹介予定派遣の活用がもっとされて良いと思う。

儲からない業種をメインとしている企業は、業務内容を改革していく必要がある。 教育や設備投資にはコストがかかるから嫌だといっていつまでも改革を行わないと、次第に企業の競争力は低下して立ち行かなくなる。かといって長年会社のためにつくした人を解雇してしまうのは人を不幸にする。再教育には時間がかかるので計画的に改革を進めていく必要があるのではないだろうか?

企業合併すれば何とか持ちこたえられるとか、残業時間を増やせば利益率が改善されるのではといって改革を行わないのは、「やるべきことを今しないで問題を先送りにしているだけ」である。やるべきことを先送りにしていると問題点は積算されていき、未来で会社を転倒させる大津波となるであろう。

面接官の主観

就職時の審査は、職務経歴や面接時の知識確認で判断するのではなく、面接官の主観(好き/嫌い)で決まってしまうことがある。 行政からは公正な採用をと呼びかけはあるが、面接や職務経歴、筆記試験では本当に使える人間か判断するのは難しい。 そして終身雇用を前提としているので新規雇用について慎重になりすぎている。 審査に時間、コストをかけるのではなく 紹介予定派遣を使用したらどうだろうか? 実務をやらせてみるのが一番確実な判断方法だからだ。

エンジニアは技術力を見てほしいと思う。しかし審査の際には、若くて家が近い人が良いという理由で選別されてしまうことがある。本来は定時までに仕事を終わらせるという目標を持って行動すべきであるが、沢山残業させることが目的になってしまっている会社が多い。面接官は仕事の能力のある人ではなく、都合の良い人を選んでいる。 また面接担当が営業である時には、表情でやる気は測る傾向がある。面接の際には新しい仕事に対する不安がある思うが暗い顔をしていると落とされてしまう。営業は技術的なことは良く分からないので職務経歴は重視しない、精神主義的な面で判断をする。

特定派遣の問題点

特定派遣(正社員として一旦雇用して他の会社で働かせる)はシステム的に無理がある。 現在のような不況の時期には1つの派遣先が終わって、次の派遣先が決まるまでに半年ぐらいかかる。その間、派遣元に給料を払わせるには無理がある。

実際には半年ぐらい仕事が決まらないと首になるのに、あたかも定年まで給料が保障されているかの印象があるので不誠実である(企業は利益優先だから当然)。 要するに派遣先の人が「正社員です」というと安心して仕事をもらいやすくなることと、労働者をお金で縛っておきたいというニーズがあって特定派遣というシステムを考えたのだと思う。

正社員として一旦雇用させて他の会社で働かせるシステムにすれば雇用が安定するのではないかという浅はかな考えだ。いかにも業界/現場のことを知らない人が考えたシステムであると言わざるを得ない。 このシステムでは労働者が特定の会社に縛られてしまうので2重派遣、3重派遣が起こりやすい。人材の流動化が必要だといって派遣のシステムを導入したのに特定の会社に縛られ続けるということ自体矛盾がある。 1つの派遣会社で取引をしている顧客には限りがあるのでその中で適合する派遣先を見つけるのは難しい。大手企業は取引を行う派遣会社を制限している。なので派遣会社に派遣するということが行われてしまう。

常駐せよというのは顧客(派遣先)が心配だから仕事の細かいところまで指揮命令をしたいという意味。顧客の方が力が強いので「請負契約だから派遣元のリーダーが指揮命令します」と言うのは現実には困難である。

書類上は「請負」ということにして法律の網をすりぬけているが、実際には派遣先の人間から直接労働者に細かい指示をしていたり、場合によっては派遣先の人間に許可をとらなければ帰宅できないようにしていたりする。(これは2重派遣契約の働き方) ほんとうに請負ならば自社の判断で仕事をしているということなので、仕様を決めるのは顧客(派遣先)であるが仕事の仕方は自社で判断し、残業すべきかは自社で判断するはず。

請負にした方が金額的に有利だからとか、2重派遣になるのを防ぐため、労働法の制約から逃れるため書類だけ請負にしておくというのがよく行われる。

派遣が、低賃金の人を使い捨てにするツールになっていることが問題だ。たとえばエンジニア派遣では、CAD入力、もしくは評価だけという仕事となっており、設計や開発をやらせてもらえることが少ない。時給の高い仕事こそ派遣を活用すべきではないだろうか?

最近は、低収入の人間は短期のアルバイトを禁止する法律ができたそうだ。短期派遣の間が開いてしまう時にアルバイトが必要になる。これは人材の流動化を妨げるので逆効果である。短期の仕事を禁止するのではなく残業をゼロにして雇用を増やし、多くの人に仕事が回るようにすることが急務である。

真の意味での人材流動化

特定派遣だと簡単に解雇できないので採用が進まないという問題がある。 一般派遣(契約社員)ならある一定の期間だけ使うことができるので企業としては採用しやすい。定年まで給料が保証されないと嫌だという思う人もあるのだろうが、世界はつねに変化しており、企業もそれに対応していかなければならない→だから人材流動化が必要。 生活の保障をしてくれるのは会社ではなく自分自身の業務能力であるという認識をもち、積極的にスキルアップが必要。どこで仕事をするかはどうでも良い。どこの会社でも仕事はしていけるという自身/実力こそが重要。

なぜ雇用が悪化しているかは、正社員(帰属性)重視であること、残業時間を増やして人数を少なくしようとしているから。 一度雇用したならば簡単に解雇できないので新規雇用に慎重になる。 解雇できない仕組みを作るのではなく、再就職しやすい環境を作ると言うこと。 そして解雇が正当/公正であるかどうかを行政がチェックする。

終身雇用では、役職を持った人間は、役職に対して甘え、容易にパワハラを行い、仕事をする環境である会社を良くすることに無頓着になる。それは「この会社をやめたら仕事はないぞ! 俺の奴隷になれ!」という考えがあるのかもしれない。 会社を首になったらもう雇用してくれる所はないと考えてしまうから、ひたすら重役の機嫌をとることに専念し、スキルアップはしない。結果、企業の競争力は低下し、日本経済は停滞する。

平気でパワハラをする会社では働く人間がいなくなるようにすることが、経営者が労働環境を良くしていこうと考えるきっかけになる。多くの人に仕事が回るようにするためにも一般派遣の方が良い。一般派遣を推奨し、特定派遣は禁止にすべきではないだろうか?

長期休暇の応用

こんな案はどうだろうか? 時給2000円以上の派遣を11ヶ月労働させたならば1ヶ月の長期休暇を与えることを法律で義務化する。(仕事をしていない1ヶ月は給料を払わなくて良い) 長期休暇に入る直前に部長(雇用の権限を持つ人)と派遣労働者、1対1でおたがいに不満のある所を本音で話す。仕事の結果(査定)を開示し、次の1年の時給を交渉する。

派遣労働者に長く居てほしいと思うのであれば、派遣いじめやパワハラが少なくなるであろう。なぜならば、経営者/管理職からみて、新しい人に交換すると教育にコストがかかるから。派遣労働者からみて、必ずしも再契約してもらえるとは限らないので結果をだすために努力するようになるであろう。

単純労働(時給2000未満)では長期休暇が認められないので労働者は自分から勉強をするようになるかもしれない。

1ヶ月その人が居なくなるということは仕事の共有ができていなければならない。いやおうなく「ワークシェアリング」を考えざるをえなくなる。仕事の情報を共有できるようになるきっかけとしても有効だ。

ある特定の人物に仕事を集中して、まわりの人間が手伝わないというのは仕事に必要な情報が共有できていないから。病気や怪我でその人が休んだとき顧客に対して「担当者が休んでいるので対応できません」では恥ずかしい話だ。また特定の人に仕事が集中するというのは人を不幸にする。一向に普及しないワークシェアリングを推進する材料として最適であろう。

正社員からみると派遣社員は長期休暇をもらえてうらやましいと思うかもしれない。しかし派遣になるということは結果を要求され、リスクがある。

みんなを同じにしなければならないというのは「護送船団方式」「ことなかれ主義」の考え方だ。同じになることを矯正するのではなく「多様性」を実現する。そして、「ねたむ」のではなく、自分の生き方を決断、選択をするということだ。(経営者/管理職の都合をおしつけない)

自分の時間がほしいと思うのならば正社員から派遣社員に再契約をすれば良い。 このようなシステムは人材/仕事を強制的に循環させる働きがある。

農業の技術改革

農地区画面積を広くしただけではアメリカの農業には対抗できないであろう。 そもそもアメリカと日本の農業はやり方が違う。日本の農業は、地価が高いので労働集約的となっている。

農業従事者は高齢者が多くなっているので、新技術を学習しずらくなっているのかもしれない。人材の流動化(他の業界への転職)が必要であろう。

今後も農業でやって行きたいという決意があるのであれば技術革新が必要だ。 農業に機械が導入されても結局、人が操作しなければならないのでは人件費が問題になる。 ロボットを使用し、人件費を節約する。そのためには農業用ロボットの開発だけではなく、無人運転するための安全規格、その安全に関する法整備なども必要であろう。 スマートグリットなどの技術で、エネルギー、水、肥料を節約することも必要だ。

従来からある用途である食用/飼料用作物だけではなく、バイオマス(燃料や紙の代用品となる作物)など新しい用途にも 積極的にチャレンジすべき。

自分で畑を耕すだけが農業ではない。上記のパテントで収入を得るのも良い。 とにかく日本の農業には技術革新が必要であろう。

自動車業界の責務

TPPで儲かる業界と損をする業界がある。 得をする業界は自動車業界、損をする業界は農業であろう。 だから自動車業界は、廃業せざるをえなくなった農業従事者を積極的に雇用する義務があるのではないだろうか? しかし自動車業界は、他の業界からの人を敬遠することが問題だ。

農業用ロボットの開発には農業従事者の経験が必要なので積極的に活用できないだろうか? 自動車業界のメカ設計の技術、農業従事者の経験を組み合わせ うまく雇用、農業の建て直しができたなら良いと思う。